「銀魂」の真選組監察方・山崎退について、「死亡した?」という疑問を持つファンは少なくありません。真選組動乱編で河上万斉に襲撃されて瀕死の重傷を負い、葬式まで執り行われたこと。そして銀ノ魂篇では虚との最終決戦で首を斬られ、2年後にはサイボーグ「モブコップ」として再登場したこと——これらの衝撃的な展開が、山崎の生死をめぐる混乱を招いたのです。
地味キャラの代名詞として愛される山崎退は、果たして本当に死んでしまったのでしょうか?この記事では、真選組動乱編と銀ノ魂篇での「死亡説」の真相を徹底解説し、最終回での山崎の運命を明らかにします。さらに2026年公開予定の新劇場版での登場可能性まで、山崎退に関する全ての疑問にお答えします。
山崎退とは?

「銀魂」という個性豊かなキャラクターが溢れる作品の中で、異彩を放つ存在が山崎退です。彼の最大の特徴は何といっても「圧倒的な地味さ」。しかしこの地味さこそが、真選組監察方として敵地に潜入し、江戸の平和を守る最強の武器なのです。あんぱんを片手にミントンの素振りをする姿は一見コミカルですが、その裏には真選組への熱い忠誠心と、優秀な密偵としての実力が隠されています。
真選組監察方・圧倒的な地味さを武器にする密偵
山崎退は、江戸の治安を守る武装警察組織「真選組」の監察方(密偵)を務める隊士です。2月6日生まれの32歳、身長169cm、体重58kgという平凡な体格に、黒髪で垂れ気味の目という、これ以上ないほど特徴のない外見をしています。アニメ版の声優は太田哲治さん、実写映画版では戸塚純貴さんが演じました。
真選組における彼の役割は監察方、つまりスパイです。潜入捜査や張り込みといった地道な任務を担当し、敵の動向を探るのが主な仕事となっています。その圧倒的な地味さは、どんな場所にもすんなり溶け込める最高の才能であり、人質の中に紛れ込んだり、敵組織に潜入したりする際には誰にも気づかれることなく任務を遂行できるのです。
しかし、監察としての実力とは裏腹に、日常では副長の土方十四郎や一番隊隊長の沖田総悟に振り回される苦労人。仕事中にミントンの素振りをしては怒鳴られ、理不尽な扱いを受けることもしばしばです。それでも真選組での立ち位置はツッコミ役として重要で、周囲のボケキャラたちに鋭いツッコミを入れる常識人としての顔も持っています。
実は山崎には意外な過去があります。真選組加入前は「マウンテン殺鬼(ザキ)」と名乗る武闘派チンピラで、緑色のモヒカン頭に派手な格好という、今とは真逆の風貌でした。七つの流派を倒すほどの実力者でしたが、近藤勲や土方十四郎の桁違いのオーラに圧倒され、瞬時に降参して真選組に入隊したという経緯があります。
人気投票で常に上位をキープする意外な人気
「地味キャラ」の代名詞である山崎退ですが、実は銀魂の公式人気投票では驚くべき結果を残しています。第1回人気投票ではいきなり5位(1458票)にランクイン。その後も第2回9位、第3回9位、第6回では6位(2383票)と、主要キャラクターたちに混じって常に上位をキープし続けているのです。
この人気の秘密は、地味さという個性を逆手に取った魅力にあります。作者の空知英秋先生も「山崎は単行本の表紙になることはない、それこそが山崎である」と語っており、背表紙にチビキャラが使われたのみという徹底ぶり。しかしこの「地味であること」へのこだわりが、かえってファンの心を掴んだのです。
人気投票編では、山崎自身が「俺たちは人気No.1になんてならなくていい。踏み台No.1になればいいんだよ」という名言を残しています。地味キャラとしての矜持と、華やかなキャラクターたちを支える存在としての誇りが表現されたこの言葉は、多くのファンの共感を呼びました。同じく地味キャラ代表の志村新八とは「地味仲間」として意気投合しており、新八に対して「君と俺とじゃ地味の器が違う」と発言するなど、地味さには絶対の自信を持っているようです。
また、シリアスな場面では真選組への忠誠心を見せる熱いシーンもあり、そのギャップも人気の理由となっています。真選組動乱編で瀕死の重傷を負いながらも「俺は土方(あのひと)達についていかせてもらうわ。最後まで」と言い放つ姿に、多くのファンが涙したことでしょう。
バドミントン(ミントン)とあんぱんが象徴する日常
山崎退を語る上で欠かせないのが、「ミントン」と「あんぱん」という2つのアイテムです。これらは彼のキャラクターを象徴する要素であり、数々の名シーンを生み出してきました。
まず「ミントン」についてですが、これはバドミントンのこと。作中では一貫して「ミントン」と呼ばれています。山崎は物語の初期から頻繁にミントンの素振りをしており、花見の場所取りを任されているのにミントンをしていたり、政府のお偉いさまの護衛をさぼってミントンをしていたりと、仕事そっちのけでラケットを振る姿が描かれてきました。そのたびに土方からお仕置きを受けるのがお約束となっています。時には「テニスの王子様」風の格好でホームレスとミントン対決をする場面もあり、「ミントンの王子様」という異名まで付けられました。なお、カバディという競技もたしなんでいるようですが、詳細は謎に包まれています。
そして「あんぱん」。山崎は張り込み任務の際、「あんぱんと牛乳しか口にしない」という謎のルールを自分に課しています。しかし実は本人はあんぱんが特別好きというわけではなく、あくまで任務成功のための験担ぎなのです。
この信念が生んだ伝説的なエピソードがあります。ある張り込み任務で1ヶ月間もあんぱんと牛乳だけの生活を続けた結果、山崎の精神は完全に崩壊。目に映るもの全てがあんぱんに見え始め、ついには「あんぱんあんぱんあんぱん」と発狂してしまいます。極め付けは土方に向かって「スパーキング!」と叫びながらあんぱんを投げつけるという暴挙。この狂気じみたシーンは、ファンの間で語り草となっています。
ミントンとあんぱん、一見すると単なるギャグ要素のようですが、これらは山崎の日常を表現する重要なアイコンです。地味で目立たない存在だからこそ、こうした些細なこだわりが彼のアイデンティティとなり、多くのファンに愛される理由となっているのです。
山崎退死亡の真相①真選組動乱編で瀕死から復活した経緯

銀魂ファンの間で「山崎退は死んだのか?」という疑問が生まれたきっかけが、この真選組動乱編です。真選組内部の裏切り、河上万斉による襲撃、そして衝撃の葬式シーン。山崎退の運命が大きく揺れ動いたこのエピソードは、彼の監察としての優秀さと真選組への熱い忠誠心が描かれた名エピソードとなりました。地味キャラとして扱われがちな山崎ですが、この動乱編では真選組を救う重要な役割を果たしています。
伊藤鴨太郎の陰謀をいち早く察知
真選組動乱編は、真選組作戦参謀として新たに加わった伊藤鴨太郎が引き起こした一連の騒動を描いたストーリーです。伊藤は表向きには真選組に貢献する優秀な参謀として振る舞っていましたが、その裏では近藤勲を暗殺して自らが局長の座に就こうと企んでいました。さらに、高杉晋助率いる鬼兵隊と手を組み、真選組を内部から崩壊させようとしていたのです。
この時、副長の土方十四郎は鍛冶屋で手にした妖刀「村麻紗」の呪いによって、「鬼の副長」から超ヘタレなオタク「トッシー」へと人格が一変。失態を重ねた末に真選組を無期限謹慎処分となり、組織の求心力が低下していました。こうした混乱の中で、伊藤は着々と自らの計画を進めていったのです。
しかし、真選組監察方として日々真選組内部を観察していた山崎退は、伊藤の不穏な動きに気づいていました。監察としての鋭い観察眼と地味さを活かした情報収集能力によって、伊藤の企みの全貌をつかんだ山崎。彼はすぐに土方へこの重要な情報を報告しようと行動を起こします。地味で目立たない存在だからこそ、誰にも気づかれずに情報を集められる——山崎の真価が発揮された瞬間でした。
この山崎の機転がなければ、真選組は伊藤の計画によって完全に崩壊していた可能性があります。普段はミントンの素振りをしてばかりいる地味な隊士ですが、いざという時には真選組を救う重要な役割を果たすのです。
河上万斉に襲撃され瀕死の重傷を負う
伊藤の陰謀を土方に報告しようと急ぐ山崎でしたが、その行く手を遮る人物が現れます。鬼兵隊のNo.2、「人斬り万斉」の異名を持つ河上万斉です。サングラスにヘッドホン、革ジャンという出で立ちで背中に三味線を背負った万斉は、事実上の鬼兵隊ナンバー2であり、高杉の右腕的存在。その戦闘能力は後に銀時と互角に渡り合うほどの実力者でした。
伊藤は鬼兵隊と手を組んでいたのです。ただし伊藤自身はそれを知りませんでしたが、鬼兵隊の真の目的は伊藤を利用して彼ともども真選組を内部から崩すことでした。山崎の動きを察知した万斉は、情報が土方に伝わることを阻止するため、容赦なく山崎を斬りつけます。
監察としては優秀でも、戦闘力では「人斬り万斉」に遠く及ばない山崎。あっという間に致命傷を負い、地面に倒れ込んでしまいます。息も絶え絶えの状態で、それでも山崎は伊藤に向かって渾身の力を振り絞って言葉を放ちました。
「士道も節操も持ち合わせない空っぽの器になんて、誰もついていかんよ。俺は土方(あのひと)達についていかせてもらうわ。最後まで」
この言葉は、死の間際においても真選組への忠誠心を貫く山崎の魂の叫びでした。地味で冴えない存在として扱われることの多い山崎ですが、彼の心には確かに真選組の一員としての誇りと、土方たちへの深い信頼が刻まれていたのです。この姿を見た万斉は、山崎の生き様に心を動かされます。
死亡扱いでお葬式が執り行われる
真選組動乱編は、万事屋と真選組の協力によってなんとか収束しました。伊藤の陰謀は阻止され、近藤は無事、真選組も組織としての結束を取り戻したのです。しかし、真選組屯所には一つの問題が残されていました。それは、山崎退の生死が不明のまま事件が終わったということです。
河上万斉に斬られて瀕死の重傷を負い、その後消息不明となった山崎。真選組内では「山崎は殉職した」という情報が広まり、ついに彼の葬式が執り行われることになりました。真選組のために命を懸けた監察方の最期を弔う厳粛な儀式——のはずでした。
ところが、この葬式には驚愕の真実がありました。アニメ第105話で描かれたこのシーンは、銀魂らしいシュールさとブラックユーモアに満ちています。葬式会場には確かに大きな遺影が飾られていましたが、それは山崎のものではなく、警察庁長官・松平片栗虎の愛犬プー助の遺影だったのです。
そしてプー助の遺影の隣に、申し訳程度に小さく飾られた山崎の遺影。お供え物として置かれていたのは、山崎が張り込み時に愛飲する「ミロ」ならぬ「ニロ」という謎の飲み物。完全にプー助のついでとして、おまけ扱いで弔われていたのです。しかも隊士たちは誰も悲しんでおらず、僧侶に至ってはニロを飲みながらお経を唱える始末。
この光景を目撃した山崎は、さすがに激怒します。「いくら地味だからってそれはないだろう!」と憤り、幽霊のふりをして隊士たちを恐怖のどん底に突き落としてやろうと企みました。しかし土方の登場によってその計画は実現せず、山崎の復讐は未遂に終わります。
実は入院していただけ
衝撃的な葬式シーンで明らかになった真実——山崎退は死んでいませんでした。河上万斉に致命傷を負わされたものの、実は万斉がとどめを刺さなかったため、山崎は一命を取り留めていたのです。
万斉が山崎を生かした理由は、瀕死の状態でありながら真選組への忠誠を語り続けた山崎の姿に心を動かされたからでした。万斉は山崎に向かってこう言い残しています。「ぬしの歌、も少し聞きたくなった。生き延びてその続き聞かせてくれる日を楽しみにしているでござる」
人斬りとして数多くの命を奪ってきた万斉が、敵である山崎の命を救う——この選択は、山崎の生き様がどれほど純粋で真摯なものだったかを物語っています。地味で取るに足らない存在だと思われていた山崎退という男の魂が、最強の敵の心さえも動かしたのです。
こうして山崎は事件終結まで入院していただけで、無事に真選組へと帰還しました。ペットのついでに雑に弔われるという屈辱的な扱いを受けたものの、本人が生きていることが何よりも重要です。この一連の出来事は、山崎退というキャラクターの持つ二面性——コミカルな地味さと、芯の通った真選組への忠義——を見事に描き出したエピソードとなりました。
真選組動乱編での「死亡説」は、こうして山崎自身の手によって「生存」へと塗り替えられたのです。
山崎退死亡の真相②銀ノ魂篇で致命傷から奇跡の生還

真選組動乱編での「死亡説」を乗り越えた山崎退でしたが、銀魂最終章である銀ノ魂篇では、さらに衝撃的な運命が彼を待ち受けていました。銀魂史上最凶最悪の敵・虚との最終決戦で、今度こそ本当に致命傷を負ってしまうのです。そして2年後、まさかの姿で再登場した山崎。「モブコップ」というサイボーグとなった彼の姿は、多くのファンに衝撃を与えました。しかし最終的には人間の身体に戻り、真選組への復帰を果たします。山崎退、二度目の死亡説とその真相を詳しく見ていきましょう。
虚との最終決戦で首を斬られ致命傷を負う
銀ノ魂篇は、銀魂の物語を締めくくる最終章です。この章で銀時たちが対峙する敵は、不老不死の怪人・虚(うつろ)。虚は銀時の師である吉田松陽の別人格であり、地球のアルタナ(龍脈)と繋がることで不死の力を持つ、まさに最強最悪の敵でした。虚は地球中のアルタナを暴走させ、全てを終わらせようと目論んでいたのです。
江戸の住民たちは解放軍の傭兵部隊を撃破しましたが、直後に再び現れた虚により、ついに地球中のアルタナが暴走を開始します。定春や阿音・百音姉妹の奮闘により一時は収まったものの、奈落の襲撃によって定春がアルタナの奔流に呑み込まれてしまいます。それでもアルタナの内側から暴走を鎮めようと験力を振るう定春。そしてついに、銀時たちは虚との決戦に挑むのです。
この最終決戦の場に、真選組の山崎退もいました。仲間たちと共に地球の運命を懸けた戦いに参加していた山崎でしたが、圧倒的な力を持つ虚を前に、恐怖のあまり身体が動かなくなってしまいます。その瞬間、虚の刃が山崎の首筋を襲いました。
原作第660訓で描かれたこのシーンは、読者に大きな衝撃を与えました。首を斬られ、大量に出血する山崎。土方と沖田が止めようと駆けつけますが、間に合いませんでした。真選組のために何度も命を懸けてきた山崎が、ついに本当に命を落としてしまったのか——銀魂ファンの間では「山崎死亡説」が広まり、多くのファンが深い悲しみに襲われたのです。
しかし、山崎は銀時の救助により、なんとか戦線から離脱することができました。ただし、その後は行方不明となり、生死は不明のまま。最終決戦では多くの者が命を落とす中、山崎もまたその一人になってしまったかのように思われました。
2年後「モブコップ」としてサイボーグ化して登場
虚との戦いから2年後。地球は新政府の統治下に置かれ、江戸の街も大きく変わっていました。真選組は解散し、土方十四郎は降格されて地方の同心として左遷されていたのです。そんなある日、土方の元に新政府が導入した新型警察官が派遣されてきました。その名も「機械同心第一號(メタルどうしんだいいちごう)」、通称「モブコップ」。
完全にロボコップそのものの外見をしたこのサイボーグ警官。実はその正体が、行方不明になっていた山崎退だったのです。原作第674訓、アニメ第363話で明かされたこの事実に、ファンは驚愕しました。「生きていた!」という喜びと、「まさかの姿で再登場!」という衝撃が入り混じった複雑な感情が渦巻きます。
山崎は虚との戦いで致命傷を負った後、銀時に救助されて一命は取り留めていました。しかし、その後怪しげな研究機関に回され、「治療」と称する実験によって肉体を改造されてしまったのです。人間の身体では回復不可能と判断されたのか、あるいは新政府の実験台にされたのか——いずれにせよ、山崎はサイボーグとして蘇ることになりました。
モブコップとなった山崎には、様々な機能が搭載されていました。完璧な変身機能、掌や胴体からミサイルや榴弾を発射する大砲、腕のビーム砲、そして半径3kmを焼き尽くす砲撃能力。動力源は、なんと山崎の象徴である「あんぱん」。しかも「こしあんじゃないと力が出ない」という細かい設定まで付いています。
さらにギャグ的な機能として、尻からカツ丼を作り出す機能や、体からマヨネーズを出す機能まで搭載されていました。これは以前から山崎が恋心を抱いていた、からくり家政婦のたまと似た機能です。皮肉なことに、山崎は愛するたまさんと、下ネタ機能も含めてかなり近い存在になってしまったのでした。
しかし何よりも不憫だったのは、山崎がサイボーグ化されたことを誰も知らなかったという事実です。銀時も土方も、山崎が2年間行方不明だったことすら気づいておらず、存在自体を忘れ去られていました。地味キャラの悲哀が、ここでも遺憾なく発揮されてしまったのです。
記憶を失うも銀時との再会で過去を取り戻す
さらに残酷だったのは、モブコップとなった山崎は、改造の過程で記憶を失っていたということです。自分が誰なのか、どこから来たのか、何をしていたのか——全てが失われ、唯一の手がかりは持っていた警察手帳だけ。山崎退という人間としての記憶は完全に消されており、自分が真選組の監察方だったことさえ覚えていませんでした。
モブコップとして初出勤した日、山崎は土方と共に銀時の取り調べを行うことになります。この時点では、山崎も土方も、お互いが誰なのか分かっていませんでした。土方は山崎を単なる新型の警察ロボットだと思っていましたし、山崎自身も自分が何者なのか理解していなかったのです。
しかし、銀時との やり取りの中で、何かが山崎の中で目覚め始めます。銀時に詰め寄られることによって、徐々に封印されていた記憶が蘇ってきたのです。真選組での日々、土方や沖田たちとの思い出、ミントンとあんぱん、そして自分が山崎退であるという事実——全てが一気に脳裏に蘇りました。
記憶を取り戻した山崎は、激しい怒りに駆られます。2年間も行方不明だったのに、誰も自分のことを心配していなかった。土方も銀時も、自分の存在を完全に忘れていた。さらには改造されてサイボーグにされ、記憶まで消されていた——この理不尽な仕打ちに対する怒りが爆発し、山崎は自分のことを忘れていた土方と銀時に襲い掛かります。
サイボーグの身体を持つ山崎の攻撃は凄まじく、胸から大砲を、手から銃弾を乱射します。しかし最終的には、かつての仲間たちとの絆が山崎を正気に戻すことになるのでした。
最終決戦後は人間の身体に戻り真選組に復帰
モブコップとして再登場した山崎でしたが、その後のストーリーの中で、彼の本体は研究施設のどこかに保管されていることが明かされます。しかも保管状態は、なんとブリーフ一丁。トランクス派だと思われていた山崎が実はブリーフ派だったという、どうでもいい情報まで明らかになりました。
虚との最終決戦が再び訪れ、銀時たちは地球の運命を懸けた戦いに挑みます。この戦いの中で、モブコップとしての山崎も活躍します。サイボーグの身体がもたらす強力な火力は、戦闘において大きな力となりました。
そして、激闘の末に虚を倒すことに成功した銀時たち。地球は救われ、平和が戻ってきます。最終決戦後、山崎は無事に元の人間の身体に戻ることができました。ブリーフ一丁で保管されていた本体に戻り、再び山崎退として真選組に復帰したのです。
ただし、銀魂らしいギャグ要素として、蘇生の過程で山崎の人格は108つに分離してしまったことが最終回で判明します。さらに、モブコップの山崎型も増殖しており、最終回ではオリジナルの山崎と、大量のモブコップ山崎たちが一緒にカバディを楽しんでいる姿が描かれました。
最後の最後まで、地味キャラとして、ギャグキャラとして、そして真選組の忠実な監察方として愛され続けた山崎退。二度の「死亡説」を乗り越え、サイボーグ化という前代未聞の試練を経験しながらも、最終的には人間として真選組に戻ってくることができました。
地味で目立たない存在ながら、誰よりもタフで、誰よりも真選組を愛していた男——それが山崎退という男の真の姿だったのです。2026年公開予定の新劇場版では、きっと人間の姿で、またあんぱんを片手にミントンの素振りをしている山崎の姿が見られることでしょう。
銀魂の山崎退に関するよくある質問

山崎退について、多くのファンが気になる疑問をQ&A形式でまとめました。最終回での生死、重要エピソード、年齢や史実との関係、そして2026年公開予定の新劇場版での登場可能性まで、山崎退に関する情報を網羅的に解説します。
山崎退は結局死んだの?最終回での生死は?
結論から言うと、山崎退は最終回の時点で生きています。二度の致命傷を負いながらも、最終的には人間の身体に戻って真選組に復帰することができました。
真選組動乱編では河上万斉に斬られて瀕死の重傷を負い、葬式まで執り行われましたが、実は入院していただけでした。そして銀ノ魂篇では虚との最終決戦で首を斬られ、今度こそ本当に死亡したかと思われましたが、銀時の救助により一命を取り留めます。その後、怪しげな研究機関でサイボーグ「モブコップ」に改造されてしまいますが、これも山崎が生きていた証拠です。
最終決戦後、山崎はブリーフ一丁で保管されていた元の人間の身体に戻ることに成功しました。ただし、蘇生の過程で人格が108つに分離してしまったという銀魂らしいオチが待っていましたが、それでも山崎は真選組監察方として江戸の平和を守り続けています。
最終回では、オリジナルの山崎と、増殖したモブコップ山崎たちが一緒にカバディを楽しんでいる姿が描かれました。地味キャラとして散々な目に遭いながらも、最後まで生き抜いた山崎退。その不死身ぶりは、もはや伝説と言っても過言ではありません。
何度死にかけても、何度忘れられても、それでも這い上がってくる——それが山崎退という男の真の強さなのです。
山崎退が重要な役割を果たすエピソードは何話?
山崎退は地味キャラながら、数々の重要エピソードで活躍しています。特に印象的なのは以下のエピソードです。
真選組動乱編は、山崎にとって最も重要なエピソードの一つです。原作では第158訓から第168訓、アニメでは第101話から第105話で描かれました。伊藤鴨太郎の陰謀をいち早く察知し、真選組を救おうとする山崎の姿は、彼の監察としての優秀さと真選組への忠誠心を見事に示しています。特にアニメ第105話では、自分の葬式がペットのついでだったという衝撃のシーンが描かれ、多くのファンの記憶に残りました。
人気投票編(アニメ第182話、第184話)では、地味キャラとしての矜持を語る山崎の名言が生まれました。「俺たちは人気No.1になんてならなくていい。踏み台No.1になればいいんだよ」という言葉は、多くの視聴者の心を打ちました。
あんぱん生活で精神崩壊を起こす「食事はバランスを考えろ」(アニメ第205話)は、山崎の象徴的なエピソードです。1ヶ月間あんぱんと牛乳だけの生活を続けた結果、「あんぱんあんぱんあんぱん」と発狂し、土方に「スパーキング!」とあんぱんを投げつける姿は、ファンの間で語り草となっています。
「監察の恋は観察から始まる」(アニメ第268話)では、からくり家政婦のたまに一目惚れする山崎のピュアな一面が描かれます。地味で冴えない山崎にも、確かに恋心があるのです。
そして銀ノ魂篇の「亡霊」(アニメ第363話)では、モブコップとして衝撃の再登場を果たします。サイボーグ化された山崎が記憶を取り戻す場面は、涙なしには見られません。
山崎退の年齢は32歳?史実の山崎烝との関係は?
山崎退の年齢は32歳です。作者の空知英秋先生によって公式に発表されています。身長169cm、体重58kg、誕生日は2月6日という設定です。一見すると童顔で年齢不詳に見える山崎ですが、実は真選組メンバーの中でも比較的年長者だったのです。
山崎退という名前は、実在した新選組隊士・山崎烝(やまざき すすむ)がモデルになっています。史実の山崎烝も新選組で監察方を務めており、密偵活動を行っていました。新選組内部の不穏な動きを察知したり、敵対勢力の情報を収集したりする重要な役割を担っていたのです。
銀魂の山崎退も、この史実の山崎烝と同じく監察方という役職に就いています。地味で目立たない存在ながら、その観察眼と情報収集能力は真選組にとって欠かせないものでした。作中でも「君のように下だけ見て飛んでいても、上だけ見て山登りしていても足りない。下も上もよく見ること。それが監察の鉄則だ」という名言を残しており、監察としての矜持を持っていることが分かります。
ただし、銀魂の山崎は史実とは大きく異なる設定も持っています。真選組加入前は「マウンテン殺鬼(ザキ)」と呼ばれる武闘派チンピラで、緑色のモヒカン頭という派手な風貌をしていました。七つの流派を倒すほどの実力者でしたが、近藤・土方・沖田の圧倒的なオーラに瞬時に降参し、真選組に入隊したという経緯があります。この過去は、現在の地味な山崎からは想像もできない意外な一面です。
2026年公開の新劇場版に山崎退は出る?
2026年公開予定の『新劇場版 銀魂 -吉原大炎上-』に、山崎退は登場します!2025年8月16日に行われた「銀魂まるちばーす祭り」で公開された特報映像に、真選組の近藤・土方・沖田と並んで山崎の姿が確認されているのです。
この新劇場版は、原作史上最も熱い珠玉の名エピソード「吉原炎上篇」を初めて映画化する作品です。物語の舞台は地下遊郭都市・吉原。”夜王”鳳仙に支配され、光を失ったこの街に、万事屋の銀時・新八・神楽が足を踏み入れます。
興味深いのは、原作の吉原炎上篇では真選組メンバーは登場しなかったにもかかわらず、劇場版では近藤・土方・沖田・山崎の姿が確認されていることです。これは劇場版オリジナルの展開として、真選組が物語に関わってくることを意味しています。山崎ファンにとっては、大スクリーンで活躍する山崎の姿を見られる絶好のチャンスです。
監督は安藤尚也氏、監修は藤田陽一氏、キャラクターデザイン・総作画監督は竹内進二氏が担当。アニメーション制作はBN Picturesが手掛けます。シリーズ初となるシネマスコープサイズ(アスペクト比2.35:1)で制作されるため、圧倒的なスケールの映像が期待できます。
山崎がどのような形で物語に関わるのか、モブコップとしてではなく人間の姿でどんな活躍を見せるのか——2026年の公開が今から待ち遠しい限りです。劇場版では、きっとあんぱんを片手にミントンの素振りをしている、いつもの地味な山崎の姿が見られることでしょう。
【銀魂】山崎退の死亡の真相と最終的な結末まとめ

「山崎退は死んだのか?」という疑問に対する答えは明確です——山崎退は生きています。真選組動乱編と銀ノ魂篇で二度にわたって致命傷を負いましたが、両方とも生還を果たしました。
真選組動乱編では河上万斉に襲撃されて瀕死の重傷を負いますが、「俺は土方(あのひと)達についていかせてもらうわ。最後まで」という真選組への忠誠が万斉の心を動かし、一命を取り留めます。しかし入院中にもかかわらず死亡扱いでお葬式が執り行われ、しかも松平片栗虎の愛犬プー助がメインで山崎はおまけという、地味キャラの悲哀を象徴する展開でした。
銀ノ魂篇では虚との最終決戦で首を斬られ、銀時の救助で生き延びるものの、研究機関でサイボーグ「モブコップ」に改造されてしまいます。記憶を失い存在すら忘れられていましたが、銀時との再会で記憶を取り戻し、最終決戦後には人間の身体に戻って真選組に復帰しました。
山崎退の魅力は、その「地味さ」にあります。圧倒的な地味さを武器にする密偵、ミントンとあんぱんを愛する日常系キャラ、そして真選組への熱い忠誠心を持つ真の侍——この三つの顔を持つ山崎は、銀魂において唯一無二の存在です。「俺たちは人気No.1になんてならなくていい。踏み台No.1になればいいんだよ」という言葉は、脇役として生きることの意味を教えてくれます。
2026年公開予定の『新劇場版 銀魂 -吉原大炎上-』では、大スクリーンで山崎の活躍を見ることができます。何度死にかけても、何度忘れられても這い上がってくる——地味で目立たないけれど、誰よりも強く真選組を愛する山崎退は、最後まで生き抜き、真選組監察方として江戸の平和を守り続けるのです。