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『呪術廻戦』渋谷事変で脹相と虎杖が対峙した際、脹相の脳裏に突如として溢れ出した「存在しない記憶」。弟の仇であるはずの虎杖と、兄弟水入らずで食卓を囲む幸せな光景──このシーンは多くのファンに衝撃を与え、「虎杖の隠された術式では?」という考察が爆発的に広がりました。しかし作者・芥見下々先生が明かした真相は、予想を大きく裏切るものだったのです。本記事では、脹相に「存在しない記憶」が流れた本当の理由と、虎杖との血縁関係の真実、そして東堂のケースとの決定的な違いまで徹底解説します。2026年1月放送予定のアニメ3期を前に、この感動的な兄弟の絆の物語を完全理解しましょう。
「存在しない記憶」とは?
『呪術廻戦』における「存在しない記憶」とは、主人公・虎杖悠仁と対峙した人物の脳内に突如として溢れ出す、実際には起こっていない記憶のことを指します。この現象は作中で2回登場し、いずれも虎杖と戦っていた敵キャラクターが、虎杖との親密な関係を描いた鮮明な記憶を体験するという衝撃的な展開でした。
当初はギャグ演出かと思われていたこの「存在しない記憶」ですが、脹相戦での再登場により、ファンの間では「これは虎杖の隠された術式なのではないか」という考察が爆発的に広がりました。本当にそうなのでしょうか?それとも別の理由があるのでしょうか?
東堂葵の脳内に流れた親友との青春シーン
「存在しない記憶」が初めて登場したのは、原作5巻35話「京都姉妹校交流会編」での虎杖VS東堂のシーンです。京都校の東堂葵は、満身創痍の虎杖に対して突然「女の趣味は?」という質問を投げかけます。虎杖が「尻と身長のデカい女の子」と答えた瞬間、東堂の脳内に衝撃的な光景が広がりました。
そこには中学時代、虎杖と東堂が同じ学校に通う親友同士だったという、ありもしない記憶が流れ込んだのです。2人は互いを「ブラザー」と呼び合い、東堂が憧れのアイドル・高田ちゃんに告白して玉砕した後、虎杖が優しく慰めてラーメンを食べに行こうと誘う…まさに青春ドラマのワンシーンのような温かい光景でした。
この記憶を見た後、東堂は涙を流しながら「どうやら俺たちは”親友”のようだな」と宣言。それ以降、敵であったはずの虎杖を「超親友(ブラザー)」として全力でサポートするようになります。
脹相の脳内に流れた兄弟水入らずの食卓シーン
2度目の「存在しない記憶」が発生したのは、渋谷事変での虎杖VS脹相戦です。弟である壊相と血塗を殺された脹相は、圧倒的な力で虎杖を追い詰めます。トドメを刺そうとしたその瞬間、脹相の脳内に突如として「存在しない記憶」が溢れ出しました。
そこに映し出されたのは、呪胎九相図の兄弟たち全員と虎杖が仲良く食卓を囲んでいる穏やかな光景でした。虎杖は血塗に楽しそうに話しかけ、脹相と壊相がその様子を微笑ましく眺めている…まるで本当の兄弟のような幸せな記憶です。
弟の仇であるはずの虎杖が、なぜ兄弟水入らずの食事シーンに参加しているのか。この矛盾した光景に動揺した脹相は、虎杖にトドメを刺すことができず、その場を離れてしまいます。そしてこの出来事をきっかけに、脹相は虎杖が自分の弟である可能性を疑い始めるのです。
ファンの間で広まった「虎杖の術式説」
東堂のケースでは「東堂が変わり者だから」で済まされていた「存在しない記憶」ですが、脹相のケースで再び同じ表現が使われたことで、ファンの間では大きな議論が巻き起こりました。
- 虎杖は相手の記憶を操作する術式を持っているのではないか
- 質疑応答と出血が発動条件ではないか
- 吉野順平も死の直前に「存在しない記憶」を見ていたのではないか
こうした考察がネット上で盛んに交わされ、「存在しない記憶=虎杖の隠された術式」という説が有力視されるようになりました。五条悟も「そのうち君の体には宿儺の術式が刻まれる」と発言していたため、この説にはかなりの説得力があったのです。
しかし、作者・芥見下々先生が明かした真相は、ファンの予想を大きく裏切るものでした。
脹相に「存在しない記憶」が流れた理由を徹底解説

脹相のケースは東堂とは決定的に異なり、単なる妄想ではありませんでした。実は「存在しない記憶」の背後には、脹相の持つ術式「赤血操術」の特殊な能力が深く関わっていたのです。この記憶が流れた瞬間、脹相と虎杖の運命は大きく変わることになります。
脹相の術式「赤血操術」が持つ血縁感知能力
脹相が使用する「赤血操術」は、呪術界御三家・加茂家に代々受け継がれる強力な術式です。自らの血液に呪力を込めて操る この術式は、穿血や赤鱗躍動といった多彩な技を繰り出すことができる万能な能力として知られています。
しかしこの術式には、戦闘技術以外にもう一つ重要な能力が隠されていました。それが「血縁関係にある者の異変を感知する能力」です。脹相は血の繋がった弟たちに何か異変が起きた場合、どれだけ遠く離れていてもそれを感じ取ることができます。
この能力の存在は、原作7巻で既に描かれていました。壊相と血塗が虎杖たちに倒された際、遠く離れた場所にいた脹相は瞬時に「弟が死んだ」と悟り、激しい動揺を見せています。異変の強さに応じて反応も強化されるため、近親者の死を至近距離で感じ取った場合、半ば錯乱するほどの衝撃を受けてしまうのです。
虎杖の瀕死状態が引き金となった記憶のフラッシュバック
では、なぜ脹相は虎杖に対してこの血縁感知能力が発動してしまったのでしょうか。その答えは、虎杖が脹相との戦いで瀕死状態に陥ったことにあります。
脹相は圧倒的な力で虎杖を追い詰め、トドメを刺そうとしていました。その瞬間、脹相は至近距離で虎杖の「死」を強烈に感じ取ってしまったのです。通常であれば弟たちにしか反応しないはずのこの能力が、なぜか虎杖に対しても発動しました。
脹相の脳は突如として矛盾した情報に直面します。目の前にいるのは弟の仇であるはずなのに、赤血操術の血縁感知能力は「この人物は血の繋がった弟である」というシグナルを送ってきたのです。この異常事態が、脳内で「存在しない記憶」という形で表現されました。虎杖との幸せな兄弟の記憶は、脹相の能力が見せた血の絆の証だったのです。
壊相・血塗の死を感じ取った能力と同じメカニズム
この出来事は、壊相と血塗の死を感じ取ったメカニズムと全く同じものでした。遠く離れた場所から弟たちの死を瞬時に察知できたように、至近距離で虎杖の瀕死を感じ取ったことで、脹相の血縁感知能力がより強力に発動したのです。
しかし、ここで一つの疑問が浮かびます。虎杖は人間であり、脹相は人間と呪霊の混血です。両者が血縁関係にあるなど、どう考えても不可能なはず。では、なぜ赤血操術の血縁感知能力が虎杖に対して反応したのでしょうか?
その答えを解くカギは、2人の「親」にありました。脹相と虎杖は、それぞれ異なる時代、異なる状況で生まれながらも、実は共通の「親」の血を引いていたのです。この衝撃的な事実が、後に明らかになります。
脹相と虎杖はなぜ血縁関係にあるのか

人間と呪霊の混血である脹相と、普通の高校生だった虎杖。この2人が血縁関係にあるなど、普通に考えればあり得ない話です。しかし、『呪術廻戦』の複雑な家系図を紐解いていくと、2人には共通の「親」の存在が明らかになります。その親こそが、物語の黒幕・羂索だったのです。
呪胎九相図の誕生秘話と加茂憲倫の関与
まず、脹相の出生から見ていきましょう。脹相を含む呪胎九相図は、明治時代初期に史上最悪の呪術師・加茂憲倫によって生み出されました。加茂は呪霊の子を孕む特異体質の女性を見つけ、彼女に9度の妊娠と堕胎を繰り返させるという非道な実験を行ったのです。
この実験で取り上げられた9体の胎児が「呪胎九相図」であり、脹相はその長兄に当たります。ただし、脹相は単に呪霊と人間の混血というだけではありませんでした。加茂憲倫は自らの血を混ぜることで、脹相に赤血操術という加茂家相伝の術式を継承させたのです。
虎杖の母・虎杖香織の正体は羂索だった
一方、虎杖悠仁の母親は虎杖香織という女性でした。しかし、祖父・虎杖倭助の証言によると、香織は子供を産む前に何らかの理由で死亡していたはずです。倭助は息子・仁に対して「あの女だけはやめとけ」「死ぬぞ」と忠告し、「だが香織が死んだのは──」と言いかけていました。
この謎を解く鍵は、香織の額にある縫い目でした。この縫い目は、加茂憲倫や夏油傑の額にあるものと全く同じです。そう、虎杖香織の正体は羂索に乗っ取られた肉体だったのです。
羂索は「肉体を渡る術式」を持ち、他者の死体の脳と自分の脳を入れ替えることで、千年以上も生き続けてきた存在です。羂索は死亡した香織の肉体を乗っ取り、虎杖仁と番って虎杖悠仁を出産しました。つまり概念上、虎杖の産みの親は羂索ということになります。
羂索によって生み出された兄弟
ここで驚くべき事実が明らかになります。加茂憲倫の正体もまた羂索だったのです。羂索は明治時代に加茂憲倫の肉体を乗っ取り、呪胎九相図を生み出しました。そして現代では、虎杖香織の肉体を乗っ取って虎杖悠仁を産んだのです。
つまり、脹相も虎杖も、異なる時代、異なる肉体、異なる相手との間に生まれながらも、両者とも羂索の血を受け継いでいることになります。両親違いではありますが、脹相と虎杖は確かに羂索を介した血縁関係にある兄弟だったのです。
脹相の赤血操術が虎杖の瀕死を感知したのは、まさにこの血の繋がりがあったからでした。「存在しない記憶」は、脹相の術式が見せた血の絆の真実だったのです。倭助が香織(羂索)を警戒していたのも、死んだはずの人間が蘇ることはあり得ないと本能的に理解していたからでしょう。
こうして脹相は、弟の仇であるはずの虎杖が実は自分の弟であるという衝撃的な事実を知ることになりました。渋谷事変以降、脹相は「お兄ちゃん」として虎杖を全力で守る道を選ぶのです。
東堂葵の「存在しない記憶」との違いは何か

同じ「存在しない記憶」という表現が使われながらも、東堂のケースと脹相のケースは全く異なるメカニズムで発生していました。作者・芥見下々先生が公式に明かした真相により、この2つの違いが明確になったのです。
東堂のケースは単なる妄想だった
東堂葵の「存在しない記憶」は、彼の突飛な性格と極度の妄想癖によるものでした。東堂は日常的にアイドルの高田ちゃんと脳内で会話を繰り広げるほど、想像力豊かな人物として描かれています。
女性の好みが一致するという些細なきっかけで、東堂の脳は瞬時に「虎杖との理想的な親友関係」という完璧なストーリーを作り上げてしまいました。特別好意を持つ相手とは脳内でやり取りを繰り広げるという東堂の思考パターンが、虎杖に対しても発動したのです。
実際、東堂は普段から高田ちゃんとの妄想デートや会話を楽しんでおり、現実と妄想の境界が曖昧な人物です。虎杖との「存在しない記憶」も、その延長線上にある現象でした。要するに、東堂の脳内では日常茶飯事なのです。
脹相のケースは血の絆が見せた真実の記憶
一方、脹相の「存在しない記憶」は単なる妄想ではなく、赤血操術の血縁感知能力が実際に反応した結果でした。脹相と虎杖は羂索を介して本当に血縁関係にあり、脹相の術式はそれを正確に感知したのです。
虎杖が瀕死状態に陥ったとき、脹相は至近距離で弟の「死」を感じ取りました。壊相と血塗の死を遠くから感知したのと同じメカニズムが、虎杖に対しても発動したのです。脹相の脳は「この人物は血の繋がった弟である」というシグナルを受け取り、それが兄弟の記憶として視覚化されました。
つまり、脹相の「存在しない記憶」は存在しない記憶ではなく、むしろ血の絆という真実を示す証拠だったのです。形としては実際には起こっていない光景でしたが、そこに込められた「虎杖は弟である」というメッセージは紛れもない真実でした。
同じ表現が使われたのは作者の「天丼」演出
では、なぜ作者はこの2つのまったく異なる現象に、同じ「存在しない記憶」という表現を使ったのでしょうか。芥見下々先生自身が番組『漫道コバヤシ』で、これは「天丼」つまり同じネタを繰り返すお笑いの手法だと明かしています。
東堂のケースで一度ウケた「存在しない記憶」という演出を、脹相のケースでも使うことで、読者に「またこのパターンか!」と思わせつつ、実は全く異なる意味を持たせるという高度な演出だったのです。
実際、東堂のケースを見た読者の多くは「東堂がおかしいだけ」と思っていましたが、脹相で同じ現象が起きたことで「これは虎杖の能力では?」という考察が爆発的に広がりました。そして最終的に「2つは全く違う理由で起きていた」という真相が明かされ、作品の複雑さと面白さが際立つ結果となったのです。
「存在しない記憶」その後の展開と脹相の活躍

「存在しない記憶」をきっかけに、脹相と虎杖の関係性は劇的に変化しました。弟の仇であるはずの虎杖を弟と認識した脹相は、それ以降「お兄ちゃん」として虎杖を全力で守る道を選びます。そして死滅回游編では、感動的な兄弟愛のドラマが展開されることになるのです。
「お兄ちゃん」として虎杖を守る脹相
渋谷事変の第46話で、脹相は伝説の名言を残しました。「どけ!!! 俺はお兄ちゃんだぞ!!!」このセリフは、弟・虎杖を守るために敵に立ち向かう脹相の覚悟を示した名シーンです。さらに「全力でお兄ちゃんを遂行する!!」「それが弟の前で命を張らない理由になるか?」など、お兄ちゃんとしての矜持を示す数々の名言が生まれました。
虎杖に「とりあえず1回呼んでみてくれないか? お兄ちゃんと」と頼むシーンも印象的です。虎杖は当然ながら「他人どころか一回殺されかけてるよ」と困惑しますが、脹相は自分が虎杖の兄であることを確信しており、以降も一貫して「弟」として虎杖を見守り続けます。
渋谷事変終幕後、脹相は虎杖と共に行動するようになります。死滅回游編では、虎杖の味方として数々の戦いに参加し、150年間自らの術式と向き合い続けて編み出したオリジナル技「超新星」で敵を圧倒する姿も見られました。
死滅回游編で見せる兄弟愛と感動の最期
死滅回游編では、脹相の兄弟愛がさらに深く描かれます。虎杖が苦境に立たされるたびに、脹相は命を懸けて弟を守り抜きました。羂索との戦いでは、自分を生み出した「親」である羂索に対しても、弟を守るために全力で立ち向かいます。
そして2026年1月から放送予定のアニメ3期「死滅回游編」では、脹相の感動的な最期のシーンがアニメ化される見込みです。この最期のシーンは原作ファンの間でも特に評価が高く、多くの涙を誘ったエピソードとして知られています。
脹相は最後の最後まで「お兄ちゃん」として、虎杖のために戦い続けました。壊相と血塗を失い、孤独だった脹相にとって、虎杖という新たな弟の存在は何物にも代え難いものだったのです。「存在しない記憶」がなければ、この兄弟の絆も生まれなかったことを考えると、あの一瞬の記憶がいかに重要だったかがわかります。
ネットミームとして広がる「存在しない記憶」
『呪術廻戦』の人気爆発をきっかけに、「存在しない記憶」という言葉はネット上で独自の進化を遂げました。本来の作中での意味とは異なる形で、一つのネットミームとして広く認知されるようになったのです。
ネット上では主に以下のような意味で使われています。
- 本来は存在しないもののあり得そうな展開
- クオリティが高く実在するように見える二次創作
- 公式では描かれなかったハッピーな展開やIF展開
pixivなどのイラスト投稿サイトでは、「呪術廻戦本編で描かれなかった幸せな結末」や「本編にはなかったキャラの関係性」を描いた二次創作に「存在しない記憶」というタグが付けられています。『呪術廻戦』はシビアな展開が多い作品だけに、「こうあってほしかった」という願いを込めた作品が数多く投稿されているのです。
さらに、2024年4月1日には公式が「存在しない記憶」をネタにしたエイプリルフール企画を実施。虎杖と東堂の高校野球全国大会優勝までの軌跡を描いたドキュメンタリー番組『ブラザーズ ~全国優勝への道~』の放送を告知し、後に「内容が全て東堂の妄想内の出来事であったと判明したため放送見送り」と発表するという遊び心溢れる演出で話題になりました。
このように「存在しない記憶」は、作品の枠を超えてファンコミュニティに根付き、様々な形で楽しまれ続けています。
存在しない記憶に関するよくある質問

脹相が虎杖を弟だと確信したのはいつ?
脹相が虎杖を弟だと完全に確信したのは、渋谷事変の第46話です。「存在しない記憶」が流れた直後は混乱していた脹相でしたが、その後自分の血縁感知能力について冷静に分析しました。
脹相は「血の繋がった弟達の異変はどんなに遠くにいようと感じとれる」能力を持っており、実際に壊相と血塗が死んだときも遠隔で感知していました。虎杖との戦いで虎杖の「死」を強烈に感じ取ってしまったことで、虎杖が血縁者であると判断したのです。
さらに脹相は、加茂憲倫(羂索)が体を転々としている事実から、誰かを経由して虎杖の血縁になっている可能性を推測しました。こうして脹相は虎杖を弟と確信し、以降「お兄ちゃん」として行動するようになります。
呪胎九相図の4〜9番はどうなった?
呪胎九相図は全部で9体存在しますが、作中で受肉して登場したのは1番・脹相、2番・壊相、3番・血塗の3体のみです。4番から9番については、原作完結時点でも受肉していない状態のまま特級呪物として封印されていると考えられます。
壊相と血塗は虎杖たちに倒されて死亡しましたが、4番以降の兄弟たちがどこに保管されているのか、今後受肉する可能性があるのかについては明らかにされていません。脹相にとっては、まだ会ったことのない弟たちということになります。
脹相の人気が高い理由は?
脹相は『呪術廻戦』の公式人気投票で、初登場後から急激に順位を上げたキャラクターです。第2回で7位、第3回で10位、第4回で6位と安定した人気を獲得しています。
人気の理由は、何と言っても弟思いの「お兄ちゃん」キャラクターとしての魅力です。「どけ!!! 俺はお兄ちゃんだぞ!!!」をはじめとする名言の数々、虎杖を守るために命を懸ける姿、そして赤血操術を駆使した戦闘シーンのかっこよさなど、多くの魅力が詰まっています。
また、人間と呪霊の混血という複雑な出自を持ちながらも、真っ直ぐに兄弟愛を貫く姿勢が多くのファンの心を掴みました。公式ファンブックでは作者も「芥見もチョコあげるならコイツかも」とコメントしており、作者自身も気に入っているキャラクターであることがわかります。
脹相の「存在しない記憶」はなぜ流れたのかまとめ

脹相に「存在しない記憶」が流れた理由は、赤血操術の血縁感知能力が虎杖の瀕死状態を察知したためでした。虎杖と脹相は羂索を介した血縁関係にあり、脹相の術式は正確にその事実を感知したのです。
東堂の「存在しない記憶」が単なる妄想だったのに対し、脹相のケースは血の絆という真実を示していました。同じ表現が使われたのは作者の演出手法である「天丼」によるもので、2つは全く異なるメカニズムで発生した別の現象だったのです。
この出来事をきっかけに、脹相は虎杖を弟として認識し、「お兄ちゃん」として虎杖を守る道を選びました。弟の仇であるはずの虎杖が、実は血の繋がった弟だったという衝撃的な真実は、『呪術廻戦』屈指の名シーンとして多くのファンの記憶に刻まれています。
2026年1月から放送予定のアニメ3期「死滅回游編」では、脹相の活躍と感動的な最期のシーンがアニメ化される見込みです。「存在しない記憶」から始まった脹相と虎杖の兄弟の絆が、どのような結末を迎えるのか。アニメでその感動を再び味わえる日が、今から待ち遠しいですね。
ゼンシーア
