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『僕のヒーローアカデミア』で描かれた、最も切ない悲劇の一つが白雲朧の死です。相澤先生(イレイザーヘッド)やプレゼントマイクと共にヒーローを目指していた白雲は、わずか17歳という若さでこの世を去りました。しかし彼の物語はそこで終わらず、敵連合の幹部・黒霧として蘇るという衝撃的な展開を迎えます。本記事では、白雲朧がなぜ死亡したのか、その死因と状況、そして黒霧となった理由を徹底解説。ヴィジランテで描かれた学生時代の輝かしい日々から、タルタロスでの感動的な面会シーンまで、白雲朧の全てをお伝えします。
白雲朧とは?

白雲朧(しらくも おぼろ)は、相澤消太(イレイザーヘッド)やプレゼントマイク(山田ひざし)と同じ雄英高校ヒーロー科の卒業生です。明るく前向きな性格で、3人の中心的存在でした。しかし、わずか17歳という若さでこの世を去り、その死は相澤先生のヒーロー観を大きく変えることになります。
元雄英高校ヒーロー科の明るいムードメーカー
白雲朧は雄英高校ヒーロー科に在籍していた頃、相澤や山田と共に「A組の3バカ」と呼ばれるほど仲の良い3人組でした。内気で真面目な相澤や、明るくお調子者の山田とは違い、白雲は誰とでもすぐに打ち解ける社交性と、どんな状況でも前向きに考えられる楽観性を持ち合わせていました。
クラスのムードメーカーとして、暗くなりがちな相澤を励まし、時には的確なアドバイスで3人を正しい方向へ導いてくれる存在でした。教師たちからも「その性格的にはどこに行ってもやっていける」と高く評価されるほど、彼の人柄は周囲から愛されていたのです。相澤が後に語ったように、白雲は「中途半端な自分をいつも引っ張ってくれていた」憧れの親友でした。
個性「雲(クラウド)」の能力と戦い方
白雲の個性は「雲(クラウド)」。その名の通り、大小さまざまな雲を自在に作り出すことができる能力です。作り出した雲の上に乗って空中を移動したり、負傷者を雲に乗せて安全な場所へ避難させたりと、救助活動に特化した非常にヒーロー向きな個性でした。
戦闘では雲を目くらましとして使用し、長い如意棒を武器に接近戦を仕掛けるスタイル。その姿はまさに西遊記の孫悟空を彷彿とさせ、ヒーロー名も「ラウドクラウド」と名付けられていました。白雲の個性は攻撃力こそ高くありませんでしたが、機動力と応用力に優れ、味方をサポートしながら戦う彼のスタイルは、まさに「人を助けるヒーロー」そのものだったのです。インターン先のプロヒーロー「ハイネス・パープル」にもその明るい性格と能力を気に入られ、順調にヒーローとしての道を歩んでいました。
相澤・プレゼントマイクとの深い絆
白雲・相澤・山田の3人は、インターン先がなかなか決まらない「問題児トリオ」でしたが、それ故に強い絆で結ばれていました。白雲は相澤のことを親しみを込めて「ショータ」と呼び、悩んでいる時には真剣に相談に乗る、心の支えとなる存在でした。
3人は「将来、3人で事務所を作ろう!面倒事は消太に任せる!」と夢を語り合い、卒業後も共にヒーローとして活躍することを約束していました。この約束には、白雲が相澤の能力と人格を深く信頼していたことが表れています。
また、相澤の個性「抹消」は目が弱点であることを知った白雲は、目を守るためのゴーグルを相澤にプレゼントしました。このゴーグルは現在も相澤が使用しており、「友情の証」として彼の戦いを支え続けています。白雲の優しさと思いやりは、こうした形で今もなお相澤の中に生き続けているのです。
白雲朧 死亡の真相|享年17歳の衝撃
輝かしい未来を約束されていたはずの白雲朧は、わずか17歳という若さでこの世を去りました。それは雄英高校2年生の時、インターン活動中に起きた突然の悲劇でした。作中の時系列では約14年前の出来事となるこの事件は、相澤先生の人生を大きく変えることになります。
インターン中の大型ヴィラン襲撃事件
白雲と相澤は当初、なかなかインターン先が決まらない状況でした。しかし、雄英のヒーロー科教師ミッドナイトの推薦により、プロヒーロー「ハイネス・パープル」の事務所でインターン活動を行うことが決まります。白雲はここでも持ち前の明るさと社交性を発揮し、すぐにハイネス・パープルや事務所のメンバーと打ち解けていきました。
日々のヴィラン退治にも積極的に取り組み、個性「雲」を駆使して市民を守る活動に励んでいた白雲と相澤。しかし、ある日のインターン活動中に運命は暴力的に二人を引き裂きます。それが大型ヴィラン「ガーヴィー」による襲撃事件でした。
ガーヴィーの強力な攻撃により、周辺の建物は次々と倒壊していきます。逃げ遅れた市民たちの悲鳴が響く中、白雲と相澤は必死に救助活動を行いました。しかし、状況は刻一刻と悪化していきます。崩れ落ちる瓦礫、逃げ場を失う人々。そんな極限状態の中で、白雲は一つの決断を下すことになるのです。
子供たちを守るために瓦礫の下敷きに
倒壊する建物の中に取り残された子供たちを発見した白雲は、一瞬の迷いもなく彼らを救うことを選びました。相澤と共に子供たちのもとへ駆けつけますが、次の瞬間、さらに大規模な建物の崩壊が始まります。
このとき白雲が取った行動こそが、彼がまさに真のヒーローであったことを証明するものでした。子供たちの命を優先した白雲は、自らの身を犠牲にして彼らを守ろうとしたのです。降り注ぐ瓦礫から子供たちを庇い、白雲は巨大なコンクリートの塊の下敷きとなってしまいます。
相澤は必死に白雲を助けようとしましたが、瓦礫の重さと状況の深刻さは彼の力では如何ともしがたいものでした。救急車が到着する前に、白雲はその場で死亡が確認されました。享年17歳。まだこれからヒーローとして活躍するはずだった若者の、あまりにも早すぎる最期でした。
しかし、白雲の犠牲は無駄ではありませんでした。彼が命を懸けて守った子供たちは全員無事に救出されたのです。最後の最後まで、白雲朧は「人を救うヒーロー」として生きたのでした。この瞬間こそが、白雲が体現した真のヒーロー精神であり、相澤が決して忘れることのできない光景となったのです。
死亡後に黒霧となった理由

白雲朧の死から数年後、ヒロアカファンを震撼させる事実が明らかになります。敵連合の幹部として暗躍していた黒霧――その正体が、かつて相澤やプレゼントマイクと共にヒーローを目指していた白雲朧だったのです。なぜ死んだはずの白雲が黒霧として蘇ったのか。そこにはオールフォーワンの冷酷な計画がありました。
死体を改造して作られた「脳無」の真実
黒霧の正体を突き止めたのは、グラントリノによる徹底的な調査でした。その結果、黒霧は「脳無(のうむ)」と呼ばれる存在であることが判明します。脳無とは、人の死体を改造し、複数の個性を植え付けて作られる人造ヴィランのことです。
脳無は通常、意思を持たない操り人形のような存在として描かれます。脳みそから心臓に至るまで、身体のあらゆる部分がめちゃくちゃに改造され、生前の人格や記憶は完全に消去されているはずでした。しかし、黒霧は他の脳無とは明らかに異なる特徴を持っていました。それは「知性と自我を持つ」という点です。
白雲はインターン先で瓦礫の下敷きとなり、その場で死亡が確認されました。おそらく、その後の遺体搬送や火葬の過程で、オールフォーワンの協力者であるドクター(志賀丸太)によって遺体がすり替えられたと考えられています。白雲の家族や友人たちが火葬したのは、実は別人の遺体だった可能性が高いのです。
こうして手に入れた白雲の遺体は、ドクターの手によって脳無へと改造されました。白雲の肉体は耐久性と精神力を兼ね備えており、脳無の中でも特別な「高性能個体」として仕上げられたのです。それが死柄木弔のお目付け役となる黒霧でした。
個性「雲」が「ワープゲート」に変化した過程
白雲の個性「雲(クラウド)」は、雲を作り出して移動や救助に使える能力でした。しかし、黒霧が持つ個性は「ワープゲート」という全く異なるものです。これは空間と空間をつなぎ、人や物を瞬時に転移させることができる強力な能力です。
この個性の変化は、複数の個性因子を組み合わせる技術によって実現されました。白雲の「雲」という個性をベースに、他の複数の個性因子が結合されることで、全く新しい個性「ワープゲート」が誕生したのです。グラントリノの調査によれば、黒霧の個性因子は白雲朧のものと「極めて近い」ことが科学的に証明されています。
興味深いのは、「白雲」と「黒霧」という名前の対比です。白い雲と黒い霧――正反対でありながら、どこか似通った響きを持つこの2つの名前は、同一人物でありながら全く異なる存在となってしまった悲劇を象徴しているかのようです。明るく白い雲のように爽やかだった白雲が、暗く不気味な黒い霧へと変貌してしまった運命の皮肉を、この名前が物語っているのです。
雄英高校の死亡者を狙っていたAFOの計画
なぜオールフォーワン(AFO)は白雲の遺体を狙ったのでしょうか。それはAFOの長期的な計画の一環でした。彼は優秀な個性を持つ死体を常に探しており、特に雄英高校という日本最高峰のヒーロー育成機関に注目していたのです。
雄英高校の生徒たちは、選りすぐりの優れた個性を持つエリートばかりです。AFOはこうした優秀な個性を持つ学生の中から、万が一死亡者が出た場合に遺体を回収できるよう、常に監視の網を張っていました。白雲朧のインターン中の死亡事故は、まさにAFOにとって願ってもない機会だったのです。
ドクターが後に語ったところによれば、「本当は『抹消』(相澤の個性)が欲しかった」とのこと。つまり、AFOは相澤消太の死さえも待ち望んでいたのです。もし白雲の代わりに相澤が死亡していたら、相澤の遺体が脳無にされていた可能性もあったということです。この事実を知った時、相澤とプレゼントマイクがどれほどの衝撃を受けたかは想像に難くありません。
白雲朧は、死後もなお自分の意思とは無関係に、オールフォーワンの野望のために利用され続けました。親友たちと共にヒーローになる夢を見ていた青年が、皮肉にもその親友たちと敵対するヴィランとして蘇ってしまう――これ以上の悲劇があるでしょうか。
ヴィジランテで描かれた白雲朧の学生時代

白雲朧の輝かしい学生時代は、『ヒロアカ』本編ではほとんど描かれていません。しかし、スピンオフ作品『ヴィジランテ -僕のヒーローアカデミア ILLEGALS-』では、相澤やプレゼントマイクとの青春の日々が詳細に描かれています。本編で白雲=黒霧の真実を知った後にヴィジランテを読むと、その切なさは倍増します。
初登場はヴィジランテ8巻|本編では回想のみ
白雲朧が初めて登場したのは、『ヴィジランテ -僕のヒーローアカデミア ILLEGALS-』の8巻です。この作品は『ヒロアカ』本編の約5~6年前、デクやかっちゃんがまだ小学生だった頃の物語を描いています。つまり、相澤消太やプレゼントマイク、そして白雲朧が雄英高校でヒーローを目指していた青春時代が舞台となっているのです。
一方、『ヒロアカ』本編で白雲が登場するのは、23巻216話での1コマのみの回想シーンと、26巻253~255話での詳細な言及のみです。本編だけでは白雲の人物像や相澤たちとの関係性を十分に理解することは難しく、ヴィジランテを読むことで初めて彼の魅力が完全に理解できると言えるでしょう。
ヴィジランテでは、白雲の明るい性格や相澤を励ます場面、3人で冗談を言い合う日常、そしてインターン先での活躍など、生き生きとした白雲朧の姿が描かれています。この作品を読んでから本編の黒霧エピソードを見ると、その悲劇性がより深く胸に刺さるのです。
相澤に贈った友情の証のゴーグル
白雲が相澤に残した最も象徴的なものが、今も相澤が愛用しているゴーグルです。このゴーグルには、白雲の優しさと相澤への深い思いやりが込められています。
相澤の個性「抹消」は、対象を見続けることで個性を無効化する能力ですが、それ故に目が弱点となります。戦闘中に目を狙われれば、相澤の個性は機能しなくなってしまうのです。この弱点に気づいた白雲は、相澤を守るためにゴーグルをプレゼントしました。「これがあれば、目を守りながらヴィランに近づける」と。
このゴーグルは単なる防具ではなく、「友情の証」そのものです。相澤が現在もこのゴーグルを使い続けているのは、実用性だけでなく、白雲との思い出と約束を胸に刻み続けるためでもあります。戦場で相澤がゴーグルを装着するたび、白雲の「消太なら大丈夫」という言葉が蘇るのかもしれません。
白雲の死から十数年が経った今も、相澤の顔に刻まれたゴーグルの跡は、失われた親友への想いと、「生徒を死なせない」という誓いの証となっているのです。
タルタロスでの面会|白雲の意識は残っていたのか
黒霧がタルタロスに収監された後、グラントリノの調査により彼の正体が白雲朧である可能性が浮上しました。脳無には生前の人格が残っている可能性があるという仮説のもと、相澤とプレゼントマイクはタルタロスへ向かいます。そこで展開されたのは、『ヒロアカ』屈指の感動シーンでした。
相澤とマイクの必死の呼びかけ
タルタロスの面会室で、相澤とプレゼントマイクは拘束された黒霧と対峙しました。塚内警部の依頼は「黒霧から脳無の製造元や死柄木の居場所の情報を引き出すこと」でしたが、2人にとってこの面会はそれ以上の意味を持っていました。目の前にいるのは、かつて共に夢を語り合った親友なのです。
相澤は静かに語り始めます。「俺たちは今、先生をやっている」「お前が言った通り、教師になった」――白雲が生前、相澤に教師の道を勧めていたことを思い出させる言葉です。プレゼントマイクも続けます。「3人で事務所を作る約束、覚えてるか?」「お前がいないから、俺たちだけじゃできなかったんだよ」
2人の声には、十数年間ずっと抱え続けてきた喪失感と、それでも諦めきれない希望が滲んでいました。相澤の除籍回数のエピソードや、雄英での日々について語りかけます。それは単なる情報の提示ではなく、「お前はここにいるべきじゃない」「お前は本当は俺たちと同じ、ヒーローを目指していた仲間だったんだ」という魂の叫びでした。
黒い霧の向こう側にいる親友に、どうにかして届けと願う2人の必死の呼びかけ。それは尋問というよりも、失われた友への祈りのようでした。
「病院」という言葉に込められた意味
相澤とマイクの語りかけに、黒霧の脳波計に異常が現れました。何かが反応している――それは白雲の記憶が揺さぶられている証拠でした。そして塚内が「脳無の製造元は!死柄木の居場所を教えろ!」と問いかけた瞬間、黒霧の口から一言が漏れます。
「病院」
たったこの一言でしたが、それは決定的な情報でした。黒霧――いいえ、その瞬間だけ蘇った白雲朧が、友の呼びかけに応えて発した言葉だったのです。この「病院」という情報が突破口となり、ヒーロー側は蛇腔病院の存在を突き止め、突入作戦を決行することになります。
白雲は死後、自分の意思とは無関係にヴィランの道具として利用されてきました。しかし、この瞬間だけは違いました。友の声に導かれ、彼は再びヒーローとして、仲間のために重要な情報を残したのです。それは白雲朧という青年の、最後のヒーロー活動だったのかもしれません。
黒霧の中に残る白雲の記憶の残滓
「病院」という言葉を発した後、黒霧は再び停止しました。完全に白雲の人格が戻ったわけではありませんが、確かに彼の意識の一部が残っていたことが証明されたのです。オールフォーワンによる改造と記憶の消去は完璧ではなく、白雲朧の魂は消滅していなかったのです。
この事実は、相澤とマイクにとって複雑な感情をもたらしました。親友が完全に失われたわけではないという希望と、それでも元には戻らないという絶望。しかし同時に、どれほど身体を改造され、記憶を消されようとも、友情の絆だけは消すことができないという証明でもありました。
15年近い年月が経ち、肉体も精神も改造されても、相澤とマイクの声は白雲の奥底に眠る記憶に届いたのです。「お前はヒーローになりたかった」「俺たちは今もお前を忘れていない」――その思いが、黒い霧の奥に眠る小さな光を呼び覚ましました。これは絶望の中に見出された、わずかな希望の光だったのです。
白雲朧に関するよくある質問

白雲朧は何歳で亡くなったの?
白雲朧は享年17歳で亡くなりました。雄英高校2年生の時、インターン活動中に大型ヴィラン「ガーヴィー」の襲撃に遭遇し、子供たちを守るために瓦礫の下敷きとなって死亡しました。作中の時系列では、本編開始から約14年前の出来事となります。
まだヒーローとしての未来が始まったばかりの若者が、最も危険な現場で命を落としてしまったことは、相澤先生にとって大きなトラウマとなりました。この若すぎる死が、相澤が「生徒を死なせない教師」になる決意を固めるきっかけとなったのです。
黒霧と白雲朧は完全に同じ人物なの?
黒霧は白雲朧の遺体をベースに作られた脳無ですが、完全に同じ人物とは言えません。白雲の肉体と個性因子を使用していますが、オールフォーワンとドクターによる改造により、生前の記憶や人格はほぼ消去されています。
ただし、タルタロスでの面会シーンや最終決戦で示されたように、白雲の意識や記憶の一部は微かに残っていました。相澤とマイクの呼びかけに反応し、「病院」という情報を提供したり、2人を救ったりする場面では、白雲の魂が一時的に蘇ったと考えられます。黒霧と白雲は「同じ魂を持ちながら、全く異なる存在となってしまった悲劇の人物」と言えるでしょう。
白雲朧はアニメ本編に登場した?
白雲朧は『ヒロアカ』アニメ本編には、回想シーンでのみ登場しています。具体的には、アニメ第5期第19話(通算107話)「誰よりもおまえはヒーローに」で、タルタロスでの面会シーンと共に白雲の姿が描かれました。声優は小野賢章さんが担当しています。
本編で白雲の詳しい過去や学生時代の様子が描かれることはほとんどなく、あくまで相澤先生の回想や、プレゼントマイクの発言の中での登場にとどまっています。白雲朧のキャラクターを深く知りたい場合は、スピンオフ作品『ヴィジランテ』を読むことを強くおすすめします。
ヴィジランテを読まなくても白雲のことは分かる?
『ヒロアカ』本編だけでも白雲朧の基本的な情報や、黒霧との関係性は理解できます。しかし、白雲の人物像や魅力、相澤たちとの日常、そして死に至るまでの詳細なエピソードを知るには、『ヴィジランテ』を読むことが不可欠です。
『ヴィジランテ』では、白雲の明るい性格、相澤を励ますシーン、3人で冗談を言い合う場面など、生き生きとした白雲の姿が描かれています。本編で黒霧=白雲の真実を知った後にヴィジランテを読むと、その悲劇性が何倍にも深く感じられます。白雲朧というキャラクターを完全に理解し、彼の物語を心から楽しみたいなら、ヴィジランテは必読と言えるでしょう。
最終決戦後、黒霧はどうなった?
最終決戦では、白雲の意識が一時的に戻り、ヒーロー側に協力しました。トガヒミコの行動により天空の棺から落ちそうになった相澤とマイクをワープで救出し、その後も分断作戦のために重要な役割を果たしました。
しかし最後は、AFOに乗っ取られた死柄木を守るためにワープを使用し、「AFO…死柄木弔をオ返シ…下サイ…友達が待ッテイルンデす」という途切れ途切れの言葉を残して消滅しました。本誌423話で消滅が確認され、最終話430話では白雲のお墓に相澤とマイクが訪れるシーンが描かれています。復活することはなく、白雲朧の物語はここで完結しました。彼は最後まで、ヒーローとして、そして友を思う一人の青年として生きたのです。
白雲朧死亡の悲劇まとめ

白雲朧の物語は、『僕のヒーローアカデミア』という作品が描く「ヒーローとは何か」というテーマの核心に触れる、切なくも美しい悲劇です。わずか17歳で命を落とし、その後オールフォーワンの野望によって黒霧として蘇らされた彼の運命は、あまりにも残酷でした。
しかし白雲朧の存在は、単なる悲劇として終わることはありませんでした。彼の死は相澤消太という優れた教育者を生み出し、「生徒を死なせない」という不屈の信念となって、数多くの若きヒーローたちを守り続けています。白雲から贈られたゴーグルは今も相澤の顔を守り、3人で事務所を作ろうと語り合った夢は、形を変えて雄英高校という場所で実現しているのです。
そして最も感動的なのは、どれほど身体を改造され、記憶を消されようとも、友情の絆だけは消すことができなかったという事実です。タルタロスでの面会で相澤とマイクの声に反応し、「病院」という重要な情報を残した瞬間、黒霧の奥に眠っていた白雲朧の魂が確かに輝きました。最終決戦では、2人の親友を救うために再び白雲として目覚め、最後の力を振り絞ってヒーローとして戦ったのです。
白雲朧は二度死にました。一度目は17歳の時、子供たちを守るために。二度目は最終決戦で、親友たちと世界を守るために。しかし彼の魂は決して消えることはありません。相澤先生の中に、プレゼントマイクの中に、そしてヴィジランテや本編を読んだ私たちファンの心の中に、白雲朧は永遠に生き続けています。
もしまだ『ヴィジランテ -僕のヒーローアカデミア ILLEGALS-』を読んでいないなら、ぜひ手に取ってみてください。そこには明るく前向きで、仲間思いの白雲朧が生き生きと描かれています。彼の笑顔、相澤を励ます言葉、3人で冗談を言い合う日常――それらを知った上で本編の黒霧エピソードを見返すと、涙なしには読めないはずです。
白雲朧の物語は、ヒーローとは力だけでなく、人を想う心こそが最も大切だということを教えてくれます。彼は最後まで、誰かのために生き、誰かのために戦い、そして誰かのために自分を犠牲にしたのです。これこそが真のヒーローの姿であり、白雲朧という一人の青年が私たちに遺してくれた、永遠に色褪せることのないメッセージなのです。
ゼンシーア
