月島軍曹の人気はなぜ?【7つの魅力】人気投票3位獲得の理由

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『ゴールデンカムイ』の人気投票で、主人公・杉元佐一、圧倒的人気の尾形百之助に続き、堂々の第3位を獲得した月島軍曹。一見地味なモブ顔のおじさんキャラクターが、なぜこれほどまでにファンの心を掴んだのでしょうか?

「第七師団の良心」と呼ばれる常識人でありながら、いご草ちゃんとの切ない過去、鶴見中尉への異質な忠誠心、鯉登少尉との心温まる絆など、多面的な魅力を持つ月島基。本記事では、その人気の理由を7つの魅力として徹底解説します。複雑な人間関係と壮絶な過去を乗り越え、最終的に「救い」を得た月島軍曹の物語を、ファンの視点から紐解いていきましょう。

月島軍曹とは?

引用:CHARACTER -TVアニメ「ゴールデンカムイ」公式サイト

『ゴールデンカムイ』を語る上で欠かせない人物、それが月島基(つきしま はじめ)、通称・月島軍曹です。彼は大日本帝国陸軍第七師団歩兵第27聯隊に所属する軍人で、作中では「軍曹」という階級で活躍しています。一見すると地味なモブキャラのような風貌ながら、人気投票で堂々の3位を獲得するという快挙を成し遂げた、まさに「隠れた主役」とも言える存在なのです。

基本プロフィールと第七師団での立ち位置

月島基は新潟県佐渡島の出身で、4月1日生まれ。日清戦争の時代から従軍している歴戦の兵士であり、もともとは仙台第二師団に所属していましたが、鶴見中尉と共に第七師団へと移動しました。現在は鶴見中尉の側近として、常にその傍らに控え、さまざまな任務をこなす右腕的存在となっています。

第七師団は北海道を守る「北鎮部隊」として知られる精鋭部隊ですが、その実態は個性派揃い…いや、変人奇人の集まりと言っても過言ではありません。鶴見中尉の異常なカリスマ性、宇佐美のサイコパス気質、有古のマニアックな趣味など、常識が通用しない人物ばかり。そんな中で月島は、作戦の実行や部下の管理を冷静にこなす、まさに「組織の要」として機能しているのです。

月島の能力は非常に高く、白兵戦では常人を遥かに上回る戦闘力を持ち、ロシア語も流暢に話すことができます。これは後述する彼の過去と深く関わっているのですが、その語学力は樺太での任務において大きな武器となりました。真面目で堅実、そして何より「ブレない」性格は、第七師団という不安定な組織において、なくてはならない存在と言えるでしょう。

特徴的な外見と「第七師団の良心」と呼ばれる理由

月島軍曹の外見的特徴といえば、何と言っても「異様に低い鼻」と「目頭から降りる真っ直ぐなしわ」です。ファンブックによると、その鼻は母親譲りだとか。いわゆるイケメンとは言い難いモブ顔ながら、なぜか妙にかっこよく見える瞬間があるのが月島の不思議な魅力。15巻の表紙では、その渋さが存分に発揮されており、多くのファンを虜にしました。また、筋骨隆々とした体格も印象的で、軍服を脱ぐと「バキバキッ」という擬音が聞こえてきそうなほどの肉体美を誇っています。

そして月島を語る上で絶対に外せないのが、公式から付けられた「第七師団の良心」という異名です。この煽り文句は、本当にこれ以上ないほどピッタリの表現。変人だらけの第七師団において、月島だけが唯一「まともな常識人」として機能しているのです。鯉登少尉のわがままに振り回されながらも冷静にフォローし、鶴見中尉の無茶な命令にも淡々と対応する姿は、まさに苦労人そのもの。

読者目線でのツッコミ役を担当することも多く、「面倒くさい」という彼の口癖は、多くのファンの共感を呼びました。個性派揃いの第七師団が組織としてバラバラにならないのは、月島というブレない存在がいてこそ。その真面目さ、冷静さ、そして何より「普通」であることが、逆に異質な魅力となっているのです。声優の竹本英史さんも、「堅く、真面目に、ブレないように芝居をすることを心がけている」と語っており、その演技が月島というキャラクターの魅力をさらに引き立てています。

月島軍曹の人気はなぜ?人気投票3位を獲得した7つの魅力

『ゴールデンカムイ』の人気投票で、月島軍曹は主人公の杉元佐一、そして圧倒的人気を誇る尾形百之助に続く堂々の第3位を獲得しました。モブ顔のおじさんキャラクターが、アシリパやアシリパなどのメインヒロインを差し置いてこの順位に食い込むという、まさに異例の事態。この驚異的な人気の理由は一体どこにあるのでしょうか?ここでは、月島軍曹が多くのファンの心を掴んだ7つの魅力を徹底解説します。

【魅力1】個性派揃いの第七師団で唯一の常識人

第七師団は、はっきり言って変人奇人の集まりです。鶴見中尉の異常なまでのカリスマ性とマインドコントロール能力、宇佐美のサイコパス気質、有古の変態的な趣味嗜好、二階堂のモルヒネ中毒…と、まともな人間を探す方が難しいほど。そんな狂気に満ちた組織の中で、月島はただ一人「普通」を貫く存在として描かれています。

鯉登少尉が鶴見中尉の前で興奮して早口の薩摩弁になれば通訳を務め、江渡貝弥作の監視では真面目に任務を遂行し、二階堂のモルヒネ中毒の世話まで引き受ける。「面倒くさい」という口癖を漏らしながらも、淡々とこなしていくその姿は、まさに「第七師団の良心」そのもの。読者目線でのツッコミ役も担当しており、変人たちの暴走に対する月島のリアクションが、作品全体のバランスを保っているのです。

作者の野田サトル氏も「こういう男が、かっこいい」と思いながら描いているとコメントしており、その真面目さとブレない姿勢が多くのファンの共感を呼びました。変人だらけの作品世界において、「普通であること」が逆に特別な魅力となったのです。

【魅力2】ストイックで優秀な軍人としての高い実力

月島の魅力は性格だけではありません。軍人としての能力も一流です。日清戦争と日露戦争の両方を生き抜いた歴戦の兵士であり、その戦闘力は作中でも折り紙付き。白兵戦では常人を遥かに上回る実力を持ち、戦場での冷静な判断力と合理的な思考も兼ね備えています。

特筆すべきは、鶴見中尉の策略によって獄中からの釈放を条件にロシア語を猛勉強し、それをマスターしたという経歴です。この語学力は樺太での任務において大きな武器となり、月島なしでは遂行不可能な作戦も多数ありました。ファンブックでは「巨根ランキング」で11位にランクインするなど、身体能力の高さも示唆されています。

さらに月島は、筋骨隆々とした体格を持ち、長風呂が好きという意外な一面も。小柄ながら「バキバキ」の筋肉を持つその肉体美は、「不沈の鉄人軍曹」という異名にふさわしいものです。このストイックさと実力が、男性ファンからも高い支持を集める理由となっています。

【魅力3】いご草ちゃんとの切ない過去と複雑な内面

月島軍曹の人気を決定的にしたのが、第149話「いご草」と第150話「遺骨」で明かされた壮絶な過去でしょう。佐渡島で「人殺しの息子」として蔑まれていた少年時代、唯一自分を「基ちゃん」と名前で呼んでくれたのが、いご草ちゃんこと春見ちよでした。クセ毛をいご草(エゴノリ)に例えてからかわれていた彼女と月島は相思相愛となり、日清戦争後の駆け落ちを約束します。

「俺を名前で呼んでくれるおめが好きらすけ」「その髪も俺にとってはいとしげら」という若き日の月島のストレートな愛情表現は、堅物に見える彼の意外な一面を見せました。しかし戦争から帰還すると、父親が流した「月島戦死」のデマによっていご草ちゃんは行方不明に。怒りのあまり父親を撲殺し、尊属殺人で死刑囚となってしまいます。

その後、鶴見中尉から「いご草ちゃんは生きている」と告げられ生きる希望を得ますが、日露戦争の戦場で同郷の兵士から「いご草ちゃんの遺体が月島の家の床下から発見された」という衝撃の事実を知らされます。真実が二転三転する中で、月島の心は完全に壊れていきました。最終的に、いご草ちゃんの生死すら分からないまま、彼女の遺髪を海に捨てて過去と決別する姿は、多くの読者の涙を誘いました。

【魅力4】鶴見中尉への異質な忠誠心と心理描写の深さ

月島の鶴見中尉に対する忠誠心は、他の部下たちとは明らかに異質です。鯉登少尉のような盲目的な崇拝でもなく、宇佐美のような狂信的な愛でもない。それは「自分の人生などどうでもいい」という半ば捨て鉢な感情に基づいたものであり、同時に「鶴見中尉について行けば、自分の人生が意義あるものだったという『救い』を得られる」という執着・狂気じみたものでした。

樺太で鯉登に向けて漏らした「あなたたちは救われたじゃないですか」という言葉には、鶴見中尉によって多くの人が救われた中で、自分だけは救われていないという絶望が滲んでいます。そして「私は鶴見劇場をかぶりつきでみたいんですよ、最後まで」という虚ろな目での発言は、多くの読者に恐怖すら覚えさせました。

騙されたと知りながらも鶴見中尉に従い続ける月島の心理は、一見理解不能に見えます。しかし戦争を共に戦い、死んでいった仲間たちを大勢見てきた彼にとって、鶴見中尉との絆は単純な主従関係を超えたものでした。この複雑で重層的な心理描写が、月島というキャラクターに計り知れない深みを与えているのです。

【魅力5】鯉登少尉との関係性が見せるコンビの魅力

月島軍曹と鯉登少尉の関係性は、『ゴールデンカムイ』屈指の名コンビとして多くのファンに愛されています。海軍司令官の息子で世間知らずなボンボンの鯉登少尉に対し、月島は補佐役として「子守」を担当。鶴見中尉の前でまともに会話ができない鯉登の通訳をしたり、経験の浅い彼をフォローしたりと、まるで親のような献身ぶりを見せます。

公式ガイドブックでは、二人の関係性を「貴族のお嬢様と侍女」と表現。階級は鯉登が上ですが、実質的には月島が鯉登の世話を焼くという構図が、独特の魅力を生み出しています。鯉登のブロマイドを餌にモチベーションを上げたり、わがままに振り回されながらも真顔で対応したりする月島の姿は、苦労人そのものでありながらも、どこか微笑ましさを感じさせました。

しかし物語が進むにつれ、この関係性は大きく変化していきます。樺太での任務を通じて成長した鯉登は、「私は鶴見中尉殿を前向きに信じる、月島はその私を信じてついて来い」と宣言。これ以降、二人は「お嬢様と侍女」から「背中を預け合う戦友」へと進化しました。キロランケとの戦いで部下を守るために奮起する鯉登を見た月島が、初めて彼を「上官」として認める場面は、多くのファンの心を打ちました。

【魅力6】真面目な外見とのギャップがある多面的な人間性

月島の魅力は、その多面的な人間性にもあります。普段は真顔で淡々と任務をこなす鬼軍曹でありながら、意外な一面を度々見せるのです。樺太の少女団でピンクの可愛い衣装を着せられても表情を変えずに真面目に練習する姿や、谷垣やリュウと一緒にメンコで楽しそうに遊ぶ姿は、そのギャップが愛らしさを生み出しています。

また、江渡貝弥作や灯台守の娘に対して優しく接する場面では、彼の根っこにある優しさが垣間見えます。冷徹な軍人として描かれることが多い月島ですが、殺された仲間や守り切れなかった一般人に対しては感情的になる一面も持っています。この「冷静と情熱の間」を行き来する人間性が、キャラクターとしての厚みを生み出しているのです。

声優の竹本英史氏も「堅く、真面目に、ブレないように芝居をすることを心がけている」と語っており、その演技によって月島の多面性がさらに引き立てられています。第27話「いご草」での感情を爆発させる演技は、普段の抑揚のない喋り方とのギャップで、視聴者に強烈な印象を残しました。

【魅力7】最終的な救いと成長を遂げる感動の物語

月島軍曹の物語が多くのファンの心を掴んだ最大の理由は、最終的に「救い」を得ることができたという点にあります。長い間、鶴見劇場の観客として自分の人生を放棄していた月島でしたが、物語の終盤で大きな転機を迎えます。

第231話「出産」では、インカラマッの出産に立ち会い、生まれた赤ん坊を抱いた月島が「あの子は…」と呟く場面が描かれました。この時の彼の表情は、長年封印していた感情が解放された瞬間であり、多くの読者が涙しました。そして鯉登少尉との関係の中で、月島は少しずつ「自分の意志で選んで生きる」ことを取り戻していきます。

最終決戦では、鶴見中尉と心中する勢いだった月島を鯉登が阻止。「月島はその私を信じてついて来い」という言葉に、月島は初めて自分の意志で未来を選択しました。そして最終回では、鯉登が第七師団の最後の師団長となり、月島がその右腕として活躍することが語られます。失うものしかなかった人生から、守るべきものがある人生へ。この成長と救済の物語こそが、月島軍曹の最大の魅力なのです。

月島軍曹に関するよくある質問

月島軍曹について、ファンの間でよく聞かれる疑問をまとめました。ここでは作品を読んだ後も気になる5つの質問に答えていきます。

月島軍曹は最終的にどうなりましたか?

月島軍曹は最終決戦を生き延び、幸せな結末を迎えました。五稜郭での激闘で鶴見中尉は行方不明となり、当初は月島も鶴見中尉の遺品を探して彷徨う日々を送っていました。しかし鯉登少尉が「第七師団の仲間を守る」という新たな目標を掲げ、月島を右腕としてヘッドハンティング。

最終回では、鯉登が第七師団の最後の師団長となり、月島はその右腕として活躍していることが明かされています。鶴見劇場の観客から抜け出し、自分の意志で選んだ道を歩む月島の姿は、多くのファンに感動を与えました。長年苦しんできた彼が、ついに「救い」を得ることができたのです。

月島軍曹の鼻が低い理由は何ですか?

月島軍曹の特徴的な低い鼻について、ファンの間では「戦争で失った」「父親に殴られすぎた」など様々な憶測が飛び交っていました。しかし公式ファンブックで明らかにされた真実は、シンプルに「母親譲り」の遺伝だったのです。

月島の母親は作中の回想シーンにも登場していませんが、同じように低い鼻を持っていたと考えられます。この特徴的な風貌が、かえって月島というキャラクターの印象を強くし、モブ顔ながらも忘れられない存在感を生み出しています。実写映画版では「忠実に再現すると大掛かりな特殊メイクになってしまう」という理由で、自然な見た目に調整されました。

月島軍曹の声優は誰ですか?

月島軍曹の声を担当しているのは、声優の竹本英史(たけもとえいじ)さんです。竹本さんは3月7日生まれで山口県出身。『テニスの王子様』の柳蓮二役などでも知られるベテラン声優です。

月島役については、最初の2〜3話はほとんど「はい」しか言わないという特殊な役柄で、「人生で一番『はい』という言葉をブツブツ言っていた」とインタビューで語っています。抑揚のない淡々とした演技で月島の真面目さを表現しつつ、第27話「いご草」では感情を爆発させる迫真の演技を見せ、多くのファンを魅了しました。竹本さんご自身も2022年にわな猟師の免許を取得し、『ゴールデンカムイ』の世界観に影響を受けたコメントを残しています。

いご草ちゃんは生きていますか?

いご草ちゃんの生死については、作中で明確な答えは示されていませんが、生きている可能性が高いと考えられます。鶴見中尉の話では「三菱財閥幹部の息子と結婚して東京にいる」とされており、後の東京編(第276話)で金子花枝子の兄が結婚した「クリクリのくせっ毛の田舎娘」が後ろ姿で1コマだけ描かれています。

この女性がいご草ちゃん本人である可能性は極めて高く、鶴見中尉が陸軍監獄で語ったことは真実だったと解釈するのが自然でしょう。ただし、鶴見中尉の策略の全貌は読者にも月島にも完全には明かされておらず、どこまでが真実でどこからが嘘なのかは、あえて曖昧にされている部分もあります。この「分からなさ」こそが、月島と鶴見中尉の関係性をより深く、恐ろしいものにしているのです。

月島軍曹の人気の理由まとめ

月島軍曹が人気投票3位という驚異的な順位を獲得した理由は、そのキャラクターの多面性と深い人間描写にあります。変人奇人だらけの第七師団で唯一の常識人として機能しながら、いご草ちゃんとの切ない過去、鶴見中尉への複雑な忠誠心、鯉登少尉との心温まる関係性など、様々な魅力が詰まったキャラクターでした。

特に重要なのは、月島が単なる脇役ではなく、「救いを求めて彷徨う人間」として丁寧に描かれたことです。騙されたと知りながらも鶴見中尉に従い続け、鶴見劇場の観客として自分の人生を放棄していた彼が、最終的に鯉登との絆によって「自分の意志で選ぶ」ことを取り戻す。この成長と救済の物語が、多くのファンの心を打ったのです。

モブ顔のおじさんキャラクターが、作者の「こういう男が、かっこいい」という思いと、声優・竹本英史氏の熱演、そしてファンの熱い支持によって、『ゴールデンカムイ』を代表するキャラクターの一人となりました。完結した今でも、月島軍曹の物語は多くのファンの記憶に残り続けています。『ゴールデンカムイ』をこれから読む人も、既に読んだ人も、ぜひ月島軍曹の歩んだ道を追体験してみてください。きっと新たな発見と感動があるはずです。

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