【反転術式とは?】完全解説!使用者11名一覧と術式反転の違い

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呪術廻戦の世界で、死と隣り合わせの戦いを生き抜く術師たちを支える最重要技術が「反転術式」です。五条悟の圧倒的な強さの秘密も、家入硝子が高専で果たす役割も、この術式なくして語ることはできません。しかし、「反転術式」と「術式反転」という似た名前の技術に混乱していませんか?この記事では、負のエネルギーを正のエネルギーに変換する反転術式の仕組みから、作中で使用可能な全11名のキャラクター、そして術式反転との決定的な違いまで完全解説します。アニメ第3期でも重要な役割を果たすこの技術を、今のうちにマスターしておきましょう!

反転術式とは?

呪術廻戦の世界で戦う術師たちにとって、命を繋ぐ最後の砦となるのが「反転術式」です。五条悟が無下限呪術を常時発動できる秘密も、家入硝子が高専医として欠かせない存在である理由も、すべてこの反転術式にあります。

この高度な技術は、負のエネルギーである呪力を正のエネルギーに転換することで、本来不可能だった肉体の治癒を可能にします。しかし、その習得難度の高さから、作中でも使用できる術師は極めて限られているのが現状です。呪術廻戦という物語の根幹を支える重要な概念である反転術式について、徹底的に解説していきましょう。

負のエネルギー(呪力)から正のエネルギーを生み出す技術

呪術廻戦における「呪力」とは、怒りや恨み、恐怖といった人間の負の感情から生まれるエネルギーです。作中では伏黒恵が「呪力は負の力。肉体の強化はできても再生することはできない」と説明していますが、まさにこれが呪術戦における根本的な制約でした。

通常の呪力操作では、マイナスのエネルギーを扱うため、何かを破壊したり攻撃したりすることには向いていても、肉体を治したり何かを生み出したりする「正の方向性」の行動には適していません。ストレスが溜まると胃に穴が開くように、負のエネルギーは人体にダメージを与えこそすれ、回復させることはできないのです。

そこで登場するのが「反転術式」という画期的な技術です。この術式の本質は、中学数学で習う「(−)×(−)=(+)」の原理そのもの。負のエネルギーである呪力を体内で掛け合わせることで、プラスのエネルギーを生み出すという発想の転換です。

具体的には、頭を起点として負のエネルギー同士を掛け合わせ、それによって生成された正のエネルギーを肉体に流し込みます。この正のエネルギーこそが、損傷した組織を活性化し再生させる力となるわけです。

注目すべきは、反転術式によって生まれた正のエネルギーは呪霊に対して特効となる点です。渋谷事変で宿儺が「俺が呪霊ならあの一撃で消し飛んでいたな」と述べていたように、負のエネルギーの塊である呪霊にとって、正のエネルギーは存在そのものを脅かす対極の力なのです。

生得術式ではなく後天的に習得可能な呪力操作

反転術式について最も誤解されやすいポイントが、その性質です。「術式」という名前がついているため、伏黒恵の「十種影法術」や五条悟の「無下限呪術」のような生得術式の一種だと思われがちですが、実は全く異なります。

生得術式は文字通り生まれながらに肉体に刻まれた能力であり、遺伝的要素が強く、基本的に他人が真似することはできません。禪院家や五条家といった呪術師の名門が重んじられるのは、強力な生得術式が血統によって受け継がれるためです。

一方、反転術式は「呪力操作」の技術に分類されます。つまり、生まれ持った才能ではなく、訓練と研鑽によって後天的に習得できる可能性があるのです。この点において、反転術式は誰にでも門戸が開かれた技術だと言えます。

しかし、ここで重要なのは「可能性がある」という言葉です。理論上は習得可能とはいえ、その難度は想像を絶するほど高く、作中でも使用できる術師は極めて少数です。

なぜこれほどまでに習得が困難なのでしょうか。その理由は、呪力の掛け合わせという操作が極めて高度な呪力コントロールを要求するためです。五条悟が反転術式を体得したのは死の淵に立たされた瞬間でしたし、多くの才能ある術師でさえ一生習得できずに終わります。

さらに、反転術式の使用には通常の倍の呪力を消費するという大きなデメリットがあります。高度な呪力操作に加えて膨大な呪力量も必要となるため、まさに選ばれた者だけが扱える技術となっているのです。

また、反転術式は教えられて習得できるような単純なものではありません。個人の感覚やセンス、呪力に対する理解度が大きく影響するため、たとえ理論を完璧に理解していても実践できるとは限りません。この点が、反転術式習得の最大の壁となっています。

反転術式で可能になる3つの効果

反転術式を習得することで、術師は戦闘における生存率を飛躍的に高める様々な能力を獲得します。ここでは、反転術式によって可能となる主要な3つの効果について詳しく見ていきましょう。

まず第一に、最も基本的かつ重要な効果が「肉体の治癒」です。正のエネルギーを肉体に流し込むことで、切り傷や打撲といった軽傷から、切断された四肢の再生まで、損傷の程度に応じた回復が可能になります。ただし、治癒できる範囲は術師の技量によって大きく異なります。五条悟や両面宿儺のように失われた心臓すら再生できる者もいれば、黄櫨折のように歯や眼球程度の再生が限界という者もいます。

また、自己治癒だけでなく他者への治療も理論上は可能ですが、これは更に高度な技術を要します。作中で他者の治癒が可能なのは家入硝子、乙骨憂太、両面宿儺の3名のみであり、彼らがいかに貴重な存在かが分かります。

第二に、「呪力の中和」という防御的な応用があります。敵の呪力による攻撃に対して、反転術式で生成した正のエネルギーをぶつけることで、攻撃を無力化することが可能です。負のエネルギーと正のエネルギーが相殺し合う原理を利用したこの技術は、高度な防御手段として機能します。

そして第三に、最も高度な応用技術である「術式反転」への発展があります。これは反転術式によって生成した正のエネルギーを、自身の生得術式に流し込むことで、術式の効果を真逆に反転させる技術です。五条悟の無下限呪術を例に取ると、通常の「術式順転・蒼」は吸い寄せる力ですが、正のエネルギーを流すことで発動する「術式反転・赫」は逆に弾き飛ばす力となります。

さらに特殊な応用として、「術式の強制回復」という荒業も存在します。領域展開後の副作用で一時的に使用不能となった術式を、脳の一部を自らの呪力で破壊し、反転術式で治癒することでリセットする超高難度テクニックです。五条悟が宿儺戦で5回も使用しましたが、通常の術師であれば確実に死に至る危険な技と言えるでしょう。

これらの効果を見れば、反転術式がなぜ呪術師にとって生死を分ける重要な技術なのか、その理由が明確に理解できるはずです。

反転術式と術式反転の違いを分かりやすく比較

「反転術式」と「術式反転」――似た響きを持つこの2つの用語は、呪術廻戦ファンの間でも最も混同されやすい概念の一つです。実際、アニメや原作を何度見返しても違いが分かりにくいと感じている方は多いのではないでしょうか。

この混乱を招く最大の要因は、両者が密接に関連し合っている点にあります。実は術式反転は反転術式の応用技術であり、反転術式を習得していなければ術式反転を使うことはできません。つまり「反転術式を習得→正のエネルギーが生成可能→術式反転も使用可能になる」という段階的な関係性にあるのです。

ここでは、この2つの違いを五条悟の無下限呪術を例に取りながら、誰でも理解できるよう徹底的に分かりやすく解説していきます。呪術廻戦をより深く楽しむために、ぜひこの機会にマスターしましょう。

反転術式は「正のエネルギーを作る技術」

まず、反転術式とは何かを改めて確認しておきましょう。これは前述の通り、「負のエネルギーである呪力を掛け合わせて、正のエネルギーを生み出す技術」のことです。いわば、マイナスのガソリンからプラスのガソリンを精製する特殊な製油技術のようなものだと考えてください。

重要なのは、反転術式は「エネルギーを生み出す技術」であって、それ自体が攻撃技や術式ではないという点です。反転術式で生成した正のエネルギーをどう使うかは別問題であり、最も一般的な用途が「肉体の治癒」というわけです。

つまり、反転術式の本質は「呪力の性質変換」にあります。負の感情から生まれた呪力(マイナスのエネルギー)を、数学の「負×負=正」の原理を応用して正のエネルギーに転換する。この正のエネルギーこそが、破壊ではなく創造や回復といった「生み出す方向性」の行動を可能にする鍵となるのです。

五条悟が伏黒甚爾に殺されかけた際に反転術式を体得したシーンは、まさに死の淵で呪力の核心を掴んだ瞬間でした。彼はこの技術を習得することで初めて、自身の身体を治癒できるようになり、さらには後述する術式反転への道も開かれたのです。

また、五条悟の場合、無下限呪術を常時発動するために脳を半永続的に修復し続けています。原子レベルの緻密な呪力操作を要求する無下限呪術は、常時使用すると脳が負荷に耐えきれず焼き切れてしまいますが、反転術式を同時に発動し続けることで脳を絶えず修復し、無下限術式の常時発動を可能にしているのです。六眼による極限まで効率化された呪力操作と反転術式の組み合わせこそが、五条悟を最強たらしめている要因の一つと言えるでしょう。

このように、反転術式は「正のエネルギーという特殊な燃料を生産する技術」であり、その燃料を何に使うかは術師次第。肉体の治癒に使うもよし、後述する術式反転に応用するもよし、呪霊を消し飛ばすために使うもよし。選択肢を大きく広げる、まさに高等技術なのです。

術式反転は「生得術式に正のエネルギーを流して効果を反転」

一方、術式反転とは何でしょうか。これは「反転術式で生成した正のエネルギーを、自身の生得術式に流し込むことで、術式の効果を真逆に反転させる技術」のことです。

通常、術師は自分の生得術式に負のエネルギー(通常の呪力)を流して術式を発動させています。これを作中では「術式順転」と呼びます。伏黒恵の十種影法術も、七海建人の十劃呪法も、すべて術式順転で発動しているわけです。

しかし、反転術式で生成した正のエネルギーを生得術式に流し込むとどうなるか。術式の効果が真逆になるのです。これが「術式反転」という現象です。

最も分かりやすい例が五条悟の無下限呪術です。彼の生得術式「無下限呪術」は、本来「物体を収束させ続ける力」、つまり近づくものを減速させ続けるバリアのような効果を持っています。これに負のエネルギーを追加で流し込んで強化したのが「術式順転・蒼」であり、収束する力を引き寄せる力にまで高めた攻撃技です。

そして、この無下限呪術に正のエネルギーを流し込むと、効果が完全に反転します。「収束」が「発散」に変わるのです。これが「術式反転・赫」であり、無限の発散と形容される絶大な破壊力を持つ弾く力を生み出します。

家電製品に例えるなら、掃除機に負のエネルギーを流すと「吸い込む」という効果になりますが、正のエネルギーを流すと「吐き出す」という真逆の効果になる。エアコンなら、冷やす装置が温める装置に変わる。そういった術式効果の完全な反転が起こるのです。

現時点で作中において術式反転を使用できるのは五条悟のみであり(羂索も使用可能と思われますが詳細は不明)、その希少性の高さが窺えます。術式反転を使うためには、まず反転術式を体得し、さらにそれを自身の生得術式に応用する高度な技術が必要となるため、二重の壁が立ちはだかっているのです。

また、術式反転は通常の術式の倍の呪力を消費する上、反転術式自体も通常の倍の呪力を要求します。つまり術式反転「赫」は術式順転「蒼」の2倍の出力を持ちますが、その分呪力消費も激しい諸刃の剣なのです。

整理すると、反転術式は「正のエネルギーという新しい燃料を作る技術」であり、術式反転は「その新燃料を生得術式という家電に流し込んで、効果を真逆に変える応用技」ということになります。この理解があれば、今後呪術廻戦の戦闘シーンをより深く楽しめることでしょう。

反転術式を使える全キャラクター11名

反転術式という超高難度技術を使いこなせる術師は、呪術廻戦の世界においても極めて限られています。現時点で作中に登場した使用可能者は、わずか11名のみ。その希少性ゆえに、反転術式を扱える術師は呪術界において貴重な戦力として重宝されています。

特に注目すべきは、使用者の技術レベルによって治癒できる範囲が大きく異なる点です。軽い傷を治すのが精一杯の者もいれば、失われた心臓すら再生できる者もいる。さらに、自分の身体しか治せない者と、他者の治療まで可能な者では、その価値が天と地ほども違います。

ここでは、反転術式使用者を「他者治癒可能なトップレベル使用者」「自己治癒のみの上級使用者」「特殊条件付き使用者」の3つに分類し、各キャラクターの能力と特徴を詳しく解説していきます。アニメ第3期の死滅回游編でも重要な役割を果たす彼らの能力を、今のうちにしっかり把握しておきましょう。

他者も治癒可能な最高レベル使用者3名

反転術式の最高峰に位置するのが、他者の治療まで可能な3名の術師です。自分を治すだけでも困難な反転術式を、他人の身体に施すというのは、更に数段階上の技術を要求されます。

まず筆頭に挙げられるのが、呪術高専の校医として活躍する家入硝子です。彼女は学生時代からすでに反転術式を体得しており、作中における他者治癒の第一人者と言える存在。渋谷事変や百鬼夜行といった大規模戦闘では、負傷した術師たちが軒並み彼女の元に担ぎ込まれ、まさに高専の最後の砦として機能しています。学長や1級術師クラスが常時護衛に付くほど、呪術界にとって最重要人物の一人なのです。

ただし家入の反転術式にも限界があり、欠損した肉体の一部を完全に再生させる力まではないとされています。そのため、小説版では医学的な縫合技術と反転術式を併用することで、千切れた腕なども回復させているとのこと。医師としての専門知識と反転術式の組み合わせこそが、家入を特別な存在たらしめているのです。

次に、特級呪術師・乙骨憂太です。彼は作中随一の呪力量を誇り、0巻では複数人に対して同時に反転術式を施しながら夏油傑と戦うという離れ業を見せています。虎杖悠仁を一度殺して生き返らせたり、解毒も難なくこなしたりと、高度な反転術式の使い手として描かれています。

ただし、折本里香の解呪後は無限とも思える呪力供給源を失ったため、連続使用すると呪力切れを起こしかける弱点も露呈しています。それでも通常の術師とは比較にならない圧倒的な呪力量を持つため、戦場における最重要人物であることに変わりはありません。

そして最後が、呪いの王・両面宿儺です。少年院での初登場時から、虎杖悠仁の欠損した手を一瞬で治し、さらには消失した心臓まで再生して生き返らせるという化け物じみた能力を披露しました。渋谷事変では瀕死の伏黒恵を治療しながらも、呪力切れを起こしている様子すらありません。

宿儺の反転術式は他の使用者とは次元が異なり、五条悟との戦いでは脳の損傷や術式の焼き切れすらも回復させる圧倒的な回復力を見せつけています。まさに完全体としての反転術式と言えるでしょう。

この3名の共通点は、他者の治療が可能という点だけでなく、戦場において「死なせてはいけない存在」として位置づけられている点です。彼らが倒れれば、味方全体の生存率が劇的に下がる。それほどまでに重要な戦略資源なのです。

自己治癒のみ可能な上級使用者5名

自分の身体しか治せないものの、高度な反転術式を使いこなす5名の術師たちも、呪術界において貴重な戦力です。

まず、現代最強の呪術師・五条悟。彼が反転術式を体得したのは、伏黒甚爾に殺されかけた死の淵に立たされた瞬間でした。その後、五条は無下限呪術を常時発動するために、脳を半永続的に修復し続けるという離れ業を実現しています。原子レベルの緻密な呪力操作を要求される無下限呪術は、常時使用すると脳が焼き切れてしまいますが、六眼による極限まで効率化された呪力操作と反転術式の同時発動によって、これを可能にしているのです。

さらに五条は、反転術式で生成した正のエネルギーを無下限呪術に流し込むことで「術式反転・赫」を使用可能。宿儺との決戦では、領域展開後に焼き切れた術式を反転術式で強制回復するという超高難度技術も披露しています。

次に、宿儺の従者である裏梅。彼は脹相との戦闘で手に受けた傷を一瞬で回復させる程度の反転術式は使えますが、体内に入った脹相の血の毒には対応できませんでした。反転術式の使い手としては、やや限定的な能力と言えるでしょう。

黄櫨折は、自身の術式「爆爆(ボンボン)」の特性上、体の一部(歯や眼球)を爆弾に変えるため、術式使用のたびに反転術式で治癒しています。ただし作中で描写されているのは歯や眼球の再生のみで、反転術式のレベルとしては詳細不明。術式との組み合わせで戦闘スタイルが成立している特殊なケースです。

最悪の呪詛師・羂索は、九十九由基との戦闘で初めて反転術式の使用が明らかになりました。千切れた腕を元通りに再生する高度な回復力を持ち、さらに術式反転も使用しています。夏油傑の肉体を乗っ取った後も高度な反転術式を維持していることから、彼本来の技術レベルの高さが窺えます。

最後に、元特級呪術師の九十九由基。彼女は羂索との戦闘で、全身に即死レベルの重傷を負いながらも、短時間である程度回復させる反転術式を披露しました。ただし、渋谷事変で重傷を負った真希たちの治療を家入に任せていたことから、他人への治療はできないと考えられています。

これら5名は、自己治癒という限定的な使い方ではあるものの、戦場での生存率を大きく高める重要な技術を持っています。特に五条と羂索は、反転術式を術式反転にまで応用できる点で、他の使用者とは一線を画す存在です。

特殊条件で使用可能なキャラクター3名

反転術式使用者の中でも特に異質なのが、特殊な条件下でのみ使用可能な3名(正確には1名と2体)です。彼らは通常時には反転術式を使えませんが、特定の状況下では驚異的な回復力を発揮します。

まず、呪術高専東京校3年の秤金次。彼は反転術式を自力で習得しているわけではありませんが、領域展開「坐殺博徒」で大当たりを引いた際に、ボーナスとして4分11秒間だけ無制限に呪力が溢れ続ける状態になります。この間、無限に溢れる呪力で秤自身が壊れないよう、肉体が反射的に反転術式を自動実行。左腕を吹き飛ばされても瞬時に回復・再生し、毒の除去まで無意識で行える不死身状態となるのです。

秤本人が意識を失っていても再生が続くという、まさに規格外の能力。五条が「僕に並ぶ術師になる」と評価した理由が、この圧倒的なボーナスタイムにあることは間違いありません。ただし、4分11秒が経過すれば通常状態に戻るため、その時間内に決着をつける必要があります。

次に、伏黒恵の十種影法術が生み出す式神・円鹿(まこぬか)。十種の式神の一つである円鹿は、術者の回復だけでなく、呪力を中和する能力も持っています。式神でありながら反転術式相当の効果を持つという点で、極めて特殊な存在です。ただし、円鹿を使役できるかどうかは術者の力量次第であり、伏黒自身も宿儺に身体を乗っ取られる前は十分に使いこなせていませんでした。

最後に、呪術師として覚醒してからわずか数ヶ月の天才・日車寛見。元々は非呪術師の弁護士だった彼ですが、死滅回游への参加をきっかけに術式を覚醒させ、驚異的なスピードで成長を遂げました。

特筆すべきは、新宿決戦での宿儺との戦闘で見せた反転術式の習得です。宿儺に両腕を切断されるという致命的なダメージを負いながらも、なんと瞬時に腕を再生。四肢を完全再生できるほどの反転術式を使用できるのは、宿儺や五条、大当たり時の秤など、作中でも限られた存在のみ。日車は呪術師になってからわずかな期間でこのレベルに到達したのです。

さらに日車は、1級呪術師の日下部ですら「出来るわけねー」と評する「領域展延」まで使いこなし、宿儺から「俺に近いレベルの術式運用」と評される緻密な技術を披露。その才能は五条悟に並ぶとすら言われています。

これら3名(体)の特徴は、通常の反転術式習得ルートとは異なる方法で能力を獲得している点です。秤は領域展開のボーナス効果、円鹿は式神としての特性、日車は異常な学習速度という、それぞれ独自の経路を通じて反転術式相当の効果を得ています。

以上11名が、現時点で反転術式を使用可能なキャラクターです。アニメ第3期の死滅回游編では、日車寛見の活躍や秤金次の不死身戦法が描かれる予定ですので、今から楽しみにしておきましょう。

反転術式に関するよくある質問

反転術式について理解を深めたところで、ファンの間でよく議論される疑問点について答えていきましょう。呪術廻戦という作品の世界観を理解する上で、これらの質問への回答は非常に重要です。

特にアニメ派の方や、原作を読み始めたばかりの方にとっては、反転術式の仕組みや限界、そして今後の展開における可能性について気になるポイントが多いはず。ここでは、最もよく寄せられる5つの質問に対して、原作の情報を元に詳しく解説していきます。

反転術式は誰でも習得できるの?

理論上は誰でも習得可能ですが、現実的には極めて困難と言わざるを得ません。反転術式は生得術式のような生まれ持った才能ではなく、「呪力操作」の技術に分類されるため、訓練と研鑽によって後天的に習得できる可能性が開かれています。

しかし問題は、その習得難度の異常な高さです。反転術式の本質は「負のエネルギーである呪力を体内で掛け合わせて、正のエネルギーを生み出す」という極めて高度な呪力コントロール。これは教科書を読んで理解できるような単純な技術ではなく、個人の感覚やセンス、呪力に対する深い理解が必要とされます。

作中でも家入硝子は「感覚・センス」の問題だと述べており、五条悟が反転術式を体得したのは死の淵に立たされた瞬間に呪力の核心を掴んだためでした。つまり、教えられて習得できるような代物ではないのです。

さらに、反転術式を使用するには通常の倍の呪力を消費するという大きなデメリットがあります。高度な呪力操作技術に加えて、それを実行するだけの呪力量も必要となるため、二重の壁が立ちはだかっているわけです。

作中で反転術式を使える術師が11名しかいないという事実が、その習得難度の高さを物語っています。中には日車寛見のように短期間で習得する天才も現れていますが、それはむしろ例外中の例外。一般的な術師にとって、反転術式の習得は一生かけても届かない目標と言えるでしょう。

虎杖悠仁は反転術式を使えるようになる?

結論から言えば、虎杖悠仁は既に反転術式の習得に成功しています。これは原作248話で明らかになった事実で、宿儺との決戦前の1ヶ月間という短期間で体得したことが判明しました。

当初、虎杖は生得術式を持たず、呪力操作も基礎的なレベルでしかありませんでした。しかし宿儺の指を取り込んだことで呪力を得て、そこから驚異的な成長を遂げています。反転術式の習得もその延長線上にあるわけですが、わずか1ヶ月での習得は異例中の異例です。

虎杖がどのように反転術式を習得したかについて、原作では乙骨憂太との「入れ替え修行」によって体得したと示唆されています。これは魂そのものを入れ替える特殊な修行法で、乙骨の身体を通じて反転術式のコツを掴んだと考えられています。乙骨自身も「ズルしました」と発言しており、通常とは異なる特殊な習得方法だったことが窺えます。

さらに虎杖には大きなアドバンテージがありました。彼は呪胎九相図の4番から9番を取り込んだことで、脹相と同じく「呪力を血液に変換する体質」を獲得しています。この体質により、反転術式で最も消費の激しい血液の再生を、体質で補うことができるようになりました。そのため、他の術師よりも呪力消費を抑えて反転術式を使用できるという強みを持っています。

ただし、覚えたての技術であるため精度は低く、何度も使用すると次第に修復が追いつかない部分が出てきます。それでも、宿儺の攻撃をノーガードで受けてもケロッと立ち上がる虎杖の姿は、まさに主人公らしい成長ぶりと言えるでしょう。

反転術式で死者を蘇らせることはできる?

残念ながら、反転術式では死者を蘇らせることはできません。これは呪術廻戦の世界観における重要なルールの一つです。

反転術式が可能とするのは、あくまで「損傷した肉体の修復」であって「失われた生命の復活」ではありません。心臓が停止し、脳機能が完全に停止してしまった後では、いくら正のエネルギーを流し込んでも肉体を動かすことはできないのです。

ただし例外的に、宿儺は虎杖悠仁の消失した心臓を再生し、停止していた身体機能を復活させています。これは厳密には「蘇生」ではなく、致命傷を負った瞬間に即座に反転術式で修復したため、完全な死に至る前に回復させることができたと解釈されています。一瞬でも完全に死んでしまえば、反転術式でも対応不可能なのです。

また、反転術式には物理的な限界もあります。頭部を一撃で破壊されたり、首を完全に切断されたりした場合、反転術式を発動する起点である頭部が機能しなくなるため、再生は不可能です。五条悟ですら、宿儺に上半身と下半身を真っ二つにされた際には反転術式が間に合わず死亡しています。

さらに、真人の「無為転変」のように魂ごと形を変えられた損傷は、反転術式では治すことができません。肉体だけでなく魂のレベルでの損傷には対応できないという限界があるのです。

つまり反転術式は万能ではなく、「生きている状態での肉体修復」という明確な限界が設定されています。この制約があるからこそ、七海建人や釘崎野薔薇といったキャラクターの死が意味を持ち、物語に重みが生まれているとも言えるでしょう。

呪霊は反転術式を使えないの?

呪霊は反転術式を使うことができません。ただしこれは「使えない」のではなく、「使う必要がない」というのが正確な表現です。

その理由は、呪霊の身体構造にあります。呪霊の体は呪力そのもので構成されているため、人間のように反転術式という高度な技術を用いなくても、通常の呪力操作だけで身体を修復できるのです。宿儺が少年院の特級呪霊に対して「呪力による治癒は、人間と違い、呪霊にとってそれほど難しいことではないぞ」と述べていたのは、まさにこの特性を指しています。

人間の場合、肉体は物質で構成されており、負のエネルギーである呪力では修復できません。そのため、わざわざ反転術式で正のエネルギーを生成する必要があるわけです。一方、呪霊は最初から呪力で構成されているため、同じ呪力を補充するだけで修復が完了します。

ただし、これは呪霊にとって必ずしも有利とは言えません。なぜなら、反転術式で生成された正のエネルギーは、負のエネルギーの塊である呪霊に対して特効となるからです。渋谷事変で宿儺が「俺が呪霊ならあの一撃で消し飛んでいたな」と述べていたように、正のエネルギーは呪霊の存在そのものを脅かす対極の力なのです。

つまり呪霊は修復こそ容易ですが、反転術式による攻撃には極めて脆弱という弱点を持っています。この設定があるからこそ、反転術式を使える術師は対呪霊戦において有利に立ち回れるわけです。

反転術式とは?まとめ

ここまで反転術式について徹底的に解説してきました。最後に、この記事の重要なポイントを振り返りながらまとめていきましょう。

反転術式とは、負のエネルギーである呪力を掛け合わせて正のエネルギーを生み出す超高等技術です。生得術式のような生まれ持った能力ではなく、呪力操作の技術として後天的に習得可能ですが、その難度は極めて高く、作中でも11名の術師しか使用できません。反転術式によって可能となるのは、肉体の治癒、呪力の中和、そして術式反転への応用です。

一方、術式反転は反転術式で生成した正のエネルギーを自身の生得術式に流し込むことで、術式の効果を真逆に反転させる技術。現時点で使用できるのは五条悟と羂索のみという、さらに希少な能力となっています。

反転術式を使える11名のキャラクターは、他者治癒可能な家入硝子・乙骨憂太・両面宿儺の3名、自己治癒のみの五条悟・裏梅・黄櫨折・羂索・九十九由基の5名、特殊条件付きの秤金次・円鹿・日車寛見の3名に分類されます。それぞれが異なる習得経路や使用条件を持ち、戦場での役割も大きく異なっています。

アニメ第3期では、日車寛見や秤金次といった新たな反転術式使用者の活躍が描かれる予定です。また、虎杖悠仁の反転術式習得と成長、五条悟vs宿儺の史上最強対決など、反転術式が物語の中心となる場面が続々と登場します。2026年1月からの放送が今から楽しみですね。

この記事で学んだ知識があれば、呪術廻戦の戦闘シーンをこれまで以上に深く理解し、楽しむことができるはずです。反転術式と術式反転の違いも、もう混同することはないでしょう。ぜひこの知識を武器に、呪術廻戦の世界をより一層満喫してください!

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