ワンパンマン屈指のチート怪人・黒いせいし(黒い精子)。ガロウ編で白金精子まで進化し、「さすがにこれは死亡しただろ」と誰もが思ったはず……ですが、実はたった1体だけ生き残り、現在はまさかの“サイタマのペット”として犬小屋ライフを送っています。本記事では、黒いせいしが死亡に至るまでの戦闘の流れ、ガロウに粉砕された真相、何話で読める・見られるのか、そしてペット化したその後と今後の再登場予想まで、アニメ3期の予習にもなる形で徹底解説していきます。
黒いせいし死亡までの経緯

怪人協会編の中でも、黒いせいし(黒い精子)は「どうやって倒すんだよコイツ…」と読者を絶望させた怪人です。アトミック侍戦のインパクトから、S級ヒーローたちを数の暴力で追い詰め、黄金精子・白金精子へと進化していく流れは、怪人協会編のハイライトと言っていいでしょう。ここでは、その「死亡」に至るまでの戦いの流れを整理していきます。
アトミック侍との戦闘で圧倒的な強さを見せつける
黒いせいしの本格登場は、S級4位アトミック侍との地下での戦闘シーンです。アトミック侍の超高速居合「アトミック斬」をもろともせず、細胞レベルで分裂・再生を繰り返す黒いせいしは、斬られても斬られても増えていくという悪夢のような特性を披露します。
アトミック侍は一時的に押し込むものの、数兆単位の分身体に包囲されてしまい、「いくら斬ってもキリがない」という、これまでのワンパンマンにはなかった“消耗戦ホラー”を描き出しました。
S級ヒーロー達を物量で追い詰める地上戦
タツマキの念動力で怪人協会本部が地上へと引きずり出されると、戦場は一気に大規模な総力戦に移行します。その中で黒いせいしは、地上に溢れ出した無数の分身体を使い、アマイマスク・豚神・タンクトップマスターなど複数のS級・A級ヒーローたちを同時に相手取る形になります。
ONE版ではタレオを人質に取るなど、単なるパワーだけでなく狡猾さも見せ、ヒーロー側を精神的にも追い詰めていきました。
黄金精子への合体で超合金クロビカリを圧倒
物量戦の極みとして描かれるのが「黄金精子(黄金せいし)」への合体です。大量の黒いせいしが合体することで、スピード・パワーともに一段階上の怪人へと進化し、災害レベル「竜」の中でもトップクラスの脅威となります。
超合金クロビカリの鉄壁の防御をあっさり突破し、肉体をボコボコにする描写は、読者に「S級でも勝てないのでは?」という絶望を与えたシーン。黄金精子時点で、すでに“普通の竜”を超えた存在として描かれているのがポイントです。
キング登場により白金精子へ進化
ヒーロー側が総崩れになりかけたタイミングで登場するのが、人類最強(?)のキング。キングが一騎打ちを申し出たことで、黒いせいしは最大戦力で迎え撃つ必要があると判断し、約54兆体を合体させた究極形態「白金精子」へと進化します。
白金精子は、閃光のフラッシュのスピードすら上回り、超合金クロビカリをも圧倒する怪物級の戦闘力を発揮。ここから、覚醒ガロウとの高次元バトルへ雪崩れ込んでいくことになります。
ワンパンマン黒いせいし死亡の真相

結論から言うと、黒いせいしは「完全に全滅したわけではない」が、「白金精子としては覚醒ガロウに木端微塵にされて退治された」という形になります。ここが、多くのファンが混乱しているポイントです。
閃光のフラッシュとの光速戦闘
白金精子は、閃光のフラッシュと覚醒ガロウを相手に、Z市上空で幾何学模様のような光の軌跡を描く超次元バトルを展開します。中継映像では夜空一面に光の線が走り、「もはや人間には追えない領域の戦い」として描かれるほどです。
最終的に、スピード勝負から脱落するのは閃光のフラッシュ。そこからは白金精子と怪人化ガロウの一騎打ちへと移っていきます。
覚醒ガロウに木端微塵に砕かれて消滅
速度で上回った覚醒ガロウは、白金精子に対して容赦のないラッシュを叩き込みます。空中から地面へ叩きつけられた後、怒り狂う白金精子が反撃に出る間もなく、ガロウが一瞬で通り抜けた結果、白金精子は木端微塵に砕け散り、その場の個体は完全に消滅します。
この時点で、読者目線では「黒いせいし=死亡」と受け取ってもおかしくないレベルの決着が描かれています。
ONE版と村田版での違い
ONE版と村田版(となりのヤングジャンプ連載)は、細かい展開がかなり異なりますが、「ガロウに倒される」という着地点は同じです。
- タレオを人質に取り、黄金精子へ合体
- ヒーロー達を圧倒するも、キング登場〜怪人化ガロウ乱入で敗北
- 黄金精子を経て白金精子に到達
- 閃光のフラッシュ・ガロウとの三つ巴戦の末、ガロウに木端微塵にされる
両バージョンとも、「その場の黒いせいし(多数合体体)」はガロウに倒される、という点は共通しています。
黒いせいし死亡は何話?

「結局、何巻・何話を読めば黒いせいしの最期が見られるの?」というのは、原作派・アニメ派どちらからも多い疑問です。ここでは、ONE版と村田版に分けて整理します。
原作漫画では155撃目「神罰」で死亡
村田雄介版(リメイク版)では、黒いせいしの「白金精子としての最後」は155撃目「神罰」で描かれます。ここで覚醒ガロウの拳によって白金精子が粉砕され、怪人協会編としても大きな節目となるエピソードです。
コミックスではおおよそ単行本後半巻に収録されているので、ガロウ編のクライマックス付近を目安にチェックしてみてください。
アニメでは3期に放送予定
3期は怪人協会編のクライマックスを描く構成になっているため、黒いせいしの本格登場〜白金精子〜ガロウにやられる一連の流れも、3期の中盤〜終盤にかけてアニメ化されると考えられます。
正確な放送話数は、公式の各話あらすじ・放送スケジュールをチェックしながら追うのがおすすめです。
アニメ第2期では第22話で初登場済み
黒いせいし自体の“顔見せ”はアニメ2期の終盤で始まっています。第2期はムカデ長老撃破までが描かれており、その中で怪人協会幹部たちのシルエットや、黒いせいしの存在が少しずつ匂わされる構成です。
3期ではそこから一気にスポットライトが当たり、怪人側のエースとして本領を発揮していくことになります。
黒いせいし死亡後の真実|実は1体だけ生き残っていた

白金精子としては覚醒ガロウに粉砕され、「さすがにこれで完全退場だろ…」と思われた黒いせいし。しかし、怪人協会編の後日談で、ファンの予想をいい意味で裏切る展開が待っていました。
白金精子消滅後に瓦礫の中で見つかった個体
怪人協会が壊滅し、Z市が“怪人被災地帯”として瓦礫の山になった後、豚神がエビル天然水の残党を探していた際、その様子を密かに見ていたのが「たった1体だけ生き残っていた黒い精子」です。
黒いせいし本人いわく、この個体以外は全滅しており、細胞ストックゼロの状態。ここから、「生き延びること」自体が最大の課題になります。
子犬にも勝てないほど弱体化した
以前はS級ヒーローすら蹂躙していた黒いせいしですが、残ったのはただの一個体。細胞数が足りず、戦闘力は子犬にも劣るレベルまで大幅ダウンしてしまいます。
そのため、身を隠しながら虫を食べてタンパク質を補給するという、かつての幹部らしからぬサバイバル生活を送ることに。
非常用残機として100体を残していた
黒いせいしの恐ろしいところは、「リスクヘッジをしていた」点です。過去の戦闘描写からも、非常用の残機として一部の個体をあえて前線に出さず温存していたという設定が示唆されており、今回生き残った一体も、その“最後の保険”にあたる存在だと考えられます。
この「しぶとさ」が、後の“サイタマに拾われる”展開へとつながっていきます。
黒いせいしのその後
怪人協会幹部から一転、ほぼモブ怪人レベルまで落ちぶれた黒いせいし。そんな彼がたどり着いた“第二の人生”が、「サイタマのペット」です。このギャップこそが、黒いせいしがここまで人気キャラになった大きな理由の一つでしょう。
Z市の瓦礫の中でサイタマと遭遇
虫を食べながら身を潜め、海沿いをうろついていた黒いせいしは、よりにもよって覚醒ガロウをワンパンで沈めた張本人・サイタマと遭遇してしまいます。サイタマはジェノスと一緒に潮干狩り(吹き飛んだ家財捜索)をしている最中で、近くには中型犬サイズまで縮んだ元・災害レベル竜「育ち過ぎたポチ」の姿もありました。
猿のフリをして飼ってもらう作戦
黒いせいしは、サイタマが「動物好き」「無用な殺生を好まない」タイプであると瞬時に見抜き、「こいつに匿ってもらえば怪人残党狩りを生き延びられる」と判断します。そこで編み出したのが「猿のフリをして下手に出て飼ってもらう」という、プライドをかなぐり捨てた生存戦略です。
S級幹部だった頃の尊大さを思うと、あまりにも情けない姿ですが、その必死さが逆に読者の人気を集める要因にもなっています。
ポチと共にヒーロー協会本部の犬小屋で生活
作戦は見事に成功し、黒いせいしはポチと一緒にサイタマの新居(ヒーロー協会本部横のマンション)の外に設置された犬小屋で暮らすことになります。
サイタマだけでなく、同じマンションに住むA級ヒーロー・フォルテ、バタフライDX、鎖ガマたちも世話役として関わるため、環境としては「地球で一番安全な犬小屋」と言っても過言ではありません。
ドッグフードを食べながら復活を狙う現在
黒いせいしは毎日ドッグフードを食べながら、少しずつ細胞を増やして力を蓄え続けています。ネオヒーローズ編では、ヒーロー協会と新興組織ネオヒーローズの対立を眺めつつ、「タツマキやサイタマのような化け物がいない限り、新勢力も脅威じゃない」と冷静に分析している描写も。
つまり現在の黒いせいしは、
- 表向き:サイタマに飼われているペット
- 裏の本音:力を蓄え、次のチャンスを虎視眈々と狙う元・竜級幹部
という、かなり“おいしいポジション”にいます。
黒いせいしの強さを徹底解説

黒いせいしは「数」と「しぶとさ」で戦うタイプの怪人であり、単純なパワーだけなら竜級の中でもトップクラス。一方で、タツマキや覚醒ガロウと比べてどれくらいなのか、ファンの間で議論が絶えないキャラでもあります。
分裂と合体を自在に操る能力
黒いせいしは、原作版で約11兆、村田版では約54兆以上の細胞から構成された“群体怪人”です。
斬られても砕かれても、細胞単位に分裂して生き延びるため、物理攻撃で完全に仕留めるのはほぼ不可能。
この性質のおかげで、黒いせいしは「倒したと思ったらまだ残っていた」という展開を何度も引き起こします。
黄金精子と白金精子の戦闘力
黒いせいしが本気を出した形態が、黄金精子 → 白金精子です。
- 黄金精子:多数の黒いせいしが合体し、S級をもまとめて圧倒
- 白金精子:約54兆体すべてを統合した、黒いせいしの完成形
白金精子は、
- 閃光のフラッシュの速度を上回る
- 超合金クロビカリの防御を突破
- S級複数名を同時に相手取れる
といった描写から、「サイタマ・ブラスト・覚醒ガロウ級を除けば、作中トップクラス」と見て問題ない実力です。
S級ヒーロー以上、覚醒ガロウ未満の実力
とはいえ、覚醒ガロウには一方的に敗北し、タツマキにもONE版では念動力でかなり押される描写があります。そのため、多くの考察では、黒いせいし(白金精子)はS級ヒーロー以上~覚醒ガロウ未満。タツマキとは互角か、やや劣るかもしれないライン、という評価が多いです。
「S級をまとめて蹂躙できるが、頂点クラスの怪物には届かない」という絶妙なポジションが、黒いせいしの強さバランスを面白くしているポイントと言えるでしょう。
タツマキとの相性と強さ比較
タツマキは範囲殲滅力と制圧力に優れたエスパーであり、黒いせいしのような“数で押してくる相手”には相性が良いタイプです。ONE版では、タツマキが本調子でない状態でも、念動力で黒いせいしを一時的に押さえ込む描写があります。
そのため、
- 単純なパワー:白金精子もかなり上
- 相性込みの総合力:タツマキ側がやや有利
と見るのが妥当でしょう。
ただし、黒いせいしが本気で“逃げ”に徹した場合、完全に仕留めきれるヒーローはそう多くないはずで、その意味では「しぶとさ」においてタツマキにも引けを取らない存在です。
黒いせいしに関するよくある質問

黒い精子の細胞数は54兆体全て死亡したの?
白金精子として合体していた大多数の細胞は、覚醒ガロウとの戦いで粉砕され、その時点ではほぼ全滅と考えてOKです。ただし、「非常用残機」として温存していたごく一部の個体が生き残っており、その1体が現在サイタマのペットになっている、というのが公式の描写です。
黄金精子と白金精子はどちらが強いの?
単純な戦闘力だけなら、白金精子の方が圧倒的に上です。黄金精子の時点でS級をまとめて圧倒できるレベルですが、白金精子では閃光のフラッシュすら振り切る速度とパワーを獲得しています。
とはいえ、その白金精子ですら覚醒ガロウには通用しなかったため、「怪人協会編終盤のインフレがどれだけヤバいか」の指標にもなっています。
なぜ黒いせいしはサイタマのペットになることを選んだの?
理由はシンプルで、「生き残るため」です。怪人協会残党狩りが始まることを察していた黒いせいしにとって、サイタマの保護下=この上ない安全地帯でした。
動物好きで、無用な殺生をしないサイタマの性格を見抜いた上で猿のフリをして飼ってもらう、というしたたかな選択をしたわけです。
アニメ3期で黒いせいしの死亡シーンは何話で見られる?
アニメ3期は怪人協会編のクライマックスを描くシーズンであり、黒いせいしの本格登場〜白金精子〜ガロウとの決着も3期内で描かれる見込みです。ただし、現時点で「何話」と明言された情報はなく、原作155撃目「神罰」周辺に対応するエピソードが該当すると考えられます。
正確な話数は、放送が進むごとに公式の各話あらすじを確認するようにしましょう。
今後黒いせいしが復活して怪人に戻る可能性はある?
公式に「再び敵になる」と明言されているわけではありませんが、
- ペットとして安全を確保しつつ、ドッグフードで力を蓄えている
- ネオヒーローズ編で状況を冷静に観察し、“得な側”に付きそうな思考を見せている
ことから、将来的に再び怪人側に立つ、あるいは第三勢力として暗躍する可能性は十分にあります。現時点では「どちらにも転べる伏線を残したまま」物語が進行している状態と言えるでしょう。
【ワンパンマン】黒いせいし死亡の真実まとめ

黒いせいしは、白金精子としては覚醒ガロウに木端微塵にされ「死亡」したが、非常用残機として残していた1体が生き残り、現在はサイタマのペットという、“死んだようで死んでいない”非常にワンパンマンらしい立ち位置のキャラクターです。
怪人協会編では絶望そのものだった竜級幹部が、数ヶ月後には犬小屋でドッグフードを食べている――このギャップこそが、黒いせいしが怪人の中でも異例の人気を誇る最大の理由でしょう。
アニメ3期でその活躍と“死亡”がどう描かれるのか、そして今後の原作で再び表舞台に躍り出るのか。
「ワンパンマン 黒いせいし死亡」の真相を押さえたうえで、ぜひマンガとアニメの両方で見届けていきましょう。
ゼンシーア
