ジョンウィックの映画・ドラマがひどいと言われる7つの理由を徹底検証!

キアヌ・リーブス主演の大ヒットアクションシリーズ「ジョンウィック」。世界77カ国で初登場No.1を記録する一方で、「ひどい」「つまらない」という厳しい評価も少なくありません。2023年には前日譚ドラマ「ザ・コンチネンタル」も配信開始されましたが、こちらも期待外れという声が多数上がっています。なぜこれほど人気の作品が批判されるのでしょうか?本記事では、ストーリーの薄さから日本描写の問題、ドラマ版の評価まで、ファンと批判者の声を徹底分析。2025年公開予定の「バレリーナ」や第5作への展望も含めて、客観的にシリーズを評価します。作品選択で迷っている方にとって、最適な判断材料となるはずです。

ジョンウィックがひどいと言われる7つの理由を徹底解説

キアヌ・リーブス主演の大人気アクションシリーズ「ジョン・ウィック」。2014年の第1作公開以来、世界中で愛され続けているこの作品ですが、一方で「ひどい」「つまらない」といった厳しい評価を下す声も少なくありません。なぜこれほど人気の作品が批判されるのでしょうか。ファンの熱い支持を受ける一方で、作品の問題点を指摘する声に耳を傾けることで、より客観的にシリーズを評価できるはずです。

ストーリー・脚本の粗さが目立つ

ジョンウィックシリーズへの最も頻繁な批判は、ストーリーの単純さと脚本の薄さです。特に第1作は「愛犬を殺された復讐」という極めてシンプルな動機から始まり、「ストーリーはほぼなくてアクションとキアヌだけしかいい点がない」と指摘する視聴者も多く存在します。

確かにシリーズを通して、ジョン・ウィックの行動原理は一貫して「復讐」や「生存」に集約されており、複雑な人間ドラマや社会的なテーマの掘り下げは二の次になっています。映画評論家の中には「水戸黄門や暴れん坊将軍の現代版」と揶揄する声もあり、予定調和的な展開への不満が表れています。

さらに続編を重ねるごとに、無理やり話を引き延ばそうとする構成の歪みも目立つようになりました。第2作以降は明らかに「次作に続く」ことを前提とした不完全な終わり方が続き、一つの作品として完結していない点も批判の対象となっています。

日本描写の不自然さと文化的配慮の欠如

第4作「コンセクエンス」では大阪が主要な舞台として登場しましたが、一部の日本人観客からは日本描写への違和感の声が上がりました。コンチネンタルホテル大阪の設定では、忍者風の格好をした護衛が登場し、「野菜」「魚介類」と書かれた冷蔵庫に日本刀や手裏剣が隠されているといった、ややステレオタイプ的な日本イメージが前面に出されています。

真田広之やリナ・サワヤマといった日本出身のキャストが起用され、一定の文化的配慮は見られるものの、外国人監督による「日本らしさ」の演出は、時として表面的で観光的な印象を与えてしまいます。特に日本の武道や精神性を理解している観客にとっては、エンターテインメント重視の描写が軽薄に感じられることがあります。

シリーズ後半の意味不明な展開

第3作「パラベラム」以降、シリーズの世界観は急激に複雑化し、「主席連合」という謎の組織の内部抗争が主軸となりました。しかし、この組織の具体的な目的や構造は曖昧なまま物語が進行し、「意味不明な展開」と批判する視聴者が増加しています。

特に問題視されるのは、ジョン・ウィックが破った「掟」の重要性や、コンチネンタルホテルのルールシステムの一貫性です。第1作では明確だった殺し屋世界のルールが、続編を重ねるごとに都合よく変更されたり、例外が作られたりして、世界観の整合性が失われています。

また、各作品で登場する新キャラクターたちの動機や背景も十分に説明されないまま物語が進むため、感情移入しにくいという声も多く聞かれます。

アクション偏重でドラマ部分の弱さ

ジョンウィックシリーズの最大の売りであるアクションシーンですが、皮肉にもこれが作品の弱点でもあります。「ガンアクションだけ」「緩急がない」という批判が示すように、上映時間の大部分がアクションで占められ、キャラクター同士の会話や内面的な葛藤を描く時間が犠牲になっています。

特に第4作では「上映時間の80%がアクション」とも言われ、169分という長尺にもかかわらず、ドラマ部分の印象が薄くなっています。アクション映画としての完成度は高い一方で、映画としての多様性や深みに欠けるという指摘は的確です。

また、アクションシーンの演出も次第にエスカレートし、現実離れした派手さを追求するあまり、初期作品にあった泥臭いリアリティが失われているという声もあります。

主人公の無敵すぎる設定とリアリティの欠如

ジョン・ウィックは「伝説の殺し屋」という設定ですが、作品を重ねるごとに彼の能力が非現実的なレベルまで高められ、「漫画っぽい」という批判を招いています。特に問題視されるのは、彼が数十人、時には百人を超える敵を一人で倒してしまう描写です。

「微妙に弱いのに結果皆殺し」という矛盾した状況も頻繁に発生し、観客の没入感を削いでいます。ジョンが傷を負いながらも最終的には必ず勝利する「お約束」のパターンが確立されてしまい、緊張感やサスペンス要素が薄れているのが現状です。

さらに、彼の回復力や体力も人間の限界を超えており、リアリティを重視する観客からは「ご都合主義」との厳しい評価を受けています。

上映時間の長さと緩急のないテンポ

シリーズが進むにつれて上映時間が延長される傾向にあり、特に第4作の169分という長さは多くの観客から「冗長」との批判を受けました。「つまらないのに2時間もあり最後まで見るのが苦痛」という率直な感想も寄せられています。

問題は単純に時間が長いことではなく、その時間配分にあります。アクションシーンが大部分を占める一方で、物語の進行や展開に変化が少ないため、「同じようなシーンの繰り返し」という印象を与えてしまいます。

特に階段でのアクションシーンなど、一つのシーケンスが異常に長く続くことがあり、観客の集中力を試すような構成になっているのが問題点として指摘されています。

前日譚ドラマ「ザ・コンチネンタル」の評価の低さ

2023年に配信開始されたスピンオフドラマ「ザ・コンチネンタル:ジョン・ウィックの世界から」は、シリーズファンの期待に応えられなかったと評価されています。「ジョンウィックに匹敵する人物たちの魅力もなければストーリーも前日譚として関連を感じるような作品でもない」という辛辣な評価が示すように、映画版の世界観を十分に継承できていません。

最も大きな問題は、シリーズの顔であるキアヌ・リーブスが登場しないことで、「ジョンウィックの屋号を外して単なるアマプラオリジナルのアクションドラマとして見ればクオリティの高さは感じる」という評価に留まっています。

また、3話合計で約4時間半という長さに対して内容が薄く、映画1本分で充分だったのではないかという声も多く聞かれます。これにより、ジョンウィックブランド全体の価値低下を懸念する声も出ています。

ジョンウィック作品の客観的評価と良い点

「ひどい」という批判的な声がある一方で、ジョンウィックシリーズが世界中で愛され続けているのには確固たる理由があります。Filmarksでの平均スコア3.8〜4.0点、世界77カ国で初登場No.1を記録した興行成績が示すように、多くの観客がこの作品に魅力を感じているのも事実です。批判を理解した上で、シリーズの真の価値を客観的に評価してみましょう。

圧倒的なアクションシーンの完成度

ジョンウィックシリーズの最大の魅力は、なんといっても革新的なアクションシーンです。監督のチャド・スタエルスキが『マトリックス』シリーズでスタントコーディネーターを務めた経験を活かし、「ガン・フー」と呼ばれる独特なアクションスタイルを確立しました。

このアクションの特徴は、銃撃戦と近接格闘術を流れるように組み合わせる点にあります。従来のアクション映画では、銃撃シーンと格闘シーンが分離されることが多かったのですが、ジョンウィックでは一つの連続した動作として描かれます。キアヌ・リーブス自身も「車、新たな武器、柔術…これらを新たな次元に引き上げた」と語っているように、毎作品でアクションの質が向上しています。

また、CGに頼らない実写アクションへのこだわりも評価すべき点です。キアヌ・リーブス自身が約5週間にわたってトレーニングを積み、スタントを多用せずに演技している姿勢は、多くのアクション映画ファンから絶賛されています。

独特な世界観とビジュアルの魅力

ジョンウィックシリーズが創り上げた殺し屋の世界は、現実とファンタジーの絶妙なバランスで構築されています。コンチネンタルホテルという「聖域」の設定、金貨を通貨とする地下経済、殺し屋たちのための完璧なサポートシステムなど、緻密に作り込まれた世界設定は他の追随を許しません。

監督のスタエルスキが語るように、「すべてのカットが美しくないといけない」という美学に基づいた映像作りも秀逸です。ネオンライトが彩る夜の街、荘厳なホテルのロビー、洗練された武器の数々など、アクションアート映画として完成度の高いビジュアルを実現しています。

特にコンチネンタルホテルの内装や、各国のロケーションを活かした美術デザインは、観客を異世界に引き込む力を持っています。第4作で登場した大阪コンチネンタルホテルでも、西洋と東洋の融合という独特な美学が表現されました。

キアヌ・リーブスの献身的な演技とスタント

50代後半から60代にかけてこれほどハードなアクション映画に挑み続けるキアヌ・リーブスの姿勢は、映画界でも稀有な存在です。彼は単なる主演俳優に留まらず、製作総指揮として作品作りにも深く関わり、「与えてくれる試練は喜び」と語るほどシリーズに情熱を注いでいます。

キアヌの演技で特に評価されるのは、感情を抑制した中にも深い悲しみや怒りを表現する技術です。多くを語らないキャラクターでありながら、表情や動作だけで観客に強い印象を与える演技力は、ベテラン俳優ならではのものです。

また、アクションシーンでのリアリティも際立っています。「命懸けすぎる階段のシーン」として話題になったように、実際に体を張って演技することで、CGでは表現できない迫力と緊張感を生み出しています。

音楽とサウンドデザインの秀逸さ

シリーズを通して音楽を担当するタイラー・ベイツとジョエル・J・リチャードのコンビは、ジョンウィック世界の雰囲気作りに欠かせない存在です。彼らが作り上げる「ダークで不穏な空気が漂う無機質な音」と「ハードなリズムを刻むデジタル・サウンド」は、アクションシーンの緊張感を大幅に高めています。

特に評価されるのは、アクションの流れと音楽の同調性です。ジョンの動きに合わせてビートが刻まれ、銃声や格闘音が音楽の一部として機能する精密なサウンドデザインは、他のアクション映画では味わえない没入感を提供します。

また、第4作でリナ・サワヤマが担当したエンディング曲「Eye For An Eye」のように、現代的なアーティストとのコラボレーションも話題となり、映画音楽の新しい可能性を示しています。シリーズの音楽は単なる劇伴を超えて、作品の世界観を構築する重要な要素として機能しているのです。

ジョンウィックに関するよくある質問

ジョンウィック作品について「ひどい」という評価を耳にして、視聴を迷っている方も多いでしょう。ここでは、ファンの間でよく議論される質問に答えることで、あなたの疑問を解決し、作品選択の参考にしていただけるはずです。

なぜジョンウィックはこんなに批判されるのですか?

ジョンウィックが批判される主な理由は、作品に対する期待値の高さと、観客の求めるものとのミスマッチにあります。シリーズの成功により期待値が上がる一方で、以下の要因が批判を生んでいます。

まず、ストーリーの単純さが最も大きな要因です。「アクションとキアヌだけしかいい点がない」という声が示すように、複雑な人間ドラマや社会的テーマを求める観客には物足りなく感じられます。特に映画好きの中には、アクション映画にもドラマ性や深いメッセージを期待する層がおり、そうした観客からの評価が厳しくなる傾向があります。

次に、アクション偏重の構成も批判の対象となっています。「ガンアクションだけで緩急がない」「2時間もあるのに同じようなシーンの繰り返し」という不満は、映画に多様性を求める観客の声を代弁しています。

また、リアリティの欠如も重要な要因です。「漫画っぽい」「ご都合主義」という批判は、現実的なアクションを好む観客からのものです。特にボーン・シリーズのようなリアルなアクションに慣れた観客には、ジョンウィックの世界観が受け入れられない場合があります。

ドラマ版と映画版どちらがおすすめですか?

映画版を強くおすすめします。 ドラマ版「ザ・コンチネンタル」は、残念ながら映画版の魅力を継承できていないというのが大方の評価です。

映画版をおすすめする理由
  • キアヌ・リーブスの存在感とカリスマ性
  • 洗練されたアクションシーンの質
  • 映画1本分で完結する適度な長さ
  • シリーズを通した世界観の一貫性
ドラマ版の問題点
  • キアヌ・リーブス(ジョン・ウィック)が登場しない
  • 「1話がつまらなくて見るのをやめようかと思った」という声が多い
  • 約4時間半の長さに対して内容が薄い
  • 映画版ほどのアクションの迫力がない

ただし、映画版でも視聴順序は重要です。第1作から順番に見ることを強くおすすめします。 いきなり第4作から見ると、世界観や関係性が理解できず、批判的な印象を持ちやすくなります。第1作は比較的評価が高く、シリーズの魅力を最も純粋に味わえる作品です。

新作は過去の問題点を解決できるでしょうか?

2025年に公開予定の「バレリーナ:The World of John Wick」(アナ・デ・アルマス主演)と、正式発表された「ジョンウィック:チャプター5」について、過去の問題点の改善が期待されています。

バレリーナの期待点
  • 女性主人公による新鮮な視点
  • ジョンウィック本人が登場することでブランド価値の維持
  • スピンオフながら映画形式での適切な尺での展開
第5作の可能性
  • 第4作での「一旦の完結」を受けて、新たなストーリー展開
  • キアヌ・リーブスと監督の続投による品質の継続
  • シリーズの原点回帰の可能性

ただし、根本的な問題であるストーリーの薄さやアクション偏重については、これがシリーズのアイデンティティでもあるため、大幅な変更は難しいと予想されます。むしろ、これらの特徴を受け入れられるかどうかが、作品を楽しめるかの分かれ目となるでしょう。

重要なのは、ドラマ版の失敗を踏まえて、映画シリーズのクオリティをいかに維持するかです。今後の作品では、過度な長尺化を避け、映画らしいメリハリのある構成が求められています。

ジョンウィックがひどいと言われる理由まとめ

ジョンウィック作品が「ひどい」と評価される理由を詳しく検証してきましたが、これらの批判は作品の特性と観客の期待値のミスマッチから生じていることが明らかになりました。

主な批判ポイントは、ストーリーの薄さ、アクション偏重の構成、リアリティの欠如、上映時間の長さ、そしてドラマ版の品質低下でした。これらは確かに作品の弱点と言える部分ですが、同時にシリーズのアイデンティティでもあります。

重要なのは期待値の調整です。複雑な人間ドラマや社会的メッセージを求めるのではなく、スタイリッシュなアクションエンターテインメントとして楽しむことが、この作品を最大限に味わう秘訣と言えるでしょう。

今後の展開について、2025年の「バレリーナ」公開や第5作の制作発表により、シリーズは新たな局面を迎えます。ドラマ版の失敗を教訓として、映画シリーズがいかにその魅力を維持・発展させていくかが注目されるところです。

最終的に、ジョンウィックは「万人受けする作品」ではなく、「明確なターゲット層に向けた特化型作品」です。その特徴を理解した上で視聴すれば、批判を乗り越えて真の魅力を発見できるはずです。

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