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推しアイドルの担当医だった雨宮吾郎――通称ゴロー先生。その名が再び大きく話題になったのは、アニメ2期終盤で描かれた「白骨死体発見」の衝撃シーンでした。一体なぜ彼の遺体は16年間も見つからず、誰が、どんな理由でゴローを殺したのか。そして、その真実を知ったルビーはなぜ闇堕ちしてしまったのか。本記事では、作中描写と公式情報をもとに、雨宮吾郎の死体発見の経緯から犯人・動機・ルビーへの影響までを徹底解説していきます。
雨宮吾郎（ゴロー）とは？
まずは「そもそもゴロー先生ってどんな人？」という基本プロフィールから整理しておきましょう。
『【推しの子】』の物語は、地方の病院で働く産婦人科医・雨宮吾郎が、推しアイドル・星野アイと出会ったことから悲劇と奇跡が同時に始まります。ゴローは1話で命を落としますが、その魂は星野アクアとして転生し、さらに16年後には「白骨死体」として物語に再び姿を見せることになります。
宮崎県高千穂の総合病院で働いていた20代の産婦人科医
雨宮吾郎は、宮崎県・高千穂にある総合病院の産婦人科医として働いていました。原作・各種公式解説でも「地方の総合病院で産婦人科医として勤務」「アラサー（20代後半〜30代前半）くらい」といった情報が示されています。アニメ第1話の描写からも分かる通り、患者の気持ちに寄り添う優しい医者であり、田舎の病院で高齢者から小児科寄りのケースまで幅広く担当していました。
普段のゴローは、どこにでもいる「ちょっとオタクっぽいけど仕事はできる若い先生」という雰囲気。忙しい合間に推し活をこっそり挟みつつ、入院患者の天童寺さりなの話し相手にもなり、彼女が唯一心を許せる大人として描かれています。
天童寺さりながきっかけでB小町・星野アイの熱狂的ファンに
ゴローが星野アイ推しになったきっかけは、入院患者の少女・天童寺さりなです。重い病気で外に出られないさりなは、アイドルグループ「B小町」のセンター・星野アイの大ファン。彼女からアイの魅力を延々と語られ、グッズまで渡されたことで、ゴローもいつのまにか「B小町ガチ勢」へと堕ちていきました。特に、さりなからもらった星野アイのアクリルキーホルダー（アイグッズ）は、ゴローにとって「さりなとの思い出」であり、「推しを教えてくれた原点」でもあります。このキーホルダーは、のちに白骨死体となったゴローの所持品として再登場し、ルビーと視聴者に強烈な衝撃を与えます。
さりなが亡くなったあとも、ゴローは彼女の「アイに会いたい」という夢を覚えていました。そして、奇跡的に担当患者として現れたのが、妊娠した星野アイ本人。 「さりなの分までアイを支えたい」「彼女の出産を無事に終わらせたい」という想いが、後の悲劇と転生のきっかけになっていきます。
雨宮吾郎の死体はなぜ白骨化するまで発見されなかったのか
アニメ2期23話・原作8巻まで読み進めた人の最大の疑問がこれでしょう。 「なんでこんなになるまで誰も見つけなかったの？」 ゴローはアイの出産当日、ストーカーに襲われ死亡します。しかしその遺体は現場に残らず、「失踪扱い」として16年間も放置されることになります。
遺体が洞窟に移動・隠匿されたため16年間発見されず
まず前提として、雨宮吾郎は崖から突き落とされて死亡していますが、その現場に遺体が放置されていたわけではありません。犯人によって遺体は山中の洞窟（祠の裏にある洞穴）まで移動され、奥深くに隠されていました。人が滅多に近づかない場所で、しかも洞窟の中となれば、通常の捜索でも見落とされてしまいます。
作中でも、ゴローが行方不明になった後、病院や警察は捜索を行っていますが、「死亡現場から遺体が運び去られていた」ことが発見を極端に困難にしたと描かれています。アクア（転生後のゴロー）が幼少期にスマホで自分の失踪を検索した場面でも、当時はまだ「行方不明扱い」のままでした。
失踪扱いとなり病院は退職処理
遺体が見つからないまま年月だけが過ぎた結果、ゴローは「失踪した医師」として処理されます。アニメ2期では、ルビーが病院に電話で確認した際、「昔ここで働いていたが、連絡がつかないまま退職扱いになった」と説明されていました。つまり、世間的には「突然姿を消した医師」という扱いで、死亡した確定情報さえなかったのです。
この「失踪扱い」は、ゴローの再登場シーンの重さをより際立たせています。 彼は16年間、誰にも気づかれず、山中の洞窟でひっそりと白骨になっていた。 そして、ようやく発見されたとき、それを見つけたのが生前の患者であり、前世の想い人であったルビー（天童寺さりな）だった──という、残酷すぎる再会の演出につながっていきます。
雨宮吾郎の死体を発見したのは誰？
白骨化したゴローの遺体を実際に発見したのは誰なのか。 ここはアニメ2期23〜24話で強烈なインパクトを残したシーンなので、改めて整理しておきましょう。
ルビーと黒川あかねが宮崎県高千穂の洞窟で白骨遺体を発見
ゴローの遺体を見つけたのは、星野ルビーと黒川あかねの2人です。 新生B小町のMV撮影と『東京ブレイド』舞台の慰安旅行を兼ねて、一行は宮崎県高千穂を訪れます。そこは、アクアとルビーが生まれた病院があり、同時に雨宮吾郎が命を落とした場所でもあります。
宿泊先の旅館で、ルビーとあかねの部屋のルームキーがカラスにくわえられ、森の奥へと運ばれてしまう──2人がそれを追いかけて辿り着いた先が、問題の洞窟（祠の裏の穴）でした。 そこで2人は、白衣をまとい、アイのグッズを身につけた白骨死体を発見します。所持品と状況から、その遺体が雨宮吾郎であることがほぼ確定する、という流れです。
カラスに導かれて遺体のある場所へ辿り着く展開
カギとなるのが「カラスの存在」です。 ルームキーをくわえて飛んで行ったカラスを追いかけた先で遺体を見つける、という流れは、単なる偶然というよりも「何者かに導かれた」と解釈される演出になっています。アニメ版でも、カラスの不気味さと神秘性が強調されていました。
このカラスと深く関わっているのが、謎の少女・ツクヨミ。カラスを従えて登場し、アクアやルビーの転生や、アイ＆ゴロー殺害事件の真相にやたら詳しい存在として描かれています。2期終盤時点では完全な正体は明かされていませんが、原作では「ゴローとさりなが昔助けたカラスが転生した存在」であり、さらに死者の魂を赤子に移す術を持つ存在であることが示されています。
アクアがあかねのプロファイリング能力を利用して発見させた真相
さらに人間側の視点で見ると、この発見はアクアが仕組んだものという側面もあります。 原作では、アクアは黒川あかねのプロファイリング能力を高く評価しており、「彼女ならゴローの死体を見つけてくれる」と考えて情報を小出しにしていたことが明かされています。
アクアは恋愛リアリティショー『今ガチ』での共演をきっかけにあかねとビジネスカップルとなり、その関係を利用して事件の真相に迫る手札として彼女を「道具」のように扱っていました。ゴローの遺体発見も、アクアが「情報を撒く→あかねが辿り着く」と計算したうえで起こしている出来事です。 この点については、のちにアクア自身があかねに謝罪しており、彼女を傷つけたことを後悔している描写もあります。
雨宮吾郎を殺した犯人は誰？
「雨宮吾郎 死体」を調べる人が一番気にしているのは、間違いなくここ。 ゴローを崖から突き落とし、その後アイを刺殺した犯人は誰なのか。そして、その背後にいる黒幕は存在するのか──現在分かっている事実と、作中で明言されていない「考察レベル」の話を分けて整理していきます。
実行犯はアイのストーカー・貝原リョースケで確定
まず「実行犯」についてはほぼ確定しています。 ゴローを崖から突き落とし、のちに星野アイを刺殺したのは、アイの熱狂的ストーカー・貝原リョースケ（リョースケ）です。アニメ1話でも、出産当日に病院付近に現れてゴローを追いかけるストーカーとして描写され、その後アイの自宅に押しかけ殺害に及びます。
アクアはアイ殺害現場でリョースケの姿を目撃しており、「自分（雨宮吾郎）を殺したのも同一人物だ」と断言しています。漫画・各種解説でも、ゴローとアイを殺した実行犯がリョースケであることはほぼ明示されており、この点に関してはファンの間でも異論はありません。
リョースケはアイも殺害した後に自死していた
リョースケはアイを刺殺した後、自ら命を絶っています。 そのため「実行犯に直接復讐する」というルートは、アクアにとってすでに閉ざされており、物語の焦点は「リョースケを動かした黒幕がいるのか？」という方向へ移っていきます。
ここが『【推しの子】』という作品の大きな肝であり、単なる復讐劇ではなく、「芸能界そのものに潜む闇」と「構造的な加害者」を描くサスペンスへと発展していくポイントでもあります。
ゴローを殺した理由は嫉妬？口封じ？動機を徹底考察
では、なぜリョースケはゴローを殺したのか。 作中では明確な動機はまだ断定されていませんが、現時点で語られている情報や、後の展開から読み取れる「有力な説」がいくつか存在します。
- • 嫉妬説 アイドル・星野アイに対して異常な執着を抱いていたリョースケが、「アイの一番近くにいる存在」である担当医・ゴローに嫉妬し、衝動的に襲ったという説。 ただし、大学生程度の年齢だった彼が「担当医」というだけで殺意を抱くにはやや不自然で、これだけが動機とは考えにくいという指摘も多いです。
- • 口封じ説（黒幕＝カミキの関与） より有力とされるのが、「ゴローはアイの妊娠・出産、そして子どもの父親（＝カミキ）に関する情報を握っていたため、消される必要があった」という説です。 原作の情報を総合すると、アクア＆ルビーの父親＝カミキヒカルが事件の黒幕である可能性が極めて高く、リョースケはその駒として動かされていたのではないか、という考察が主流になっています。
現状、公式に「真犯人＝カミキ」と断定されているわけではないものの、物語の流れ・伏線・ツクヨミやあかねの示唆などから、読者・視聴者の多くがその方向を見ている状態です。今後の展開次第では、「なぜゴローが真っ先に消されたのか」「どのタイミングで黒幕が彼を危険視したのか」がさらに具体的に描かれていくと考えられます。
雨宮吾郎の死体発見がルビーに与えた衝撃的影響
ゴローの白骨死体発見は、単なる「過去の答え合わせ」では終わりませんでした。 それはルビーの心を決定的に変えてしまうトリガーとなり、彼女の両目に黒い星が宿る「闇堕ち」の瞬間へと直結していきます。
復讐を誓った瞬間｜両目に黒い星が宿る闇堕ちシーン
アニメ2期最終回（24話）では、ゴローの死が「他殺」であることが検死によって正式に判明し、ルビーは完全に復讐の闇へと踏み出します。病院の屋上で立ち尽くす彼女の前に現れたツクヨミは、事件に関するさらなる情報──ストーカー犯が2人組だったこと、まだ表に出ていない共犯者の存在──を告げます
その瞬間、ルビーの両目にはアクアと同じ「黒い星」が灯り、彼女の中で復讐の炎が燃え上がったことが視覚的に示されます。 これまで「母のようなアイドルになる」ことを夢見ていたルビーが、「母とゴローの仇を討つ者」に変わってしまった象徴的な場面です。
謎の少女ツクヨミ（CV.木野日菜）から真実を知らされる
ルビーの闇堕ちを決定づけたのが、謎の少女・ツクヨミの存在です。 ツクヨミはカラスを従えてアクアやルビーの前に現れ、前世・転生・アイ殺害事件の裏側に妙に詳しい「人外じみた案内人」として描かれています。アニメでは23話に初登場し、24話ではルビーに対して決定的な情報を伝えます。
ツクヨミはルビーに対して、 「アイとゴローを殺したストーカーは2人組であり、自殺した男とは別に女の共犯者がいる」 という事実（あるいは示唆）を語り、ルビーに「もう一人を探せ」と促しました。これにより、ルビーは「ゴロー先生の仇はまだ生きている」という確信を得て、本格的な復讐の道へ足を踏み入れることになります。
雨宮吾郎に関するよくある質問
ここからは実際によく検索されている疑問をQ&A形式で整理していきます。 ネタバレを含むので、アニメ・原作の進度にはご注意ください。
ゴローの遺体が発見された具体的な場所はどこ？
ゴローの遺体が見つかったのは、宮崎県高千穂にある森の中、祠の裏に口を開けた洞窟（洞穴）の奥です。新生B小町のMV撮影と慰安旅行で高千穂を訪れた一行が、宿のルームキーを追いかけて山中に入り、その洞窟の中で白骨死体を発見します。
アニメ2期23話では、夜の森と祠、洞穴の暗闇がホラー演出ぎみに描かれており、「アイドルアニメを見ていたら突然ホラーになった」と視聴者を震え上がらせました。
なぜアクアは自分で遺体を探さなかったの？
アクアが自分で山に入って遺体を探さなかった理由は、主に次の3つの観点から考えられます。
- • 物理的・現実的な問題 子ども〜高校生程度のアクアが単独で山中を大捜索するのは現実的ではなく、行動自体が不自然で周囲に怪しまれます。アクアは常に「表向きの立場」と「芸能界での動きやすさ」を重視しているため、無茶な行動は避けたと考えられます。
- • あかねの能力を「道具」として活用する戦略 アクアは黒川あかねのプロファイリング能力を高く買っており、「彼女に情報を与えれば、いずれゴローの死体に辿り着く」と読んでいました。結果的に、その読みは的中し、ルビー＆あかねの2人が遺体を発見することになります。
- • ツクヨミという「導き手」の存在 物語的には、アクアの計算だけでなく、ツクヨミとカラスによる「導き」も絡んでいるため、アクア自身が直接見つけるより、ルビーが見つける方がドラマ的にも必然性が高かったと考えられます。
さりながゴローに渡したアイのグッズは何？
さりながゴローに渡したアイグッズは、星野アイのアクリルキーホルダー（キーホルダー系グッズ）とされています。 このキーホルダーは、ゴローが推し活を始めるきっかけになった「記念品」であり、のちに白骨死体から回収された所持品として再度登場します。
アニメ2期23〜24話でも、白骨死体の所持品としてアイのグッズが強調されており、「これって…まさかあのときの……」と視聴者の記憶を一気につなげる演出になっています。
雨宮吾郎の死体発見の真相まとめ
雨宮吾郎（ゴロー）の白骨死体発見は、『【推しの子】』という作品の中でもトップクラスに重く、そして物語の方向性を決定づけるターニングポイントです。
彼は宮崎県高千穂の総合病院で働く産婦人科医として、さりなとアイの命を救おうとした「善人」でした。しかし、アイのストーカー・リョースケの手によって崖から突き落とされ、遺体は洞窟に隠されてしまいます。その結果、ゴローは16年間も「失踪した医師」として放置され、ようやく見つかったのは、生前の患者であり前世の自分でもあるルビーの手によってでした。
遺体発見の裏側には、アクアの計算と黒川あかねのプロファイリング、ツクヨミとカラスによる「導き」が複雑に絡み合っています。そしてこの出来事は、アクアだけでなくルビーにまで復讐の炎を灯し、双子の両目に黒い星を宿らせました。
現時点で分かっているのは、 「実行犯はリョースケ」「しかしその背後には別の黒幕がいる可能性が高い」 というところまで。ゴローがなぜ真っ先に「消される必要があったのか」、誰が何のために彼を狙ったのか──その最終的な答えは、これからの原作・アニメ3期以降で明かされていくはずです。
だからこそ、「雨宮吾郎 死体」というキーワードは、単なるショッキングなシーンのまとめで終わらず、物語の最終章へとつながる伏線の塊でもあります。 ゴローの魂はアクアとして、さりなの想いはルビーとして、そして2人を見守るツクヨミの視線は、これからも『【推しの子】』という物語の行き先を照らし続けるでしょう。
