猫に触れるだけで人間が猫に変わってしまう——そんな奇想天外な世界を描いた話題作『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』(通称:ニャイリビ)が、ついに2025年7月からテレビアニメ化されます。「猫好きのための猫マンガ」とも称されるこの作品は、劇画タッチの重厚な絵柄と猫への溢れる愛情が見事に調和した、前例のない猫サバイバルホラーコメディです。実写映画界の鬼才・三池崇史監督が総監督を務めることでも話題沸騰中のこの作品について、あらすじから魅力、キャラクター紹介まで徹底解説します。猫好きもそうでない方も必見!『ニャイリビ』の世界に今すぐ飛び込みましょう。
ニャイリビとは?

「NYAIGHT OF THE LIVING CAT」、略して「ニャイリビ」は、原作:ホークマン、作画:メカルーツによる日本の漫画作品です。『月刊コミックガーデン』(マッグガーデン)にて2020年10月から連載が開始され、猫好きの間で大きな話題となっています。作品名からも想像できるように「ゾンビもの」と「猫」を掛け合わせた独創的な作品で、「猫好き、ゾンビ好き、変なマンガ好き」の読者に強く支持されています。
「猫好きのための猫マンガ」
この作品の最大の特徴は、「猫好きが猫好きのために作った漫画」という点です。原作者のホークマン(大崎崇人)氏は、猫を「最高の家族」と表現し、「この宇宙が猫を生み出したことに感謝している」ほどの猫愛の持ち主。当初はゾンビものコメディを制作しようとしていましたが、ネタとして弱く悩んでいたところ、「自分の好きな猫と掛け合わせてみよう」とプロットを作成し、連載が実現したという経緯があります。
作品中には「猫あるある」や「猫好きあるある」が随所に散りばめられており、シリアスな表情で猫愛を熱く語るキャラクターたちのギャップが魅力の一つとなっています。作画のメカルーツ氏も「猫の毛の質感や目線など、猫と暮らす際に気付いた感触をできるだけ脳裏に焼き付け」て描いており、猫の細部までこだわり抜いた描写が特徴です。
「絶対に猫を傷つけない」という作品の根幹となる価値観も、猫好きファンの共感を呼ぶ重要な要素となっています。まさに猫好きによる猫好きのための究極の猫漫画と言えるでしょう。
漫画からアニメ化までの経緯
『ニャイリビ』は2020年の連載開始以降、着実にファン層を拡大。2021年6月には「次にくるマンガ大賞2021」にノミネートされ、2023年10月には「みんなが選ぶ!!電子コミック大賞2024」にもノミネートされるなど、高い評価を受けてきました。
特に2023年7月にホークマン氏が自身のSNSで作品を紹介したところ、7800を超える「いいね」が寄せられ、大きな反響を呼びました。その人気を受けて、2024年2月22日、ついにテレビアニメ化が発表されました。
アニメ化にあたっては、実写映画界の鬼才・三池崇史監督が総監督として参加することが大きな話題となっています。『妖怪大戦争』や『ジョジョの奇妙な冒険』など様々な作品を手がけてきた三池監督が、「猫化ウイルス」という独特の世界観をどう映像化するのか、ファンの期待は高まるばかりです。
アニメーション制作はOLMが担当。『ポケットモンスター』シリーズや『妖怪ウォッチ』など数多くの人気作品を手がけてきたスタジオの技術力と、三池監督の独創的な演出がどのような化学反応を起こすのか、2025年7月の放送開始が今から待ち遠しい作品と言えるでしょう。
ニャイリビのあらすじ

『ニャイリビ』の物語は、私たちの知る世界が突如として「猫化ウイルス」により一変した姿から始まります。猫と人間が共存する平和な日常が、一匹の猫により崩壊していくというパニックホラーでありながら、その裏には猫への愛に満ちたストーリーが広がっていきます。
世界を変えた猫化の脅威
『ニャイリビ』の世界では、品種改良により生まれた特殊な猫「オリジン」が物語の発端となります。このオリジンの体内に宿っていた「N・Nウイルス(ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット・ウイルス)」が世界中に広がり、人類に前例のない危機をもたらしました。
このウイルスの最大の特徴は「接触感染」で広がるという点です。猫に触れるだけで人間は猫に姿を変えてしまうという恐るべき特性により、猫好きにとっては最高の「なりたい願望」が叶う反面、文明社会全体にとっては脅威となってしまうのです。
ゾンビパニックものとの大きな違いは、感染者(猫化した人間)が醜いアンデッドではなく「かわいい猫」になってしまうという点。これにより「脅威なのに可愛い」「逃げなきゃいけないのに撫でたい」という猫好きあるあるを交えたユニークな世界観が構築されています。
メインストーリーの展開
物語の中心となるのは、猫を愛する青年・クナギと女子高生・カオルです。二人は猫化ウイルスの脅威が広がる世界で、猫を愛でることもできずに逃げ惑う日々を過ごしています。
クナギは猫を溺愛する青年で、猫化ウイルスの蔓延により最愛の存在に近づけなくなってしまった葛藤と、それでも猫への愛を捨てられない心情が描かれます。一方のカオルも猫好きな女子高生で、猫化した人々の中に家族や友人が含まれる可能性に苦悩しながらも、生き抜く道を模索していきます。
物語は「絶対に猫を傷つけない」という大前提のもと、クナギとカオルが猫化した世界でどのように生き延びていくのか、そしてウイルスの起源と対策を見つけるために奮闘する様子が描かれます。途中、様々な猫好きキャラクターたちとの出会いや別れ、猫化した人々との感動的な再会などが描かれ、単純なサバイバルホラーを超えた感動の物語へと発展していきます。
作品の舞台と世界観
作品の舞台は現代日本を基本としていますが、猫化ウイルスによって大きく様変わりした光景が印象的です。都市部では猫化した人々があちこちでくつろぎ、高いところに登ったり、日向ぼっこをしたりする光景が広がっています。
特筆すべきは、本作における「猫化」の設定です。ウイルスに感染した人間は完全に猫の姿になるものの、人間だった頃の記憶や意識は部分的に保持していると設定されています。そのため、愛する人を認識できる瞬間があったり、重要な情報を伝えようとする猫の姿が描かれたりと、感染後も人間との絆が完全に切れるわけではないという希望の要素が含まれているのです。
また、猫化ウイルスに対する人々の反応も多様に描かれています。積極的に感染して猫になることを望む「ニャイトカルト」と呼ばれる集団や、科学的解決を目指す研究者たち、軍事力で問題解決を図ろうとする組織など、様々な立場からの視点が物語に深みを与えています。これらの対立や協力関係が物語の大きな原動力となり、単なるパニックホラーを超えた社会的メッセージも内包しているのです。
ニャイリビのキャラクター紹介
『ニャイリビ』の魅力は独創的な世界観だけでなく、個性豊かなキャラクターたちにもあります。猫への愛情が止まらないキャラクターたちの活躍が、この作品の大きな見どころです。ここでは主要キャラクターを紹介していきましょう。
クナギ

本作の主人公であり、猫愛に溢れる青年です。通常、サバイバルホラー系の主人公といえば冷静で強靭な精神力の持ち主が多いものですが、クナギの場合は「猫を前にすると理性が吹き飛ぶ」という猫好きあるあるを体現したキャラクターとなっています。
猫化ウイルスの蔓延により、大好きな猫と触れ合えなくなった彼の心情は、多くの猫好きの共感を呼ぶものがあります。マスクをつけて猫との接触を避けながらも、心の中では猫を撫でたい衝動と戦い続けるという、ユーモアと切なさが混ざった描写が特徴的です。
物語が進むにつれて、単なる猫好きから、世界を救う鍵を握る重要人物へと成長していく姿も魅力的。「猫を傷つけずに世界を救う方法」を模索する彼の姿は、猫愛と人類愛の両立というテーマを象徴しています。
また、クナギのキャラクターデザインは作者のホークマン氏によると、「打ち合わせ後に頭を冷やすために夜道を歩いていたところ、流れ星を目撃し、そこから作中のデザインが脳内に浮かんだ」という神秘的なエピソードがあるそうです。第1話に登場するクナギのマスクの数字は、実は第1話のボツの回数を表しているという裏設定も。
カオル

クナギと行動を共にする女子高生で、彼と同じく猫が大好きなキャラクターです。クナギが感情的に猫に接するのに対し、カオルはより冷静で現実的な判断ができる「頭脳派」として描かれています。
家族や友人が猫化してしまった可能性と向き合いながらも、強い意志で前に進み続ける芯の強さを持っています。時にクナギの猫への暴走を止める良き理解者であり、パートナーとして物語を支える重要な存在です。
猫化ウイルスの研究や対策に関する知識も持ち合わせており、単なるヒロイン役ではなく、問題解決に積極的に関わるアクティブな女性キャラクターとして描かれています。物語が進むにつれて明らかになる彼女の過去や、猫に対する特別な思いも見どころの一つです。
その他の重要キャラクター
ツツミ
猫化ウイルス対策の最前線で活動する研究者の一人。冷静沈着な性格だが、実は猫好きという意外な一面も。クナギたちに重要な情報や助言を与える頼れる存在として登場します。
ガク
猫化ウイルスの発生以降、独自の対策法で生き延びてきた猫愛好家。豊富な猫の知識を持ち、クナギたちに様々なサバイバル術を教える重要な人物です。外見は粗野ですが、猫への愛情は誰よりも深いキャラクターとして描かれています。
タニシ
クナギたちと敵対する「ニャイトカルト」のメンバーの一人。人間が猫化することを「進化」と捉え、積極的に猫化ウイルスを広めようとする危険な思想の持ち主です。しかし、彼なりの「猫愛」を持っているという複雑な一面も。
オリジン
物語の発端となる猫化ウイルスを最初に保有していた謎の猫。品種改良によって生まれた特殊な猫とされ、その出自や能力には多くの謎が隠されています。物語の核心に関わる重要なキャラクターです。
この他にも、様々な猫好きキャラクターや猫化した人々が登場し、それぞれの「猫への愛」を表現していきます。また、作中にはモデルとなった実在の猫たちも登場し、巻末にはスペシャルサンクスとして紹介されるという粋な演出も。キャラクターの言動や行動からは「猫あるある」が満載で、猫を知り尽くした作者の猫愛が感じられる作品となっています。
2025年7月放送!ニャイリビのアニメ情報

いよいよ2025年7月から放送が開始される『ニャイリビ』のアニメ版。原作ファンはもちろん、新規視聴者からも熱い視線が注がれています。ここでは最新のアニメ情報をお届けします。
放送局と配信情報
『ニャイリビ』は2025年7月からテレビ東京系列にて放送開始予定です。関東広域圏ではテレビ東京、全国ではBSテレ東での放送が決定しています。BSテレ東ではBS/BS4K放送にも対応予定とのことで、美しい猫の映像を高画質で楽しめる環境が整えられています。
配信に関しては、ABEMAでの先行配信が決定しています。その他の配信サービスについても順次発表される予定ですので、お気に入りの動画配信サービスでの視聴が可能になるでしょう。
放送時間については現時点では「未発表」となっていますが、テレビ東京系アニメの傾向から考えると、深夜帯での放送が予想されます。最新の放送情報は公式サイトやSNSでチェックしましょう。
本作は猫愛に満ちた作品だけに、テレビ放送だけでなく各種イベントや猫関連グッズの展開なども期待されています。放送開始に向けて続々と情報が更新されるでしょう。
三池崇史監督が手がける映像表現への期待
本作の最大の話題の一つが、実写映画界の鬼才・三池崇史監督の総監督就任です。『妖怪大戦争』『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』などの実写映画や、『ガールズ×戦士シリーズ』などの特撮作品を手がけてきた三池監督が、アニメーション作品の総監督を務めるという異色の組み合わせに、業界内外から注目が集まっています。
三池監督は独特の映像センスと大胆な演出で知られており、『ニャイリビ』の持つ「シリアスな世界観」と「かわいい猫」という相反する要素を、どのように映像化するのか大きな期待が寄せられています。特に、原作の劇画タッチの絵柄をアニメーションでどう表現するか、猫化したキャラクターたちの動きをどのように演出するかは見どころの一つとなるでしょう。
また、監督には神谷智大氏、シリーズ構成には入江信吾氏、キャラクターデザインには牧孝雄氏、音楽は遠藤浩二氏と、実力派クリエイターが集結。アニメーション制作は『ポケットモンスター』シリーズや『妖怪ウォッチ』シリーズで知られるOLMが担当します。
三池監督の独創的な映像表現と、OLMの高品質なアニメーション技術の融合により、原作の世界観を超える新たな『ニャイリビ』の姿が生み出されることでしょう。
放送前に知っておきたい視聴準備
『ニャイリビ』をより深く楽しむためには、いくつかの準備をしておくと良いでしょう。
まず、原作漫画に触れておくことをおすすめします。現在マッグガーデンから既刊6巻が発売されており、アニメ放送前にキャッチアップすることは十分可能です。MAG Garden COMIC online(マグコミ)では試し読みも可能なので、まずはそちらで作品の雰囲気を掴んでみるのも良いでしょう。
また、作品の背景となる「猫の生態や習性」について少し知識を深めておくと、作中の「猫あるある」ネタをより楽しめます。猫の仕草や行動パターン、鳴き声の意味など、基本的な猫の知識があると、キャラクターたちの行動や台詞の意図がより理解できるでしょう。
さらに、本作はゾンビパニックものの要素も含んでいるため、『ゾンビもの』の定番作品に触れておくと、『ニャイリビ』がどのように既存のジャンルをパロディ化・アレンジしているかが理解できるでしょう。
SNSでは公式アカウントのフォローがおすすめです。放送に向けて、キャスト情報や新ビジュアル、PVなどが順次公開される予定なので、最新情報をいち早くキャッチできます。また、ファンコミュニティでの盛り上がりも『ニャイリビ』の魅力の一つになるはずです。
何より大切なのは「猫への愛」です。本作は猫好きが猫好きのために作った作品。猫を愛する気持ちを持って視聴すれば、きっと何倍も楽しめることでしょう。
ニャイリビが注目される6つの理由

『ニャイリビ』がアニメファンや猫好きの間で大きな注目を集めている理由は数多くありますが、ここでは特に押さえておきたい7つのポイントを紹介します。これらの魅力を知れば、あなたもきっと『ニャイリビ』の虜になるはずです。
独特の世界観と設定の斬新さ
『ニャイリビ』最大の魅力は、何と言っても「猫化ウイルス」という独創的な設定です。ゾンビウイルスのパロディでありながらも、感染者が「醜いアンデッド」ではなく「かわいい猫」になるという逆転の発想は、ホラー要素とかわいらしさを絶妙にミックスしています。
これにより生まれる状況の面白さは他作品では味わえないもの。例えば、通常のゾンビ作品では「感染者を排除すべきか保護すべきか」という倫理的な葛藤がありますが、『ニャイリビ』では「猫化した大切な人を傷つけられない」という猫好きならではのジレンマが描かれるのです。
また、ウイルスの接触感染という設定により、「猫に触れたい」という欲望と「猫に触れてはいけない」という理性の間で揺れ動くキャラクターの心理描写も秀逸。「猫好きなのにメインキャラが猫を触れないサバイバルホラー」という矛盾に満ちた世界観は、他に類を見ない新鮮さを持っています。
劇画タッチとギャグのギャップが生み出す魅力
『ニャイリビ』の画風は一見すると硬派な劇画タッチ。緻密な線と陰影で描かれる世界は『ベルセルク』のような硬派な作品を彷彿とさせます。しかし、そんな重厚な画風で描かれるのは「猫への愛を語る熱いシーン」や「猫の可愛さに悶える主人公」という、ギャップに満ちた内容。
この「シリアスな絵柄」と「コミカルな内容」のギャップが生み出す独特の面白さは、『ニャイリビ』最大の魅力の一つです。特に、真面目な表情で猫愛を熱く語るシーンや、猫の可愛さに理性が崩壊するシーンなどは、劇画タッチだからこそ際立つ面白さがあります。
作画のメカルーツ氏は猫の描写にこだわりを持ち、「毛の質感や目線など、猫と暮らす際に気付いた感触をできるだけ脳裏に焼き付け」て描いているそうです。硬派な画風の中に、細部まで計算された猫の可愛らしさが散りばめられているというギャップも魅力的です。
「絶対に猫を傷つけない」バトルシーンの独自性
『ニャイリビ』の世界では「絶対に猫を傷つけない」という鉄則があります。これは通常のゾンビものと大きく異なる点です。一般的なゾンビ作品では、感染者の排除や対決がストーリーの軸となりますが、『ニャイリビ』では猫化した人間を傷つけることは禁忌とされています。
このルールがある中で展開される緊迫したサバイバル劇やバトルシーンは、従来のゾンビものにはない独特の緊張感と創意工夫に満ちています。キャラクターたちは「猫を傷つけずに窮地を脱する方法」を常に模索し、それが物語に予測不可能な展開をもたらすのです。
特に印象的なのは、ある軍人キャラクターの「人類は猫に引き金を引けない」「隊員も猫を傷つけるぐらいなら○を選ぶでしょう、少なくとも私ならそうします」という名言。この「猫への絶対的な愛」が作品全体を貫くテーマとなっています。
猫好き必見の猫知識と猫あるある
『ニャイリビ』は単なるエンターテイメント作品にとどまらず、読めば読むほど「猫知識」が深まる教育的な側面も持っています。作品内には猫の習性や生態、行動パターンなどについての正確な情報が随所に散りばめられており、読者は自然と猫について学ぶことができます。
例えば、猫の動きや仕草の意味、鳴き声のバリエーションとその解釈、猫が好む環境や食べ物など、猫飼いなら「あるある!」と思わず膝を打つような描写が満載。これらは原作者のホークマン氏や作画のメカルーツ氏の深い猫愛と猫観察から生まれたリアリティある表現です。
また、猫好きあるあるネタも満載で、「駄目だ!猫が無限に溢れ出してくる!可愛いにキリがない!」「猫すぎる…終わりだ…」といった名言からは、猫の可愛さに理性崩壊する猫好きの心情が痛いほど伝わってきます。
原作の人気と評価
『ニャイリビ』は連載開始以来、多くの人気と評価を集めてきました。2021年には「次にくるマンガ大賞」にノミネートされ、2023年には「みんなが選ぶ!!電子コミック大賞」にもノミネート。特に2023年7月に原作者がSNSで作品を紹介したところ、7800を超える「いいね」が集まるなど大きな反響がありました。
『月刊コミックガーデン』編集長の保坂嘉弘氏は、本作について「猫好き、ゾンビ好き、変なマンガ好き」の読者に支持されていると評しています。これは本作が単なる猫マンガではなく、複数のジャンルを横断する多層的な魅力を持っていることを示しています。
コスプレイヤーの伊織もえ氏は「猫好きが、猫好きのために作ったマンガ」で「すべての猫好きに読んでほしい」と評価。特に「ベルセルクに猫とギャグの要素を突っ込んでみた」ような雰囲気が素晴らしいと称賛しています。
ゾンビものとの違いと新しさ
『ニャイリビ』はタイトルからも分かるように「ゾンビもの」へのオマージュを含んでいますが、従来のゾンビ作品とは一線を画す新しさがあります。
まず、感染者が「醜い死体」ではなく「かわいい猫」になるという点。これにより生まれる「脅威なのに可愛い」という矛盾した感情は、従来のゾンビものにない新鮮な体験をもたらします。また、一般的なゾンビ作品では「生存」が最優先され、感染者との対立が描かれますが、『ニャイリビ』では「猫を守る」ことが大前提となり、猫化した人間との共存や理解を模索する物語となっています。
さらに、ゾンビものの定番である「絶望的な終末世界」という設定も、『ニャイリビ』では「猫だらけの世界」という猫好きにとっては夢のような世界としても描かれ、ホラーとユートピアが奇妙に混在した独特の世界観となっています。
ニャイリビのアニメ版と原作漫画の違い予想

アニメ化が発表された人気作品では、必ず気になるのが「原作との違い」です。『ニャイリビ』においても、原作の魅力を活かしつつ、アニメならではの表現が加わることが予想されます。ここでは、2025年7月放送予定の『ニャイリビ』アニメ版で考えられる原作との違いについて、予想を交えて解説します。
アニメオリジナル要素の予想
『ニャイリビ』のアニメ化において最も注目すべき点は、実写映画界の鬼才・三池崇史監督が総監督を務めるという点です。三池監督は独自の映像センスと斬新な演出で知られており、原作の世界観を尊重しつつも、アニメオリジナルの表現が多く取り入れられることが予想されます。
特に期待されるのは、猫の動きや表情の演出です。原作でも緻密に描かれている猫の姿ですが、アニメーションならではの滑らかな動きや細やかな表情変化により、より生き生きとした猫たちの姿が表現されるでしょう。制作を担当するOLMは『ポケットモンスター』シリーズなど、動物キャラクターの表現に定評があるスタジオです。
また、原作の劇画タッチをアニメでどう表現するかも見どころの一つ。シリアスなシーンでは原作の重厚な画風を再現しつつ、コミカルなシーンではよりポップな表現が取り入れられるなど、場面に応じた柔軟な画風の変化が予想されます。
さらに、主要キャラクターの心情をより深く描くためのオリジナルエピソードや、猫化ウイルスの背景を掘り下げる追加設定なども、アニメならではの魅力となりそうです。
原作のどこまでがアニメ化されるか
『ニャイリビ』の原作漫画は2020年から連載が開始され、2025年2月時点で既刊6巻が発売されています。アニメ化にあたっては、どこまでの範囲がカバーされるかが気になるところです。
一般的な1クールアニメ(12〜13話)の場合、原作3〜4巻分程度の内容が描かれることが多いです。『ニャイリビ』の場合、丁寧な作品作りを考えると、第1期では猫化ウイルスの発生から、クナギとカオルの出会い、そして最初の大きな危機を乗り越えるまでの流れが描かれる可能性が高いでしょう。
具体的には、原作の3巻あたりまでの内容がアニメ化されると予想されます。これにより、世界観の確立や主要キャラクターの紹介、そして物語の核心に迫る展開までを、バランス良くカバーできるでしょう。
ただし、アニメオリジナル要素の挿入量や、三池監督の演出方針によっては、原作2巻までに留めてより丁寧な描写が行われる可能性も考えられます。いずれにせよ、原作の魅力を損なわない範囲で、見応えのある構成になることは間違いないでしょう。
原作を読むならどこから?
アニメ放送を前に原作漫画に触れておきたいという方も多いでしょう。『ニャイリビ』の原作を読むなら、やはり第1巻からの通読がおすすめです。本作は猫化ウイルスの発生という特殊な設定から始まるため、最初からストーリーを追うことで、世界観やキャラクターの心情をより深く理解することができます。
既刊6巻はすべてマッグガーデンから発売されており、書店やオンライン書店で購入可能です。また、MAG Garden COMIC online(マグコミ)では試し読みもできるので、まずは作品の雰囲気を掴みたい方はそちらの利用もおすすめします。
アニメ放送までにまとめて読みたい場合は、1巻から最新刊までを一気に読むことで、作品世界に没入できるでしょう。特に1〜3巻は物語の基礎となる部分なので、重点的に読んでおくと良いでしょう。
また、原作漫画には「猫の生態や習性についての豆知識」や「猫あるあるネタ」が巻末に掲載されていることもあり、そうした付加価値的な情報もアニメファンにとっては魅力的な要素となっています。アニメ視聴前に原作を読んでおくことで、アニメでの演出や表現の違いを比較する楽しみも増えることでしょう。
ニャイリビに関するよくある質問

『ニャイリビ』に関して読者から多く寄せられる質問に答えていきます。アニメ放送前に知っておきたい基本的な疑問から、作品の楽しみ方まで、幅広く解説します。
ニャイリビはどんな人におすすめ?
『ニャイリビ』は以下のような方に特におすすめの作品です。
まず第一に「猫好き」の方。本作は猫への愛に満ちた作品であり、猫の可愛さや魅力が隅々まで描かれています。猫の仕草や行動、猫好きあるあるネタなど、猫に関する深い理解と愛情が作品全体に詰まっているため、猫を愛する方なら共感できる要素が満載です。
次に「ゾンビ作品ファン」の方。本作はゾンビパニックものの基本構造を持ちながらも、従来の作品とは一線を画す独創的な設定が魅力です。ゾンビジャンルのパロディとしての側面も持ち合わせており、ゾンビ作品に詳しい方なら「なるほど!」と膝を打つような演出も多く含まれています。
また「ユニークな設定の漫画が好き」という方にもおすすめ。猫化ウイルスという他に類を見ない設定や、劇画タッチの絵柄とコミカルな内容のギャップなど、型破りな魅力が詰まった作品となっています。
さらに、これから『ニャイリビ』アニメを楽しみにしている方にも、原作漫画はぜひ触れておきたい作品です。アニメ放送までに原作の世界観に親しんでおくことで、より深く作品を楽しめるでしょう。
原作漫画を読んでからアニメを見るべき?
これは視聴スタイルによって異なりますが、基本的には「どちらから楽しんでも問題ない」と言えるでしょう。
原作漫画を先に読むメリットは、作品の世界観やキャラクターの背景をより深く理解した状態でアニメを視聴できる点です。特に『ニャイリビ』のような独特の設定を持つ作品では、原作で基礎知識を得ておくことで、アニメでのさまざまな演出や表現をより深く味わえる可能性があります。
一方、アニメから入るメリットは、声優の演技や音楽、動きのある映像表現など、アニメならではの魅力を先入観なく楽しめる点です。特に本作では三池崇史監督が総監督を務めるという特殊性があり、その独自の演出を新鮮な気持ちで体験したいという方もいるでしょう。
理想的なのは、アニメ放送前に原作の数巻を読んで基本的な世界観を理解しておき、アニメ放送と並行して原作も追いかけるというスタイル。これにより、両方のメディアの良さを最大限に楽しむことができます。
猫が苦手でも楽しめる?
結論から言えば、猫が苦手な方でも十分に楽しめる作品です。確かに『ニャイリビ』は猫への愛に満ちた作品ですが、単なる「猫かわいい」だけでなく、猫化ウイルスというSF設定やサバイバルホラーとしての緊張感、キャラクターたちのドラマなど、多角的な魅力を持っています。
特に、本作における「猫」は通常の猫とは異なり、人間が変化した特殊な存在として描かれています。そのため、実際の猫に対して苦手意識があっても、ストーリーやキャラクターの成長を中心に楽しむことができるでしょう。
また、劇画タッチの絵柄も特徴的で、猫の描写も写実的というよりはデフォルメされた表現も多いため、リアルな猫が苦手な方でも比較的抵抗なく楽しめる可能性があります。
ただし、作品の根幹に「猫への愛」があることは確かなので、猫に対して極度の嫌悪感がある方には少しハードルが高いかもしれません。
続編や2期の可能性は?
現時点では第1期のアニメ放送が2025年7月に決定したばかりであり、続編や2期についての公式発表はありません。しかし、いくつかの観点から可能性を考えてみましょう。
まず、原作漫画は2025年2月時点で既刊6巻が発売されており、連載も継続中です。アニメ第1期で原作3〜4巻程度の内容がカバーされると考えると、第2期の素材としても十分な量の原作が存在することになります。
また、アニメの成功度合いも重要な要素です。視聴率や配信数、グッズ販売などの商業的成功があれば、続編制作の可能性は高まります。特に『ニャイリビ』のような独特の世界観を持つ作品は、コアなファン層を獲得できれば長期的な展開も期待できるでしょう。
三池崇史監督の参加も注目ポイントです。実写映画界の鬼才がアニメに参加するという異例の組み合わせが話題を呼び、それが作品の注目度を高める要因となるはずです。
結論としては、第1期の視聴者反応と商業的成功次第で続編の可能性はあると言えるでしょう。アニメ第1期を応援し、公式からの続報を待ちましょう。
ニャイリビあらすじ完全ガイドまとめ

『ニャイリビ』は、猫化ウイルスにより世界が変貌した姿を描く、前例のない猫サバイバルホラーコメディです。「猫に触れると猫になってしまう」という独創的な設定を軸に、猫好きの青年クナギと女子高生カオルが猫を愛しながらも触れられない葛藤の中で生き抜く姿は、猫愛に溢れた作品として多くのファンを獲得しています。
原作は2020年から連載が開始され、猫好きならではの視点から描かれた新しいタイプのパニックホラー作品として話題に。劇画タッチの緻密な絵柄で描かれる猫の可愛らしさと、「絶対に猫を傷つけない」というバトルシーンの独自性が本作最大の魅力です。
2025年7月からはいよいよアニメ放送が開始されます。総監督を務めるのは実写映画界の鬼才・三池崇史監督。その独特の映像センスと、アニメーション制作OLMの高い技術力が融合した映像表現にも大きな期待が寄せられています。
原作漫画を読んでから視聴するも良し、アニメから入るも良し。どちらからでも楽しめる『ニャイリビ』の世界を、ぜひご自身のスタイルで体験してみてください。マッグガーデンから発売中の原作コミックス、試し読みサイト、アニメの公式情報など、様々な入り口から『ニャイリビ』の世界に触れることができます。
アニメ化で今後さらに注目度が高まる『ニャイリビ』の動向から目が離せません。放送開始までの間に、公式サイトやSNSで発表される新情報をチェックして、2025年7月の放送開始に備えましょう。猫好きもそうでない方も楽しめる『ニャイリビ』の世界が、あなたを待っています!