『銀魂』の人気キャラクター・猿飛あやめ(さっちゃん)が「死亡したのでは?」という噂を聞いて、この記事にたどり着いたあなた。安心してください、結論から言えば猿飛あやめは死亡していません。
将軍暗殺篇で高杉晋助に刺されたあの衝撃的なシーンは、確かに多くのファンに「さっちゃんが死んだ」という恐怖を与えました。しかし、彼女はその後回復し、原作最終回、そして劇場版『銀魂 THE FINAL』まで元気に登場し続けています。
この記事では、猿飛あやめ死亡説の真相を徹底解説します。高杉に刺されたシーンの詳細、その後の展開、さっちゃんの名シーンまで完全網羅。『銀魂』ファンなら知っておきたい情報を、どこよりも詳しくお届けします!
猿飛あやめとは?

猿飛あやめ、通称「さっちゃん」は、『銀魂』に登場する元御庭番衆のエリートくノ一です。藤紫色のロングヘアと赤縁メガネ、右目の泣きボクロが特徴的なグラマラスな美女で、身長169cm、体重52kgと抜群のスタイルを誇ります。6月2日生まれの双子座で、好物は納豆という個性的な一面も。現在は始末屋として悪徳商人を成敗する裏稼業をこなしつつ、昼はくノ一カフェでアルバイトをしています。
見た目の美しさとは裏腹に、主人公・坂田銀時への一途すぎる愛情と自他共に認めるドMという残念な性格が魅力のキャラクターです。銀魂ファンの間では「残念な美人」の代表格として愛され続けており、ギャグシーンでの変態的な言動と、シリアスシーンでの凄腕始末屋としての実力のギャップが多くのファンを魅了しています。
元御庭番衆のエリートくノ一から始末屋へ
猿飛あやめはかつて江戸幕府に仕えるエリート忍者集団「御庭番衆」の一員でした。御庭番衆は幕府お抱えの最精鋭の忍者組織であり、その中でもあやめは卓越した実力を持つくノ一として活躍していました。しかし天人襲来後、幕府の弱体化に伴い御庭番衆が一斉解雇されると、彼女は生計を立てるために新たな道を選ばざるを得なくなります。
現在は「始末屋」として、依頼を受けて悪徳商人や悪党を暗殺する裏稼業に従事しています。昼間はくノ一カフェでアルバイトをしながら、夜は闇に紛れて標的を始末するという二重生活を送っているのです。得意技は好物である納豆を武器として使う独特の戦闘スタイルで、納豆を敵にぶつけて視界を奪ったり動きを封じたりする技は彼女の代名詞となっています。
忍者としての実力は本物で、特にシリアス展開では超一流の始末屋としての顔を見せます。スピード、戦闘技術、暗殺術のすべてにおいて高い能力を持ち、将軍暗殺篇では服部全蔵を守るために命を賭けて戦う姿が描かれました。
銀時に一途すぎるドMキャラ
猿飛あやめの最大の特徴は、何といっても坂田銀時への異常なまでの愛情表現です。初登場時は銀時を利用するつもりで近づきましたが、危機的状況を助けられたことをきっかけに一目惚れしてしまいます。それ以来、影から銀時をストーキングし続ける「銀魂三大ストーカー」の一人として知られるようになりました。ストーキングには誇りすら持っており、仕事の合間を見つけては銀時の行動を追跡しています。
自他共に認めるマゾヒストで、銀時から冷たくあしらわれたり、ぞんざいに扱われたりすることに快感を覚えるという特殊な性癖の持ち主です。本人は「メス豚モード」と「始末屋モード」を使い分けているつもりですが、場の空気や感情に流されやすく、すぐに切り替わってしまいます。特に眼鏡を壊されると「メス豚モード」が全開になり、銀時に対してさらに過激なアプローチをするのが定番の展開となっています。
しかし、その変態的な言動の裏には、銀時を心から想う純粋な恋心が隠されています。ライバル視している志村妙とは事あるごとに張り合いますが、それも彼女なりの愛情表現なのです。作者の空知英秋先生も「一番扱いにくいキャラ」と認めつつ、「恋人にするならさっちゃん」とコメントしており、その魅力は公式にも認められています。
声優・小林ゆうと実写版・夏菜が演じた個性
アニメ版で猿飛あやめの声を担当しているのは、声優の小林ゆうさんです。小林さんは2006年の『銀魂』放送開始当初から一貫してさっちゃん役を演じ続けており、その熱演によってキャラクターの魅力が何倍にも引き立てられました。2008年には第2回声優アワードで新人女優賞を受賞し、『進撃の巨人』のサシャ・ブラウス役などでも知られる実力派声優です。小林さん自身もラジオやイベントで「さっちゃん」と自称するほど愛着を持っており、変態的なセリフからシリアスな演技まで幅広くこなす姿が高く評価されています。
2018年公開の実写映画『銀魂2 掟は破るためにこそある』では、女優の夏菜さんが猿飛あやめ役を演じました。ラベンダー色のロングヘアに赤縁メガネ、スタイル抜群のくノ一衣装を完璧に着こなし、原作ファンからも「完成度が高い」「まさにさっちゃん」と絶賛されました。夏菜さんは役作りのために原作を徹底的に研究し、動きや仕草の細部まで再現することにこだわったといいます。
実写版での夏菜さんの体当たり演技は話題を呼び、さっちゃん役に決まってからInstagramのフォロワーが5万人増加するという現象も起きました。ボンテージ姿での登場シーンなど、原作の変態的な要素も忠実に再現し、「銀魂らしさ」を見事に表現したことで多くのファンの心を掴みました。
猿飛あやめ死亡説の結論

結論から申し上げますと、猿飛あやめは死亡していません。将軍暗殺篇で高杉晋助に刺されて重傷を負ったのは事実ですが、そのまま死亡することはなく、その後も原作最終回まで登場し続けています。劇場版アニメ『銀魂 THE FINAL』でも活躍しており、銀魂ファンは安心して続きを視聴できます。
高杉に刺されたシーンがあまりにも衝撃的だったため、「さっちゃんが死んだのでは?」という噂が広まりましたが、これは誤解です。確かに致命傷に近い重傷を負いましたが、その後回復し、銀時への変わらぬ愛とストーカー活動を続けています。
将軍暗殺篇で重傷を負ったが死亡はしていない
将軍暗殺篇は、『銀魂』の中でも特にシリアスで重厚なストーリー展開が描かれた長編エピソードです。この篇では、徳川茂茂将軍の暗殺を企てる一橋派と、それを阻止しようとする万事屋や真選組の戦いが描かれました。猿飛あやめは服部全蔵と共に、将軍を守るために命を賭けて戦います。
アニメ第302話「忍の魂」では、全蔵が将軍を守るために春雨の船団と単独で戦う決死の覚悟を見せるシーンが描かれます。そして猿飛あやめは、全蔵を守るために高杉の刃を自らの身体で受け止めました。この時、高杉の刀が彼女の腹部を貫通する衝撃的な描写があり、多くのファンが「さっちゃんが死んでしまったのでは」と不安に駆られたのです。
しかし、この重傷は致命傷には至らず、猿飛あやめはその後回復しています。忍者としての強靭な肉体と生命力、そして医療の手当てによって一命を取り留めました。ただし、将軍暗殺篇以降は精神的なダメージも大きく、全蔵が危険な目に遭うことへの恐怖からトラウマを抱えるようになったという描写も見られます。
原作最終回まで登場
猿飛あやめは将軍暗殺篇での重傷から回復した後も、『銀魂』の物語が完結する最終回まで登場し続けています。その後のストーリー展開である「さらば真選組篇」や「銀ノ魂篇」でも、始末屋として、そして銀時のストーカーとしてその姿を見せました。
特に最終章の「銀ノ魂篇」では、地球と宇宙の命運を懸けた最終決戦が繰り広げられます。この戦いにおいても猿飛あやめは始末屋としての実力を遺憾なく発揮し、かぶき町を守るために戦いました。原作漫画は2019年に完結しましたが、その最終回に至るまで、さっちゃんは銀魂の世界で生き続けているのです。
死亡したキャラクターが多かった将軍暗殺篇やさらば真選組篇において、猿飛あやめが生き延びたことは、多くのファンにとって救いとなりました。彼女の生存は、銀魂という作品における一筋の希望の光だったと言えるでしょう。
「銀魂 THE FINAL」でも活躍している
2021年1月8日に公開された劇場版アニメ『銀魂 THE FINAL』は、原作の最終章を映画化した作品です。この映画でも猿飛あやめは声優・小林ゆうさんによって演じられ、しっかりと登場しています。『銀魂 THE FINAL』は、師匠である吉田松陽を巡る因縁の対決と、地球の運命を懸けた最後の戦いを描いた感動の完結編です。
劇場版では、銀時たち万事屋メンバーだけでなく、真選組、桂率いる攘夷志士、かぶき町の仲間たち全員が集結して最終決戦に挑みます。猿飛あやめもその一員として、始末屋としての卓越した戦闘能力を発揮しながら戦いに参加しました。映画のクレジットにもしっかりと「猿飛あやめ:小林ゆう」と記載されており、ファン待望の活躍シーンが用意されています。
『銀魂 THE FINAL』は15年間続いたアニメ銀魂の最後の作品となりましたが、そのラストまで猿飛あやめは生き続け、銀時への変わらぬ愛を貫き通しました。死亡説が完全な誤解であることが、この劇場版によって改めて証明されたのです。
将軍暗殺篇で高杉に刺されたシーンの真相

将軍暗殺篇は、『銀魂』という作品全体の大きな転換点となった歴史的な長編エピソードです。原作では第56巻から58巻に収録され、アニメでは第300話から307話の全8話で描かれました。それまでギャグ中心だった『銀魂』が、ここから本格的なシリアス展開へと舵を切る契機となり、その後の「さらば真選組篇」や「銀ノ魂篇」へと繋がる重要なストーリーの起点となっています。
この篇では、徳川茂茂将軍の暗殺を企てる一橋派、それを阻止しようとする万事屋や真選組、そして一橋派と結託した高杉晋助率いる鬼兵隊と神威率いる春雨第七師団の激突が描かれました。物語の中で、銀時と高杉の宿命の対決、吉田松陽と銀時たちの過去の真相、そして将軍徳川茂茂の死という『銀魂』史上最大の悲劇が起こります。猿飛あやめが高杉に刺されたのは、この壮絶な戦いのクライマックスにおける出来事でした。
服部全蔵を守るために高杉の刃を受けた
将軍暗殺篇において、猿飛あやめは元御庭番衆の仲間である服部全蔵と共に、徳川茂茂将軍を守るために命を賭けて戦いました。全蔵は将軍の幼馴染であり、将軍を「ただの徳川茂茂」という一人の友人として大切に想っていました。そのため、将軍の身を守るためなら自分の命も惜しまないという覚悟を持っていたのです。
物語の中盤、全蔵は将軍を守るために影武者作戦を実行し、密かに将軍の身柄を伊賀衆に託していました。しかし、その伊賀の里に春雨の船団が襲来します。高杉たちは伊賀衆を将軍暗殺の謀反人に仕立て上げようと画策していたのです。全蔵は友である将軍を守るため、たった一人で春雨船団相手に決死の戦いを挑みました。
この絶望的な状況の中、猿飛あやめは全蔵を助けるために駆けつけます。高杉が全蔵に向けて刀を振り下ろそうとした瞬間、あやめは咄嗟に全蔵の前に飛び出し、自らの身体で高杉の刃を受け止めたのです。高杉の刀は猿飛あやめの腹部を貫通し、彼女は血を流して倒れました。この瞬間、視聴者は「さっちゃんが死んでしまったのではないか」という恐怖に襲われたのです。
普段はギャグキャラクターとして銀時にストーキングばかりしている猿飛あやめですが、この時ばかりは超一流の忍者として、そして仲間を守る気高い魂を持つくノ一としての真の姿を見せました。全蔵への友情と、忍としての誇りが彼女を動かしたのです。
アニメ第302話「忍の魂」で描かれた衝撃展開
猿飛あやめが高杉に刺されたシーンは、アニメ第302話「忍の魂」で描かれました。このエピソードは2016年1月に放送され、将軍暗殺篇の中でも特に重要な回として位置づけられています。タイトルの「忍の魂」が示す通り、服部全蔵と猿飛あやめという二人の忍者が、それぞれの信念と魂を賭けて戦う姿が描かれました。
アニメでの描写は、原作以上に緊迫感と臨場感に溢れたものでした。小林ゆうさんの渾身の演技により、猿飛あやめが刺された瞬間の苦痛の声、全蔵への想い、そして倒れていく様子がリアルに表現されています。血しぶきが飛び散るシーン、あやめの身体から力が抜けていく描写は、視聴者に強烈な衝撃を与えました。
将軍暗殺篇全体がシリーズ最長の全8話構成となっており、専用のオープニング映像やエンディング映像が用意されるなど、製作陣の並々ならぬ力の入れようが感じられました。アイキャッチやサブタイトルコールも専用仕様に変更され、「将軍暗殺篇」という文字が血しぶきで表現されるなど、従来のギャグ中心の銀魂とは一線を画す演出がなされていました。
第302話は、将軍暗殺篇のクライマックスへ向けて物語が大きく動く重要な転換点であり、猿飛あやめが刺されるシーンはその象徴的な場面として、多くのファンの記憶に深く刻まれることになりました。
高杉が猿飛あやめを刺した本当の理由
高杉晋助が猿飛あやめを刺したのは、あくまで将軍暗殺という目的を遂行するための行動でした。高杉にとって、猿飛あやめ個人を殺す必要性はありませんでしたが、彼女が全蔵を守るために立ちはだかった以上、それを排除する必要があったのです。
高杉は鬼兵隊の首領として、天人が支配する世の中を破壊しようとしていました。その第一歩として、幕府の象徴である将軍を暗殺することを目論んでいました。将軍暗殺篇の時点では、高杉は師匠・吉田松陽を殺した幕府と天導衆への復讐心に駆られており、そのためには手段を選ばない姿勢を貫いていました。
猿飛あやめを刺したシーンでは、高杉に個人的な悪意や憎しみがあったわけではありません。彼にとっては、将軍暗殺という目標達成のために障害となるものを排除しただけでした。この冷徹さこそが、当時の高杉晋助というキャラクターの本質を表しています。師匠を奪われた痛みと怒りが、彼を感情を失った破壊者へと変えていたのです。
一方で、物語が進むにつれて高杉の真の目的が明らかになっていきます。銀ノ魂篇では、高杉が本当に憎んでいたのは幕府ではなく、師匠・吉田松陽を不老不死の苦しみに縛り付けた天導衆と虚であったことが判明します。将軍暗殺はその過程での手段に過ぎなかったのです。
このシーンがファンに与えた衝撃と反響
猿飛あやめが高杉に刺されたシーンは、『銀魂』ファンに計り知れない衝撃を与えました。それまでギャグパートで笑いを提供してくれていた「残念な美人」が、血を流して倒れる姿は、多くの視聴者にとって受け入れがたい現実でした。SNSやファンコミュニティでは「さっちゃんが死んだのでは?」という不安の声が溢れ、次回の放送を待ちきれないファンが続出しました。
この衝撃は、将軍暗殺篇全体が持つ重厚なシリアス展開と相まって、『銀魂』という作品の新たな魅力を引き出しました。ファンの間では「胃が痛い」「心臓を雑巾絞りされているような気分」「考えるだけで鬱になる」といった感想が飛び交い、それまでのコメディ中心の銀魂とは全く異なる緊張感を味わうことになりました。
一方で、このシーンは猿飛あやめというキャラクターの新たな一面を浮き彫りにしました。普段は変態的なストーカー行為ばかりしている彼女が、仲間を守るために命を賭ける姿は、多くのファンの心を打ちました。「さっちゃんカッコいい」「泣いた」「これが本当の猿飛あやめの姿だ」という称賛の声も多数上がり、キャラクターへの愛着がさらに深まる結果となりました。
また、小林ゆうさんの演技も高く評価されました。ギャグシーンでの変態的な演技から、シリアスな場面での感情のこもった演技への切り替えは見事で、声優としての実力の高さを改めて証明しました。将軍暗殺篇以降、猿飛あやめは単なるギャグキャラクターではなく、物語の重要な局面で活躍できる実力者として認識されるようになったのです。
猿飛あやめの名シーン6選!ギャグからシリアスまで

猿飛あやめは『銀魂』の中でも特に印象的なシーンが多いキャラクターです。ギャグパートでの変態的な活躍から、シリアス展開での超一流忍者としての実力発揮まで、その振り幅の大きさが魅力となっています。ここでは、さっちゃんの多彩な魅力が詰まった名シーンを6つ厳選してご紹介します。これらのシーンを見れば、猿飛あやめというキャラクターの奥深さが理解できるはずです。
第75話:銀時との運命的な出会いと恋の始まり
猿飛あやめの初登場は、原作第13巻・アニメ第75話でした。始末屋の仕事で失敗し、敵に追われて逃げていたあやめは、屋根の上から転落して万事屋の銀時の寝床に墜落します。そのまま気を失い、銀時と添い寝する形で朝を迎えてしまったのです。この状況を新八に発見され、大いに誤解されることに。身に覚えのない銀時は、責任を取るつもりで「俺も男だ」とあやめの親御さんのところへ結婚を申し込みに行くと宣言します。実際には、あやめが始末しようとしていた敵のもとへ向かい、彼女を助けるための行動でした。銀時の優しさと強さに触れたあやめは、この時完全に彼に惚れ込んでしまいます。運命的な出会いから始まった一方通行の恋は、その後のストーカー活動へと発展していくことになりました。
第138話:眼鏡を壊されて覚醒したメス豚モード
猿飛あやめは極度の近視で、眼鏡がないと何も見えません。アニメ第138話では、銀時に眼鏡を壊されてしまい、万事屋に新しい眼鏡を買ってもらうエピソードが描かれました。銀時から贈られた眼鏡を大切に使おうとするあやめでしたが、案の定またすぐに銀時に壊されてしまいます。この時、あやめの「メス豚モード」が全開となり、眼鏡を壊されたことに歓喜する姿が描かれました。銀時からの冷たい扱いを喜ぶドM全開の姿は、視聴者に強烈な印象を残しました。このエピソードは、猿飛あやめのキャラクター性を象徴するギャグ回として、多くのファンに愛されています。
第146話:服部全蔵と忍者学校時代の過去
アニメ第146話では、猿飛あやめと服部全蔵の忍者学校時代のエピソードが描かれました。二人は幼い頃から共に忍者として鍛錬を積んだ仲間であり、お互いの実力を認め合う関係でした。「さっちゃん」というあだ名の由来も、この忍者学校時代に遡ります。「猿飛」という苗字から男子生徒に「猿」呼ばわりされていたあやめを見かねた女子生徒が、「猿」の「さ」を取って「さっちゃん」と呼び始めたのです。このエピソードでは、普段のギャグキャラとは違う、真面目に修行に取り組む若き日のあやめの姿が見られます。全蔵との深い絆が描かれたことで、後の将軍暗殺篇での二人の関係性がより感動的なものとなりました。
吉原炎上篇:月詠との共闘シーン
吉原炎上篇は『銀魂』屈指の名エピソードであり、その中で猿飛あやめは吉原の番人・月詠と共闘します。二人とも銀時に想いを寄せる恋のライバルでありながら、吉原を守るという共通の目的のために力を合わせました。くノ一同士の息の合った連携攻撃は見事で、始末屋と自警団の番人という異なる立場を超えた絆が生まれた瞬間でした。戦闘後、お互いの実力を認め合い、恋敵でありながらも友情を育む二人の関係は、多くのファンの心を打ちました。この篇以降、さっちゃんと月詠は良きライバル、良き友人という関係性を築いていきます。女性キャラクター同士の熱い友情は、『銀魂』の魅力の一つでもあります。
将軍暗殺篇:全蔵を守った感動の場面
前述の通り、将軍暗殺篇で猿飛あやめが服部全蔵を守るために高杉の刃を受けたシーンは、彼女の最も感動的な名シーンです。普段は銀時へのストーカー行為に明け暮れるギャグキャラが、仲間のために命を賭ける姿は、多くの視聴者の涙を誘いました。全蔵に向けて「走りなさい!」と叫ぶあやめ、そして「あの江戸に、みんなで帰るの」という言葉には、仲間への深い愛情と、必ず生きて帰るという強い意志が込められていました。小林ゆうさんの迫真の演技も相まって、このシーンは『銀魂』全体を通じても屈指の名場面として語り継がれています。猿飛あやめというキャラクターの真の魅力が開花した瞬間でした。
銀ノ魂篇:最終決戦での始末屋としての実力
『銀魂』最終章である銀ノ魂篇では、地球の運命を懸けた最終決戦が描かれました。猿飛あやめもかぶき町を守る戦士の一人として、始末屋としての真の実力を発揮します。天導衆や圓翔軍といった強敵を相手に、超一流のくノ一としての戦闘技術を惜しみなく披露しました。納豆を使った独特の戦闘スタイルはもちろん、忍術、体術、武器術のすべてにおいて高い能力を見せ、視聴者を魅了しました。最終決戦では、銀時、桂、高杉といった主要キャラクターだけでなく、かぶき町の仲間たち全員が力を合わせて戦います。その中で猿飛あやめは、単なるサブキャラクターではなく、物語を支える重要な戦力として描かれました。15年間の『銀魂』の歴史の中で成長し続けた彼女の集大成とも言える活躍でした。
猿飛あやめの死亡に関するよくある質問

猿飛あやめは将軍暗殺篇で本当に死んだのですか?
いいえ、猿飛あやめは将軍暗殺篇で死亡していません。高杉晋助に刺されて重傷を負ったのは事実ですが、その後回復し、原作最終回まで登場し続けています。刺された直後は生死不明の状態でしたが、医療処置を受けて一命を取り留めました。その後のストーリーでも変わらず銀時へのストーカー活動を続けており、元気な姿を見せています。
高杉に刺されたのはアニメ・原作の何話ですか?
猿飛あやめが高杉に刺されたシーンは、アニメでは第302話「忍の魂」で描かれました。原作漫画では第56巻から58巻に収録されている将軍暗殺篇の中盤で描かれています。このエピソードは2016年1月に放送され、『銀魂』ファンに大きな衝撃を与えた重要な回として知られています。
その後猿飛あやめの傷は完全に治りましたか?
肉体的な傷は治癒しましたが、精神的なトラウマは残った可能性があります。将軍暗殺篇以降、服部全蔵が危険な目に遭うことへの恐怖心が強くなり、全蔵を心配する描写が増えました。しかし、始末屋としての仕事は問題なく続けており、戦闘能力にも影響は見られません。銀時へのストーカー活動も健在で、基本的には元通りの生活を送っています。
銀魂で死亡した主要キャラクターは誰ですか?
『銀魂』では、将軍暗殺篇で徳川茂茂将軍が、さらば真選組篇で佐々木異三郎が死亡しました。また、最終章の銀ノ魂篇では高杉晋助が命を落としています。ただし、『銀魂』という作品の性質上、死亡の描写があっても後に復活したり、生まれ変わりが示唆されたりすることもあります。猿飛あやめに関しては、このような主要キャラクターの死亡とは異なり、重傷を負っただけで死亡はしていません。
実写版映画で猿飛あやめはどう描かれていますか?
実写版映画『銀魂2 掟は破るためにこそある』(2018年公開)では、女優の夏菜さんが猿飛あやめ役を演じました。ラベンダー色のロングヘアに赤縁メガネ、くノ一衣装という原作の特徴を忠実に再現し、ファンから高い評価を得ました。夏菜さんは原作を徹底的に研究し、動きや仕草の細部まで再現することにこだわったといいます。ボンテージ姿での登場シーンなど、変態的な要素も忠実に表現し、「まさにさっちゃん」という絶賛の声が多数寄せられました。
猿飛あやめ死亡説の真相まとめ

猿飛あやめは、将軍暗殺篇で高杉晋助に刺されて重傷を負いましたが、死亡はしていません。アニメ第302話「忍の魂」で描かれた衝撃的なシーンは、多くのファンに「さっちゃんが死んだのでは?」という不安を与えましたが、その後回復し、原作最終回まで登場し続けています。
この事件は、普段ギャグキャラクターとして活躍する猿飛あやめの真の魅力を引き出す重要な転換点となりました。服部全蔵を守るために命を賭けた彼女の姿は、超一流の忍者としての実力と、仲間を想う熱い心を示すものでした。小林ゆうさんの渾身の演技も相まって、このシーンは『銀魂』屈指の名場面として語り継がれています。
2021年公開の劇場版『銀魂 THE FINAL』でも猿飛あやめは活躍しており、15年間続いたアニメ銀魂の最後まで、彼女は生き続けました。死亡説は完全な誤解であり、さっちゃんは今も銀時への一途な愛を貫き、かぶき町で始末屋として活動しています。
猿飛あやめというキャラクターは、ギャグとシリアスの両面で『銀魂』という作品を支える重要な存在です。残念な美人でありながら超一流の忍者、変態的なストーカーでありながら仲間想いの優しい心を持つという多面性が、多くのファンを魅了し続けています。将軍暗殺篇での衝撃的な展開を乗り越え、最後まで物語を彩った猿飛あやめの活躍は、『銀魂』という作品の魅力そのものと言えるでしょう。