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『推しの子』の158話で描かれた、星野ルビーが刺される衝撃のシーン。「ルビーは死亡したのか?」「犯人は誰なのか?」と、多くのファンが動揺しました。しかし真相は予想外の展開に――。
本記事では、ルビーが刺された真相から、闇堕ちと復活、アクアとの別れ、そして原作最終回(166話)までの全展開を徹底解説します。2026年1月14日放送開始のアニメ第3期に向けた完全予習ガイドとしてもご活用いただけます。
星野ルビーのプロフィール

『推しの子』のもう一人の主人公・星野ルビーは、伝説のアイドル星野アイの娘として転生した少女です。左目に輝く星と、母譲りの美貌が特徴的な彼女は、アクアの双子の妹として生まれました。
明るく天真爛漫な性格で、どんな困難も前向きに乗り越える姿勢が魅力的なルビー。母・アイに憧れてアイドルの道を選び、持ち前の才能と努力でB小町のセンターとして活躍しています。しかし物語が進むにつれ、彼女は想像を絶する試練に直面し、その純粋な心に大きな闇が生まれることになるのです。
天真爛漫なアイドルから復讐者へ
幼少期のルビーは、双子の兄・アクアとは対照的に、いつも笑顔で元気いっぱいの女の子でした。母の死を経験してもなお、「ママみたいなアイドルになる」という夢を諦めず、まっすぐに前を向いて生きてきました。
ダンスは最初こそ苦手でしたが、アイとの練習を通じて前世のトラウマを克服。成長後は母譲りのカリスマ性と、天性のパフォーマンス力で観客を魅了するアイドルへと成長していきます。歌唱力はやや課題があるものの、ダンスと演技においては抜群の才能を発揮し、MEMちょとのカラオケ対決では43点という衝撃のスコアを叩き出したエピソードも。
そんな彼女が、ある「真実」を知ったことで人格が一変します。純粋さを失い、冷徹な計算で芸能界を駆け上がる復讐者へと変貌していく姿は、ファンに大きな衝撃を与えました。
前世は天童寺さりな!
ルビーの前世は、アクアの前世である雨宮吾郎が診ていた患者・天童寺さりなでした。退形成性星細胞腫という難病を患い、長い入院生活を送っていたさりな。病室で『B小町』のライブ映像を見ることが唯一の楽しみで、星野アイの大ファンでした。
さりなはゴローに淡い恋心を抱いており、「結婚して!」とプロポーズしたこともあります。ゴローからは「16歳になったら真面目に考えてやるよ」と言われていましたが、残念ながらその約束が果たされることはありませんでした。さりなは12歳という若さでこの世を去ります。
そして転生後、ルビーとして生まれ変わった彼女は、前世からの「アイみたいなアイドルになりたい」という夢と、「ゴロー先生に会いたい」という想いを胸に、新しい人生を歩み始めたのです。前世の記憶を持つルビーにとって、雨宮吾郎は母・アイと同じくらい大切な存在であり、その想いが後の展開に大きく影響していくことになります。
星野ルビー死亡疑惑の真相!158話の衝撃
2024年8月22日発売の週刊ヤングジャンプNo.38に掲載された158話は、『推しの子』ファンに衝撃を与えた回として語り継がれています。B小町の全国ツアー最終日、東京での国立競技場ライブを翌日に控えたクリスマスの朝、ルビーの自宅に訪問者が現れます。
呼び鈴の音を聞いたルビーが玄関のドアを開けた瞬間――彼女の腹部に刃物が突き刺さります。まさに母・アイが殺害された時と同じ構図で描かれたこのシーンに、多くの読者が「ルビーまで…」と絶望したのです。
東京ドーム公演前に腹部を刺された
158話のラストで描かれた衝撃のシーンは、まさにアイの悲劇の再現でした。B小町はMEMちょの尽力もあって着実に人気を高め、ついに念願の大規模ライブを翌日に控えていたタイミング。しかも、有馬かなの引退ライブという重要な日でもありました。
刺されたルビーの姿を見た読者の間では、「またアイと同じ展開なのか」「ルビーは死亡してしまうのか」と動揺が広がります。前話157話が「なんにもない日、すてきな日」という幸せな日常を描いていただけに、そのコントラストが余計に衝撃を増幅させました。「次号、再び…。」という予告文も不穏さを煽り、SNSでは様々な考察が飛び交うことに。
ただし、アクアと黒川あかねはニノが動く可能性を事前に察知していました。母・アイが殺害された時と同じシチュエーション――大規模ライブの当日。この状況で二人が無警戒でいるはずがありません。
実は黒川あかねのなりすまし!防刃ベストで無傷だった
159話で明かされた真実に、読者は安堵の息をつきます。刺されたのはルビーではなく、彼女に変装した黒川あかねでした。しかも防刃ベストを着用していたため、あかねは全く傷を負っていません。
完璧な演技力を持つあかねだからこそ実現した作戦でした。彼女は映画『15年の嘘』でアイ役の候補にもなっていたほどの演技力の持ち主。ルビーに変装して犯人を待ち構え、アクアたちと協力して真相を暴く準備をしていたのです。
この展開により、ルビーは無事であることが確定。しかし物語はここから、さらに深い闇へと進んでいきます。なぜならこの事件の背後には、想像以上に大きな陰謀が潜んでいたからです。
犯人はニノ!アイ絶対主義者による犯行動機
犯行に及んだのは、旧B小町のメンバー・ニノ(新野冬子)でした。彼女は現場に駆けつけた壱護に身柄を抑えられた際、「貴方はアイを超えちゃ駄目なの」という衝撃的な言葉を口にします。
ニノはアイの才能を信仰する「アイ絶対主義者」でした。アイを世界一のアイドルのままでいさせるため、アイを超える可能性がある人物を次々と狙っていたのです。155話で明かされた通り、彼女はリョースケ、片寄ゆら、そして雨宮吾郎の死にも関わっていました。
ルビーは目に星を宿し、アイを超え得る才能を開花させていました。ニノは158話で、目に星を宿したルビーのポスターを眺めながら殺意を募らせていたのです。純粋にアイドルとして努力し、輝きを増していったルビーが、その才能ゆえに命を狙われるという皮肉な展開に、多くの読者が胸を痛めました。
ニノは犯行時に「アイと普通の友達になりたかった」とも語っていますが、あかねはこの言葉から、ニノをここまでおかしくした真犯人がいると見抜きます。そして彼女の推理は、物語の最も暗い真実へと繋がっていくのです。
星野ルビーを狙った黒幕はカミキヒカル

ニノが実行犯であることは159話で明らかになりましたが、彼女を操っていた真の黒幕の存在が示唆されます。そして159話のラストで姿を現したのが、アクアとルビーの実父・カミキヒカルでした。
アイを愛していたカミキの豹変
カミキヒカルは、かつてアイと愛し合っていた男性です。若くして芸能界の闇に晒され、歪んだ人生を送ってきた彼ですが、映画『15年の嘘』を通じてアイが自分を愛していたことを知り、一時は改心の兆しを見せていました。
アクアもまた、母・アイの願いを叶えるため、父であるカミキを救済する可能性を模索していたのです。アイは死の直前、「あなたを愛してる」という言葉をカミキに伝えようとしていました。その想いがカミキに届けば、彼は変わるかもしれない――アクアはそんな希望を抱いていたのかもしれません。
しかし、カミキの本質は変わっていませんでした。彼は自分が価値を認めた人物を殺すことで、自らの存在意義を感じるという歪んだ欲求を持っていたのです。片寄ゆらの死にも彼が関与していたことが示唆されており、ルビーもまたそのターゲットとなってしまったのでした。
「ルビーへの殺意」を認めた衝撃の告白
159話のラストシーンで、アクアはカミキを厳しく追求します。「一連の事件に関与しているのではないか」というアクアの問いに、カミキは最初こそ「ニノが勝手にやっただけだ」と言い訳をしていました。
しかし最終的に、彼は笑顔を浮かべながらルビーへの殺意を認めるような態度を見せたのです。はっきりとした言葉では明言されませんでしたが、彼の誘導によりニノが犯行に及んだことは明白でした。
カミキにとって、アイは唯一無二の存在でした。そしてアイの愛を手に入れたと思った今、「アイもどき」であるルビーは消えるべき存在だったのです。ルビーが輝けば輝くほど、カミキの歪んだ感情は膨れ上がっていきました。
「ルビーへの殺意」を確信したアクアは、妹を守るために重大な決断を下します。それは、カミキを道連れに海へ落ちるという、自らの命を犠牲にする選択でした。アクアの復讐は、ルビーの未来を守るための最後の行動だったのです。
星野ルビーが闇堕ちした理由と目の星の変化

明るく前向きだったルビーが、なぜ冷徹な復讐者へと変貌してしまったのか。その転換点となったのが、8巻77話で描かれた衝撃的な出来事でした。ルビーの闇堕ちは、愛する人の死と、隠された真実を知ったことで引き起こされたのです。
ゴローの白骨死体発見で絶望の淵へ
母・アイを失ってもなお、ルビーが前を向いていられたのには理由がありました。それは、前世の想い人である雨宮吾郎がどこかで生きていて、いつか自分の活躍を見てくれると信じていたからです。「トップアイドルになった姿を見せたい」――その想いがルビーを支えていました。
しかし8巻77話、B小町のMV撮影で訪れた宮崎県・高千穂で、ルビーは黒川あかねと山道を歩いていた際、カラスに導かれるように祠へとたどり着きます。そこで二人が目にしたのは、白骨化した遺体でした。
服のポケットに入っていたアイのキーホルダー。それは、前世のさりなが雨宮吾郎にプレゼントしたものでした。この瞬間、ルビーは全てを理解します。ゴローはずっと前に死んでいて、自分の活躍を見守ってくれることは二度とない――その現実に、ルビーは茫然と立ち尽くすことになります。
大切な二人を失ったルビーの心に、深い絶望が刻まれました。しかしこれは、闇堕ちの始まりに過ぎませんでした。
謎の少女ツクヨミの告白で復讐を決意
白骨死体の発見に動揺するルビーの前に、不思議な少女が現れます。この少女は後にツクヨミと呼ばれる存在で、カラスを従え、転生の秘密を知る超自然的な存在でした。
8巻79話で、ツクヨミはルビーに衝撃的な事実を告げます。「雨宮が失踪した日に病院の周りで不審な人物が2人目撃されていた」「そのうち1人はアイを殺したストーカーで、もう1人を探すのは貴方の役目」――この言葉により、ルビーはアイとゴローが同一犯によって殺害されたと確信したのです。
「絶対に犯人を殺す」――ルビーの心に、復讐の炎が燃え上がります。それまで純粋にアイドル活動を楽しんでいた少女は、この瞬間に復讐者へと変わり果てました。ツクヨミはなぜルビーをこの道へ導いたのか。その真意は謎のままですが、彼女の言葉がルビーの運命を大きく変えたことは間違いありません。
両目の黒い星が示す復讐者としての覚醒
復讐を決意したルビーの目には、象徴的な変化が現れます。それまで左目だけに宿っていた星が、両目に現れたのです。しかもその色は、白ではなく黒へと変化していました。
『推しの子』において、目の星は才能やカリスマ性の象徴であると同時に、キャラクターの精神状態を表す重要なシンボルです。アクアも父への復讐を決意した際、両目の星が黒く変化していました。98話では、アクアが復讐心を再燃させた時に同様の変化が描かれています。
両目の黒い星は、復讐心や執念といった暗い感情の表れなのです。ルビーの目の変化は、彼女がもはや天真爛漫な少女ではなく、復讐に生きる者へと変貌したことを如実に示していました。その瞳には、かつての純粋さは影を潜め、冷たく強い意志だけが宿っていたのです。
闇堕ちしたルビーの変貌と周囲への影響
復讐を決意したルビーは、それまでの天真爛漫な少女とは別人のように変わり果てました。芸能界を駆け上がるため、彼女は手段を選ばなくなっていきます。その変化は、周囲の人々との関係にも深刻な影響を及ぼしていきました。
嘘をつき始めた元天真爛漫少女
かつてのルビーは、素直で嘘のつけない性格でした。感情をストレートに表現し、誰に対しても正直に接する――それがルビーの魅力でもありました。しかし復讐者となった彼女は、「嘘」を武器として使い始めます。
ルビーは芸能界のベテラン・斉藤壱護から、生き残るためのノウハウを学びました。そして彼から教わった冷徹な戦略を、次々と実践していくのです。目的のためなら他人を利用することも厭わず、計算高く行動するようになったルビー。その姿に、アクアは大きな危機感を抱きます。
10巻93話では、ルビーがアクアに対して衝撃的な言葉を投げかけます。「子供がいることを隠してアイドルをやっていたママも嘘つきだった」「綺麗にまっすぐ売れるなんてこの世界では無理」――かつて母・アイを心から慕っていたルビーが、その母を批判する言葉を口にしたのです。アクアの説得も、もはや彼女の心には届きませんでした。
アクアとの決別「家族だなんて思わない」
闇堕ちしたルビーとアクアの関係は、決定的な亀裂を迎えます。きっかけは、有馬かなのスキャンダル対策としてアクアが行った「バーター記事」の取引でした。
かなが映画監督の部屋に出入りするところを撮られてしまった際、アクアはこのスキャンダルをもみ消すため、別のスキャンダルを提供することで記事を差し替える取引を持ちかけます。しかしアクアが提供した情報は、「自身とルビーがアイの隠し子である」というとんでもないものでした。
母・アイの最も重要な秘密を、何の相談もなく暴露されたルビー。彼女はアクアに対して「家族だなんて思わない」と痛烈に批判します。かつては仲の良かった双子の兄妹の絆は、ここで完全に崩壊してしまったのです。
芸能界を駆け上がる冷徹な計算と手段
復讐のため、芸能界の頂点を目指すルビー。彼女の手法は、かつての純粋さとは真逆のものでした。
バラエティ番組「深掘れワンチャン!」での行動は、闇堕ちしたルビーの本質を如実に表しています。ディレクターのセクハラがきっかけで番組が炎上した際、ルビーは持ち込み企画で見事に騒動を収束させました。しかしそれは、スタッフに恩を売り人脈を広げるための計算された行動だったのです。
全てが彼女の計算通りに進む様子には、思わずゾッとさせられます。周囲の人間の感情を度外視し、冷静に状況を操作していくルビー。その姿は、復讐に取り憑かれた者の恐ろしさを物語っていました。芸能界を駆け上がるルビーの成功の裏には、失われた純粋さという大きな代償があったのです。
アクアの正体告白でルビーが闇堕ちから復活

復讐に取り憑かれ、暗闇を進み続けるルビー。彼女を救ったのは、双子の兄・アクアによる衝撃的な告白でした。13巻121話から123話にかけて描かれたこのシーンは、『推しの子』屈指の感動的な場面として多くのファンの心に刻まれています。
「俺の頼みを聞いてくれさりなちゃん」前世バレの瞬間
ルビーの闇堕ちがさらに深刻化するきっかけとなったのが、前世の母・天童寺まりなとの再会でした。難病で若くして死んだ前世のさりなに対し、母のまりなは最期の時でさえ病院に来てくれませんでした。そのトラウマが蘇ったルビーは、幸せそうに暮らしているまりなの姿を目撃し、大きなショックを受けます。
このままでは本当に取り返しのつかないところまで行ってしまう――そう判断したアクアは、最後の手段に出ます。それは、自分の正体を明かすことでした。
「俺の頼みを聞いてくれさりなちゃん」
この言葉を聞いた瞬間、ルビーの時間が止まります。「さりな」という名前を知っているのは、前世で自分を知っていた人物だけ。そして「俺の頼み」という言い回しは、あの人がよく使っていた言葉――
アクアは、前世の雨宮吾郎だったのです。探し続けていた想い人は、ずっと隣にいたのだと知ったルビーは、涙を流しながらアクアの胸に飛び込みます。この瞬間、多くの読者も涙したことでしょう。
涙と共に取り戻した本来の自分
アクアの正体を知ったルビーは、子供のように泣きじゃくります。「大切なアイと吾郎の屈辱を晴らさないといけない」という使命感から嘘をつき始め、精神的に限界まで追い詰められていたルビー。その苦しみが、ようやく吐き出されたのです。
復讐に生きることは、ルビーにとって本当に辛いことでした。天真爛漫で嘘のつけない性格だった彼女が、冷徹に嘘をつき続けることは、自分自身を偽り続けることに他なりません。その苦しみを、ルビーはずっと一人で抱え込んでいたのです。
アクアはそんなルビーに、力強く語りかけます。「お前はお前の人生を生きろ」――この言葉により、ルビーはようやく復讐という呪縛から解放されました。もう無理に強がる必要はない。大切な人がすぐ近くにいてくれる――そう実感したルビーは、本来の自分を取り戻していきます。
目の星が白に戻り闇堕ち状態から解放
ルビーが本来の自分を取り戻したことは、目の星の変化によって象徴的に示されます。復讐を決意してから両目に黒く宿っていた星が、再び白い輝きを取り戻したのです。
『推しの子』において、目の星の色は精神状態を表す重要なシンボルです。白い星は純粋さや希望を、黒い星は復讐心や闇を表しています。ルビーの星が白に戻ったということは、彼女が闇から脱却し、本来の明るさを取り戻したことを意味していました。
もちろん、アイとゴローを失った悲しみが消えたわけではありません。しかしルビーは、復讐ではなく、自分自身の人生を生きることを選んだのです。アイドルとして、星野ルビーとして、自分らしく輝くこと――それこそが、愛する人たちの想いに応える方法だと気づいたのでした。
前世バレを経て、ルビーとアクアの関係も修復されます。お互いの前世を知った二人は、これまで以上に強い絆で結ばれることになりました。しかし物語は、さらなる試練を二人に用意していたのです。
アクア死亡後のルビー!再び訪れた闇堕ちの危機
復讐から解放され、本来の自分を取り戻したルビー。しかし物語は、彼女にさらなる試練を用意していました。164話で描かれたアクアの死は、ルビーの人生を再び暗転させる出来事となったのです。
カミキとの対決でアクアが命を落とす
カミキが持つ「ルビーへの殺意」を確信したアクアは、妹を守るために最後の行動に出ます。それは、自分の腹を刺してカミキを道連れに海へ落ちるという、壮絶な選択でした。
アクアは復讐のためではなく、ルビーの未来を守るために死を選んだのです。カミキが生きている限り、ルビーは常に命を狙われ続ける。その恐怖から妹を解放するため、アクアは自らの命を犠牲にしました。
164話でアクアの死亡が確定すると、読者の間には大きな動揺が広がりました。主人公の一人が本当に死んでしまうとは――その衝撃は計り知れないものでした。しかしルビーにとって、その衝撃はさらに大きなものだったのです。
「大切な人はみんないなくなる」喪失感と絶望
アクアの死を知ったルビーは、完全にふさぎ込んでしまいます。家にこもり、外に出ることもできなくなったルビー。彼女の心には、深い絶望が刻まれていました。
「自分の大切な人はみんないなくなってしまう」――ルビーがつぶやいたこの言葉には、計り知れない喪失感が込められています。前世のさりなとして、母のまりなには見捨てられました。今世では、最愛の母・アイを失い、ゴローが死んでいたことを知り、そして今、双子の兄であり前世の想い人でもあったアクアまで失ってしまったのです。
この時、ルビーの両目には再び黒い星が宿ります。闇堕ちの兆候が現れたのです。アクアの犠牲により救われたはずのルビーが、再び闇に引き込まれようとしている――読者は固唾を呑んで、彼女の行動を見守ることになります。
涙の後に輝いた白い星が示す悲しみを乗り越える決意
しかし、ルビーは再び暗黒面に堕ちることはありませんでした。涙をぬぐった彼女の目には、白い星が輝いていたのです。
この白い星は、「アクアの死を乗り越える」という決意の表れでした。アクアは自分の未来のために命を懸けてくれた。ならば、その想いに応えるためには、悲しみに沈んでいるわけにはいかない――ルビーはそう決意したのです。
もちろん、悲しみが消えたわけではありません。アクアがいない世界で生きていくことは、想像を絶する辛さでしょう。しかしルビーは、その悲しみを抱えながらも、前を向いて歩き続けることを選んだのです。
アクアの死という悲劇を経験してもなお、ルビーは立ち上がる強さを見せました。彼女は母・アイから受け継いだアイドルとしての才能と、アクアから学んだ生きる強さを持って、新たな道を歩み始めます。最終回では、そんなルビーの輝かしい未来が描かれることになるのです。
星野ルビーのその後と最終的な結末

『推しの子』は2024年11月14日発売の週刊ヤングジャンプ50号にて、166話をもって完結しました。約4年半にわたる連載の最終回で描かれたのは、アクアの死を乗り越え、トップアイドルとして輝くルビーの姿でした。
トップアイドルへの道を歩み続けるルビー
アクアを失った悲しみに暮れるルビーでしたが、やがて涙をこらえて活動を再開します。学校にも通い始め、少しずつ日常を取り戻していきました。この過程には、有馬かなの存在が大きかったと言われています。
最終回では、ルビーが必要な時に闇を出し、人々を夢中にさせてスターへの階段を駆け上がる姿が描かれています。彼女は笑顔で輝きながらも、時には冷徹な一面も見せる――そんな表現は、アイドルという仕事が「嘘という魔法」で輝く職業であることを示唆しているのかもしれません。
ルビーは両目に星を宿した姿で描かれています。これは、アイとアクア両方の意志を受け継ぎ、さらには星野アイを超える存在になったことを示唆していると考えられます。かつて母・アイが「アイは嘘で、星野アイは本物」と語っていたように、ルビーもまた、悲しみを嘘で隠しながら、アイドルとして本物の輝きを放っているのです。
東京ドーム公演の成功とB小町の新体制
母・星野アイが果たせなかった夢――それが東京ドーム公演でした。アイは東京ドームでのライブを目前にしながら、リョースケに殺害されてしまったのです。
最終回では、ルビー率いるB小町が東京ドームのステージに立つ姿が描かれています。有馬かな、MEMちょ、そして新たに加わった新人メンバーと共に、ルビーはファンを熱狂させるパフォーマンスを披露しました。
東京ドームで輝くルビーを見た一人の少女の瞳に、光が宿ります。かつてさりながアイに憧れたように、ルビーがアイに憧れたように、新たな少女がルビーに憧れを抱く――このシーンは、アイドルの輝きが次世代へと受け継がれていくことを象徴しているのでしょう。
B小町の新体制での成功は、ルビーが様々な試練を乗り越えて成長した証でもあります。メンバー同士の絆も深まり、それぞれが自分の役割を果たしながら、グループとして高みを目指していく姿が描かれています。
アクアの死を糧に輝き続ける未来へ
最終回のラストシーン。朝、ルビーは「行ってきます!」と元気に外出していきます。アイドルという仕事を「嘘つき」だとしながらも「最高に楽しい」と笑う彼女の姿には、複雑な感情が込められています。
悲しみは消えていません。アクアとアイへの想いは、ルビーの心にずっと残り続けるでしょう。しかし彼女は、その悲しみを抱えながらも、前を向いて歩き続けることを選んだのです。
「ママより推して貰える存在になる 過去を見てる余裕が無いくらいに それだけが皆まとめて救われる方法だと思うから」――165話でルビーが語ったこの言葉通り、彼女は未来へと突き進んでいます。
2026年1月14日から放送が開始されるアニメ第3期では、158話のルビーが刺されるシーンから、闇堕ちと復活、そしてアクアとの別れまでが描かれることになるでしょう。原作完結済みの作品として、アニメでルビーの物語がどう描かれるのか、ファンの期待は高まるばかりです。
星野ルビーに関するよくある質問

星野ルビーは本当に死亡したのですか?
いいえ、ルビーは死亡していません。158話で腹部を刺されるシーンが描かれましたが、実際に刺されたのはルビーに変装した黒川あかねでした。しかも防刃ベストを着用していたため、あかねも無傷でした。
アクアとあかねはニノの動きを事前に察知しており、ルビーを守るための作戦を用意していたのです。この展開により、ルビーは無事に生存が確定し、物語は最終回まで続いていきます。
ルビーを刺したのは誰でなぜ狙われたのですか?
実行犯は旧B小町のメンバー・ニノ(新野冬子)で、黒幕はカミキヒカルです。ニノはアイの才能を信仰する「アイ絶対主義者」で、アイを超える可能性がある人物を許せませんでした。
ルビーは目に星を宿し、アイを超え得る才能を開花させていたため、ニノのターゲットとなってしまったのです。カミキはニノを誘導し、ルビーを襲わせました。アイだけが特別でありたいという歪んだ想いが、この事件の背景にあります。
ルビーはなぜ闇堕ちしたのですか?
8巻77話で、前世の想い人である雨宮吾郎の白骨死体を発見したことがきっかけです。さらに79話で謎の少女ツクヨミから、「アイと吾郎は同一犯に殺された」と告げられ、復讐を決意しました。
それまで母・アイの死を乗り越えて前向きに生きていたルビーでしたが、吾郎も失っていたという事実と、二人を殺した犯人への怒りから、冷徹な復讐者へと変貌してしまったのです。
アクアとルビーの前世バレは何話ですか?
13巻121話から123話にかけて、アクアがルビーに対して自分の正体を明かします。「俺の頼みを聞いてくれさりなちゃん」という言葉で、アクアが前世の雨宮吾郎であることがルビーに伝わりました。
この告白により、ルビーは闇堕ち状態から救われます。探し続けていた想い人がずっと隣にいたことを知ったルビーは、涙を流しながらアクアの胸に飛び込み、本来の自分を取り戻すことになるのです。
【推しの子】星野ルビー死亡の真相まとめ

158話で衝撃的に描かれた「ルビー死亡」のシーンは、実際には黒川あかねの変装による作戦でした。ルビー本人は無傷で、その後も物語の中心人物として活躍を続けます。
しかし、ルビーが経験した試練は決して軽いものではありませんでした。ゴローの死を知り闇堕ちし、復讐者として冷徹に変貌。アクアの告白により一度は救われるも、最後には双子の兄まで失ってしまいます。
それでもルビーは立ち上がりました。母・アイが果たせなかった東京ドーム公演を成功させ、トップアイドルとして輝き続ける道を選んだのです。悲しみを抱えながらも前を向いて歩き続けるルビーの姿は、多くのファンの心を打ちました。
2024年12月18日に発売された原作最終16巻では、ルビーの最終的な姿が描かれています。そして2026年1月14日からは、アニメ第3期の放送が開始されます。158話の衝撃シーンから、闇堕ちと復活、そしてアクアとの別れまでが映像化されることになるでしょう。
原作を読んでいる方も、アニメから入った方も、ルビーの物語は決して忘れられない感動を与えてくれるはずです。天真爛漫な少女が様々な試練を乗り越え、真のトップアイドルへと成長していく姿を、ぜひその目で確かめてください。
ゼンシーア
